一軒家とマンションの違いとは??(自宅編)

2019/12/23

比較

ご自宅、投資共に一軒家とマンションのどちらにするのかと迷っている方もいらっしゃいます。

ここでその具体的な違いについて見てみたいと思います。

 
┃違い①土地の権利

まず一つ大きな違いからお話すると、土地が全て自分の物になる一軒家に対して、マンションは区分所有となるので、持ち分割合で土地を所有することになります。

土地が完全に自分の所有となると、他の方の意見が必要ありません。

自分が全ての決定権を持つことになるので、建て替えなども自由に行う事ができます。

しかし、マンションの場合は区分所有者が多数いる為、建て替えやその他のマンションに係る運用方針を多数決を取り総会で決めることになります。

絶対的な所有権としての効力が大きいのは、土地を全て自身の所有とすることのできる一軒家の方が権利が強いということになります。

 
┃違い②管理費と修繕費

しかし、一軒家の場合は土地も建物も自分だけの所有になるので、将来建物が傷んでも

その際にかかる費用は、当然に全額自分の負担で直す必要があります。

これに対してマンションは、区分所有者全員で修繕積立金を毎月積み立てています。

この修繕積立金を使ってマンション全体の外装を含む共有部分の修繕を入れていきます。

中古で物件を購入する際は特に明確な違いが出る事になります。

一軒家は中古で購入する場合、その物件の状態よっては、所有してものの数年で壁や屋根、塗装などの修繕費用が必要になる事もあると思います。

修理の金額は壁や屋根を直すとなると、数百万円単位になることもあり得ます。

しかし、中古のマンションを購入する場合は前所有者が積み立てた修繕積立金の権利や積み立てた金額をそのまま引き継ぐ形になる為、所有者が変わったとしても急に大きな負担を強いられることが可能性としてまずありません。

大規模修繕工事なども積み立てられた修繕積立金を使って行っていきます。

突然大きな負担の出る可能性のないマンションは維持コストを考えると一軒家よりも割安で、メンテナンスに予期せぬ大きなお金がかかる可能性が低いというメリットがあります。

 

しかし、逆に一軒家は管理費という共有部の毎月払う管理コストが必要ありません。

全て自分の管理となるので、月々の管理コストは負担がないのは当たり前です。

一方マンションは月々の管理費が必要になります。

エレベーターの点検、廊下の電球交換や、駐輪場、駐車場の管理、ごみ捨て場やエントランスの掃除などのメンテナンスは管理会社が行う為、管理会社を付けて管理を行う管理費が必要になるのです。

 
┃違い③駐車場

駐車場については、お車を所有されている方は基本的に一軒家の方がメリットがあります。

駐車場のコストが高い東京の都心部などは駐車場だけでも、一般の物を借りれば1台分で平均でも3万円~4万円という高額なコストになります。

一軒家に駐車場が二台分付いているのであればそれだけでも経済効果が大きいのです。

 
┃違い④減価償却の期間

一軒家の場合の多くは木造となるでしょうが、税務上は減価償却できる期間が22年と法定されています。

建物自体はその後も事実上使う事が出来たとしても、基本的な建物の価値は22年で無くなっていると税務上は考えられます。

鉄筋コンクリート造などと比べ、建物寿命が短いとされる木造の一軒家は、マンションと比べて早いタイミングでリフォームやメンテナンスが必要になる事が多くなります。

マンションは税務上の減価償却の期間が47年で、建物自体は最低でも60年は使用できるといわれています。

┃違い⑤メンテナンス

若いうちに購入した一軒家を退職後にリフォームしようとする場合は、年金暮らしの中、とても大きな金額のリフォームコストを負担しなければなりません。

また、一軒家の場合は建物の周りのメンテナンスや、掃除、近所付き合いも必要になる為、マンションの様にエントランスや、共用部は全て管理会社が管理してきれいにしてくれるのであれば、その方が良いと考える方も多くいらっしゃいます。

 
┃違い⑥固定資産税

固定資産税は比較的、土地の所有分の多い一軒家の方が高額になります。
また、相続の際も土地の評価が大きく相続税の計算の際は不利に働く可能性が高くなります。
一方マンションは土地の持ち分割合が小さい為、固定資産税、相続税ともに評価が小さく、支払う金額面で考えると戸建てよりもマンションの方が有利に働く可能性があります。

┃違い⑦設備

マンションよりも一軒家の方が平均的に見ても建物面積の平米数は広く使えます。

マンションの方がセキュリティを考えると安全だろうという方もいますし、フロントサービスや共用部にゲストルームやプール、バーやスポーツジムが付いているものも存在しますので、こういった設備を使う方はマンションの方が利便性が良く、快適に過ごせるでしょう。
しかし、広さという面では戸建ての方が建物は大きく、使い方も自由度があります。

 
┃違い⑧価格の下落率

マンションと比べると中古の市場になると価格が落ちやすい傾向が見られるのは一軒家です。

建物の耐久性の問題から、木造に比べて、基本的に寿命の長い鉄筋コンクリート造のマンションの方が価格が落ちにくいのも当然です。

 
┃違い⑨騒音

マンションの場合は上下左右に人が住んでいる為、流水音や足音がする場合もありますが、一軒家の場合はそういった被害はないと思います。

 

単純な違いだけでもそれぞれ一長一短ですが、ご自宅として購入される際は、ご自身のライフスタイルやご家族が必要とする環境に合わせて、特徴を踏まえて上手に選択して頂けたらと思いますね。

次回は投資としての違いをご紹介してみます。

現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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