国家公務員の定年は65歳に引き上げになります。
この改正法は国家公務員の定年を令和5年度から2年ごとに1歳ずつ引き上げることとなり、60歳になった職員は原則役職定年となり、管理職からはずれ、60歳以降は給与はそれまでの7割程度になるという事です。
また検察官も63歳の定年が65歳となります。
63歳以降は次長検事や検事長に任命できなくなるということです。
年金の支給が65歳に引き上げられたのが平成12年。
20年近くも時間があいて改正された退職についての規定。
私はもっと早く改定してもよかったのではないかと思います。
しかし今回の変更は公務員だけです。
今年一般企業においても退職は原則65歳とされ、今までは60歳で一旦は退職して再雇用し毎年延長しながら65歳まで最大働くことができるとされて来た雇用制度が、原則は継続して働く事を希望する場合は65歳までは働くことができるという内容に変更され始めています。
それでも今現在は大企業などはこの制度が導入されていますが、中小企業においてはまだまだ同様の制度に変更されるまでに時間がかかるでしょう。
65歳からの支給となっている年金。
建前上65歳まで再雇用という選択はあっても一度退職する事になる不安は誰でもあるのではないでしょうか。
もしそこで職を失えば65歳までの生活費を賄うのは容易ではありません。
「万が一」を考えれば怖いと感じる人も多いはずです。
65歳までの雇用が原則は企業の義務となるのは、サラリーマンの方々にとって大きな安心材料のはずです。
公務員の退職年齢引き上げに伴い企業の雇用制度も今後は変化する可能性が高くなるでしょう。
少子高齢化が進み、老人が増え、お若い現役世代の方が少なくなっていく今後の日本にとっては65歳まで安心して働ける環境を整える事はもはや急務となってきています。
65歳までの働き手が多くなれば年金の財政問題も若干は改善されるのかも知れません。
しかしその裏で国からは大企業などに対して、70歳まで働ける環境作りに取り組むことを努力義務として責任を課しています。
この真意はどこにあるのでしょうか。
もう10年以上も前ですが、すでに政府の方では70歳からの年金支給となった場合の試算が始まっているといわれていました。
もしかすると年金は70歳からの支給となる可能性もあるのかも知れません。
アメリカやイギリスはすでに67歳、68歳と年金の支給年齢を引き上げています。
今後この流れに日本が追随するための序章の様に思えるのは私だけでしょうか。