バブル絶頂期は東京の山手線の内側にある不動産の総額で、アメリカ全土の土地が買えたとも言われています。(Wikipedia参照)
それほどに高かった日本の不動産は、バブル崩壊と共に価格が急降下、その価値を大きく落としました。
その後、平成10年当たりを境に反転。
徐々に値を戻しながら、新築のマンションの供給も増えていきました。
リーマンショックや、東日本大震災などの大きな経済に影響を与える事件もあり、不動産の価格にもその間影響が出ていた時期もありますが、今現在は比較的堅調に取引価格をゆっくりですが伸ばし続けています。
経済が好調だと不動産もよく売れるので、価格は伸びていきます。
ただ日本はバブル崩壊により不動産の価格が急落した経験から、不動産の価格が上昇し始めるとすぐに「不動産バブルではないか??」と騒ぎ立てる傾向があります。
すでにバブル崩壊時から30年以上が経過している現代でさえ、同じ物差しで見ています。
その30年間もの間に世界経済は日本をはるかに凌ぐ勢いで成長しています。
結果、ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、香港、上海、北京などの大きな都市の一等地と比べると「東京」の不動産ははるかに「割安」となってきています。
昔、私の両親の世代では退職金を持ってタイやフィリピン、ベトナムなどの物価の安い国に移住をして、悠々自適に老後の生活を楽しむというリタイア後のプランが流行っていた時代があります。
当時の東南アジアの諸外国では平均所得が月々2万円程度の国も多く、日本の平均所得とは大きな開きがあり、数千万円もの退職金を持って移住すればかなり贅沢な生活ができたからです。
それが最近は諸外国から「日本は物価が安いから」と移住してくる方がいるそうです。
確かにニューヨークやロンドンなどの不動産と比べても、日本の不動産は安く見える点がいくつも確認できます。
例えば、ニューヨークのアッパーイース(セントラルパークの東側)やミッドタウン(エンパイアステートビルの近く)などで賃貸アパートを探すと1ベッドルームのお部屋でも一番安いお部屋の家賃が2200ドルと書いてあります。
円に換算すると24万2千円です。
▼参考:ニューヨークのミッドタウン
東京で24万円家賃を支払えばそこそこの高級マンションに住むことができます。
物件によっては70㎡ほどのマンションも借りられます。
しかし、ニューヨークでは一番安いアパートの賃料がこの価格です。
1ベッドルームですから、広めのワンルームや1LDKくらいの間取りに相当します。
高い物では月々70万円~100万円で募集されています。
高級物件は普通の人ではまるで手が出る金額に見えません。
ロンドンでも高級物件は80㎡~250㎡のお部屋が3億円~10憶円前後の価格で売られています。
日本では10億円近い不動産を目にすることはまずありません。
銀座の一等地は香港の一等地の地価の半分だそうです。
また、台北のマンションも、東京のマンションよりはるかに割高です。
最近のこのニュースのトピックスを見てください。
シンガポールでGDP14.3%増、フィリピンのオフィス需要が38%増、タイ不動産への外国人投資倍増予想、ハワイのオワフ島戸建て価格27%増、全米家賃9.2%増などなど。
どうです?日本国内では考えられない様な景気の良いニュースがコロナ禍であるにもかかわらず矢継ぎ早に並んでいます。
日本、東京の不動産がバブル状態??とんでもありません。
もはや日本の不動産は世界経済に乗り遅れ、どんどん割安感が広がり、インフレにもならないことで物価すら割安になってきているのです。
いずれこの割安感が目立ち始めると外資からの投資が集中するでしょう。
一部ではすでにその傾向も見られ始めています。
相対的に見て世界と比べれば割安となっている日本の不動産。
皆さんは今後東京の不動産の価格はどうなっていくと予想しますか?