不動産所得の確定申告│正しく納税するために覚えておきたいポイント

2018/11/30

税金

不動産を所有していると、確定申告の手続きを避けるわけにはいきません。必要書類を保管し、正しく収入と経費等を計算し、所定の確定申告書や収支内訳書などに転記し、期限内に税務署におもむくか郵送、オンライン提出によって申告を済ませる必要があります。

言うまでもなく納税は国民の義務であり、不動産所得についても正しく税金を納付しなければいけません。そのためには、手続きをある程度覚えたうえで前もって準備を進めることが重要です。今回は、不動産に関連する確定申告についてご説明します。

「不動産所得に関する確定申告の必要性」

不動産の賃貸および売買の際、不動産所得や譲渡所得が発生することで確定申告が必要となります。所得の計算方法など、確定申告の概要をご説明します。

不動産を賃貸している場合

不動産の賃貸業で得ている収入(賃貸料、更新料など)は、不動産所得に分類されます。確定申告によって申告と納税を行う必要があります。土地や建物だけでなく、航空機や船舶、地上権などの貸し出しも収入に含まれます。

家賃収入などの総収入から、経営に関わる必要経費を差し引いた額が不動産所得の金額となります。そこから各種の控除額を控除することで課税金額が算出されます。「収入」と「所得」が異なる概念である点には注意しましょう。節税という観点から見れば、なるべく多くの経費を盛り込むことで手取り金額が増えることになります。

ただし、経費計上できる範囲は限られています。まず、所得額が事業的規模であるか否かで異なります。国税庁によると、貸間・アパートなどの場合貸し出せる部屋数が10以上か、独立家屋の場合はおおむね5棟以上の場合に限り「事業的規模」と認められます。この事業的規模で不動産の賃貸を行っている場合に限り、青色申告特別控除(10万円ないし65万円)などが適用されます。

経費に記載できるのは、あくまで不動産の運営に関わる費用だけです。たとえば不動産取得税、固定資産税、火災保険料、減価償却費、管理費、修繕費、不動産運営関連の交通費・交際費・書籍代などがこれに当たります。所有者の生活費や自宅の光熱費など、無関係な費用は経費にできません。

特に、減価償却をうまく活用することで所得を抑えられるのが不動産投資のメリットです。建物や設備などの購入(資本的支出)を行ったとき、費用を資産として計上し、その資産の法定耐用年数にわたって費用を振り分けるのが減価償却です。実際に毎年お金が出ていくわけではなく帳簿上の処理であるため、減価償却費の金額を前もって計画することで合法的な節税が可能となるのです。

不動産を売買している場合

不動産を売買している場合は、譲渡所得として確定申告を行う必要があります。譲渡所得は不動産を売却して得られた利益に対して行う申告であり、土地や建物以外にも株式や借地権、耕作権、ゴルフ会員権などの売却益も含まれます。

土地や建物を譲渡したときは、給与所得や事業所得、不動産所得と分けて税額を計算します。これを「分離課税」と呼びます。売却した不動産の所有期間が5年を超えている場合、長期譲渡所得とみなされ税率が軽減されます。逆に5年以内だと、短期譲渡所得として割高な税率を適用されます。

「不動産所得の確定申告について覚えておきたいポイント」

不動産所得の確定申告を行う際、損益通算や還付申告を覚えておくと金銭的に有利になることがあります。一方で、確定申告の期限が限られている点には注意が必要です。

ほかの所得との損益通算ができることもある

損益通算とは、ある所得の黒字と別の所得の赤字を相殺して全体の所得を算出することです。一般的に、給与所得や事業所得、雑所得、不動産所得などに対して所得税や住民税などがかかります。仮に所得が赤字となった場合、その損失額の分だけ総収入金額から差し引くことによって税金を減らすメリットを享受できるのです。特にサラリーマンのような給与所得者の場合、給与所得との損益通算が期待できます。

不動産経営をしていると、経費や税額などが収入を上回るケースはよくあります。特に不動産運営の初期には減価償却費が大きくなることで経費がかさみ、入居者も少ないことから赤字になりがちです。こうしたときに、不動産所得の赤字をほかの所得と損益通算し、節税を図るわけです。給与所得や事業所得などのように、源泉徴収として先に税金を納めている場合、所得税の還付を受けられる可能性があります。

ただし、土地を取得するために受けた融資の利子など、控除できない損失もあるので注意してください。また、物件を取引(譲渡)したことで譲渡損失が生じた場合、ほかの売却によって生じた譲渡所得から控除することはできますが、不動産所得のように給与所得や事業所得などほかの所得と損益通算することはできません。マイホーム(居住用財産)の譲渡損失に限り、損益通算や翌年以降3年間の繰越控除が認められています。

期限内に申告を行う

通例として、2月16日から3月15日頃までが確定申告の申告期限となります。前年1月1日から12月31日までの所得をこの期間までに計算・申告し、さらに納税必要があります。期限までの申告を怠った場合、無申告加算税や延滞税と呼ばれるペナルティが発生するので注意が必要です。年によっては3月15日頃に休日が重なり、期間が短縮される可能性もあります。余裕をもって申告を済ませましょう。

期間内に確定申告できるよう、事前に必要書類を揃えておくのが鉄則です。普段から帳簿への記帳をこまめに行い、現金出納帳など収入が分かる資料を簡単に取り出せるようにしておきましょう。その他貸借人の氏名や貸借期間、月額家賃の入金明細、敷金・礼金が分かる書類、必要経費が分かる資料(銀行振込書、借入金の支払い明細、固定資産税領収書、保険料領収書など)などを揃えましょう。

以上の資料を揃えて、必要な情報を記入して確定申告書や青色申告決算書(損益計算書と貸借対照表)、消費税の確定申告書、収支内訳書を作成します。

還付申告は1月1日から受けられる

不動産所得が赤字の場合、損益通算によって税金を減らせるため税金の還付を受けられる可能性があります。この還付申告は、1月1日から税務署で受け付けています。できれば確定申告をする人で税務署が混み合う前に、還付申告を済ませておくことをおすすめします。

「不動産所得は早めに正しく確定申告を」

確定申告期間の後半である3月2週目頃ともなると、駆け込みで申告を住ませようとする人で混み合います。都市部の税務署ともなると、行列で何時間も待つケースが多発します。時間を無駄に費やさないためにも、年明けすぐから準備を始めて1月末には全ての作業を完了させていることが理想です。

今回ご紹介した書類や手続きを踏まえ、不動産経営や売買に関する書類は捨てず、すぐ取り出せるところに整理して保管してください。不明点は不動産管理会社や税理士などに確認し、自分の主観で判断しないようにしましょう。

 

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