リニアモーターカー2027年開通予定!!

2020/02/21

開発

┃東京オリンピックまであと154日!

開催が決定された時はまだ先の話というイメージだったオリンピックももう目と鼻の先です。

 

ずっと開発され続けているリニアモーターカーも開通が実はもうすぐそこまで近づいています。

2015年に時速603㎞を記録した日本のリニアモーターカーは、現存している鉄道の中で世界最速を誇ります。

しかし、リニアモーターカーは中国ではすでにトランスラピッドが運行しており、世界で初めての乗り物ではありません。

 

603㎞を記録する必要性が出たのも、鉄道輸出強豪国であるフランスのTGVが、2007年に最高速度574㎞を記録したからです。
おそらくはリニア開発が始まった頃、新幹線をはじめ世界の鉄道の最高速はリニアに到底追い付けない想定だったのでしょう。
それが他国の鉄道の技術が発達し、リニアが完成する前に追い付いてしまったのです。

 

日本のリニアモーターカーの開発が急がれているのは、鉄道輸出国として他の強豪に打ち勝ち、先駆けてリニアモーターカーを他国に売り込みたいという思惑からです。

 

世界最速を誇るリニアモーターカーは東京ー大阪間を1時間7分、名古屋までは40分で結びます。
現在の新幹線を遥かに上回る超高速鉄道を他国に売り込むには、世界最速であることや安全性が立証されていることが売り文句として必要だったのでしょう。

┃リニアモーターカーの懸念材料

かねてより開発を進めて来たリニアモーターカーですが、開発に当たり最も大きな問題になったのは莫大な開発費です。

 

JR主導でこの大きな開発費の問題をなんとかクリア?して開通に向け計画が現実の物となろうとしています。

 

先行して開通が予定されている名古屋ー東京間を品川を玄関口として先ずは通そうというもの。

 

しかし、リニアモーターカーの開発費は東京名古屋間だけでも5兆5,200億円、大阪まで延伸させるのに9兆円もの予算が必要になると言います。

 

実際に運用がスタートしても到底簡単には開発費を回収出来るものではありません。
当然国やJRにとっても、単に乗客からの運賃で回収するというよりも、他国に技術を売り込む前提で大きな開発費をかけているのでしょう。

 

世界最速を記録しても世界の目は意外と冷静でした。
現在の技術の延長線上で速度を伸ばしたTGV、またすでに運用がスタートしている中国南車のマグレブ、開発コストが安く実績の出ている他国の鉄道に比べ、日本のリニアモーターカーの開発費はあまりに膨大で採算性においても他の鉄道に対して大きな課題となっているのです。

 

多少のトラブルはあっても、ほどほどの性能を持ち、コストを下げて市場に挑む中国南車や現存する鉄道技術の延長線上で速度を伸ばしたフランスの鉄道TGVは、安全面やコスト面からも支持されやすく、鉄道輸出商戦において日本がリニアモーターカーの開発によりアドバンテージを取れるかどうかは懐疑的です。
もしかするとリニアは的外れな結果に終わる両刃の剣なのかも知れません。
現にブルームバーグは、人口減少が見えている日本で莫大な開発費をかけ開発されているリニアモーターカーを「資源の誤った配置」であると報道し揶揄しています。

 

とはいえ一度乗りかかった船、今さら無かった事には出来ない側面もあります。

 

世界最速の鉄道、リニアモーターカーは今後の運用、開発、コストにおいて、鉄道輸出マーケットに対しかなり綿密な戦略が必要になるものと思われます。

 

しかし現実的には国内の移動にかかる時間は大幅に短縮されることになり、開通に当たって新しく駅が出来る品川、神奈川県、山梨県等は開通による経済効果に大きな期待を寄せています。
今後品川エリアは新たな東京の玄関口としての価値を持つとされ、開発が進み大きなインフラ環境の変化が少なくなった東京においても大きな価値かあります。

 

ただ、開通直前の数年間に着工を予定するトンネル工事等が多くあり、トンネル工事等が遅れれば開通が想定通りに行かないのでは?と疑問視されているふしもあります。

 

どうやらまだまだ課題の多そうなリニアモーターカーですが、今後の日本にとっては、
やり方次第で希望の星になるのかも知れませんね。

 

 

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現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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