東京都心はコロナウイルスの影響でリモートワークが進み、空室が増えるのでは?
空室が増えることで賃料が下がるのでは?と想像されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
毎年、賃料水準、空室率、価格、販売件数、在庫数などのデータが各専門機関から数字で発表されています。
今回は先日発表された三大都市圏の賃料についての2021年中のデータ観測結果発表がありましたので、レポートさせていただこうと思います。
東京カンテイは2021年の三大都市圏の分譲マンションの賃料が上昇していると発表しました。
※参考:東京カンテイ 『分譲マンション賃料推移』2021年(年間版)
https://www.kantei.ne.jp/report/rent/981
1平方メートル当たりの賃料に換算して算出したもので21年の賃料は1平方メートル当たり3,270円(前年比6.1%の上昇)としています。
東京都単体では3,731円(同1.9%上昇)、神奈川県2,390円(同4.1%上昇)、千葉県1,740円(同4.3%上昇)、埼玉県1,776円(同4.4%上昇)となっています。
近畿圏、中部圏ともに上昇していますが、都市部の賃料上昇が顕著となっています。
東京を含む大阪、名古屋など大きな都市での賃料上昇が全体の平均引き上げに寄与している様子が伺えます。
首都圏のオフィスでは若干の空室率上昇が目立ち、リモートワーク普及による出社率低下の影響を受けてオフィスの改変や縮小、移転などが影響しています。
今後経済動向やコロナウイルスの影響などにより流動的に変動するものと思われますが、依然新型コロナウイルスが猛威を振るっていることもあり今後については明確な見通しはしにくい状況が続いているといえるでしょう。
しかし、都心部の根強い需要がコロナ禍においても強気な賃料につながっていると言って良いでしょう。
むしろ景気が好転したり、外国人の流入があればさらに大きな変動があったのかも知れません。
リモートワークの平常化により今後は都心のオフィスに近い場所に住むという事も必要性が低下する可能性もあると思いますが、都市機能の充実した都心部の魅力はそれを上回るということもあるでしょう。
今後も賃料水準、空室率、価格変動などについてはレポートを続けていきたいと思いますので、判断材料として頂けたらと思います。