マンション投資のリスクと対策|初心者でも失敗しないポイントとは?

2019/01/11

不動産投資

マンション投資はメリットも大きく、初心者でも始められる人気の投資方法です。その一方で、金利リスクや空室リスクなど数々のリスクがあることも忘れてはなりません。リスクを知らずにマンション投資を始めると、後から思いもかけない問題に見舞われる可能性が高いです。

そこで今回は、マンション投資のリスクを8点ご紹介するとともに、その対策についてもご説明します。マンション投資に興味のある方は、ぜひ覚えておきましょう。

マンション投資の基礎知識

マンション投資と言っても、目的に応じて戦略は変わってきます。まずはマンション投資によってどのように収入が得られるのか、基本的な部分をご説明します。

マンション投資とは

マンション投資とは、新築マンションや中古マンションを購入して賃貸や売却に出し、利益を得る投資方法のことです。アパート投資や一戸建て投資などとともに、不動産投資の一種です。2020年の東京オリンピックや2025年の大阪万博のようなイベントや大都市の再開発などもあり、興味を持つ投資家は決して少なくありません。

ただ、実際にマンション投資を始める人はそこまで多いわけではありません。マンションを購入するとなると、数千万円、場合によっては、億といった大きな単位の資金を持っていないといけないと考えて、手が出ないのです。確かに、不動産の取引をするとなると「人生で最も大きな買い物」となる可能性が大きいため、簡単に始められるわけではありません。

しかし、マンション投資には融資を活用できます。銀行を始めとした金融機関から購入価格の大半、あるいはすべてをローンとして融資してもらえる可能性があるので、自己資金が少なくても物件価格をまかなえます。市場でオープンな取引が行われる現物株式やFXなどと異なり、短期間で価格が10%以上激しく揺れ動くこともほとんどありません。これらに比べれば、マンション投資は堅実な投資方法であると考えられます。

マンション投資の種類

マンション投資には、その目的(利益を得る方法)の違いによって2つの種類があります。家賃収入(インカムゲイン)を目的とする方法と、売却利益(キャピタルゲイン)を目的とする方法です。家賃収入は定期的かつ継続的な収入を見込めること、売却利益は一度に大きなお金を手にできる可能性があることがそれぞれメリットです。

このうち、マンション投資初心者に人気があるのは家賃収入の方です。自分でもリスク管理がしやすく、長期的に安定した収益が見込めます。もちろん土地や物件の見極め、不動産会社との関係構築、管理や税務の処理などやらなければならないことが多いため、決して「簡単に儲かる」とは言えません。しかし、会社からの給与以外に安定した収入の柱を構築できるというのは魅力的です。

 

マンション投資の8つのリスクと対策

初心者も始めやすいマンション投資ではありますが、リスクは少なくありません。始める前にリスクを見積もり、その影響を最小限にとどめるだけの対策をとらないと安定的な収益は難しいでしょう。ここでは、中でも8つのリスクを取り上げてその内容と対策についてご説明します。

1.金利の上昇

日本では長くマイナス金利政策が続いており、デフレもあって住宅ローンや事業者ローンの金利がきわめて低い状態です。しかしながら、こうした超低金利の状態がこれからも長く続く保証は全くありません。変動金利の場合、インフレの進行や金融引き締め策への転換により、金利が少しずつ上昇していく可能性は低くありません。

超低金利である現在の状態を前提としていると、今後の金利上昇によって借入金に対する利息負担が重くのしかかる可能性があります。税金も含めて支払い負担が増え、物件を売却しなくてはいけない状況に陥るかもしれません。特にインカムゲインを目的とした投資をやっている場合、返済の原資を家賃収入とすることになるためリスクは大きくなります。

金利上昇リスクを回避するには、キャッシュフローなどのシミュレーションを事前にしっかりやって、どの水準までなら金利負担に耐えられるか明確にしなければなりません。必要以上に借入金を増やさないことも重要です。自己資金に余裕がある場合には、繰り上げ返済によって返済元金を減らしてもよいでしょう。

2.空室

マンション投資で最も頭を悩ませるのが、空室リスクです。当然ながら入居者がいなければ収入はゼロであり、すぐに資金が枯渇してしまいます。入居者が退去してから次の入居者が入るまでの空室期間も、空室リスクの一種です。

不動産を購入するときは、当然満室時の利回りを期待しているのではないでしょうか。空室リスクは、マンション経営最大のリスクと言えます。日本の人口減少と物件の供給過剰もあり、高度経済成長期のように「建てれば入る」といった状況ではありません。

空室リスクに対処するには、集客力のある物件を選ぶのがいちばんです。現地調査を行い、立地や設備の状況などを踏まえて満室にできる物件を購入しましょう。あるいは、購入前に空室リスクを織り込んだ形で想定見回りを計算し、投資判断をする手もあります。不動産関連のWebサイトや報告書などを見ると、地域ごとに平均的な空室率(入居率)を調べられます。こちらを織り込んでシミュレーションを行い、なおも投資に値すると結論を出したのであれば、その後、空室リスクが大きな問題となる可能性は低くなります。

3.家賃の滞納

せっかく入居者が入っていても、賃料の滞納によって月々の家賃を回収できないリスクがあります。滞納者に訴訟を起こすのも、費用や物件の評判など不利なことばかりで容易ではありません。時間が経過するほど回収は難しく、慎重な対処が求められます。

この場合、家賃保証のある賃貸管理会社の力を借りるとよいでしょう。滞納が発生しても、保証してくれた会社が家賃を立て替えてくれます。仮に訴訟となっても、費用を会社が負担してくれます。

4.物件の資産価値の下落

年数の経過に伴い、物件の資産価値が下がるのは当然のことです。修繕積立金を使って修繕を行っても、建物設備の経年劣化は完全には解決できません。また、「大学生の単身入居を見込んで大学近くの物件を運営したが、大学が移転してしまった」「郊外にホームセンターが完成し、近くの商店街が一気に寂れた」など、近隣の状況次第では年数以上に物件に影響する要因も出てくるものです。

一般論としては、資産価値の落ちにくい優良物件を選ぶのが基本です。駅やバス停などから近くて交通の便のよい物件、鉄筋コンクリート造で頑丈な物件、あるいはオートロック完備など施設の充実した物件……。こうした物件が優良物件と考えられます。

5.家賃の下落

資産価値の下落は物件に対する需要の低下を意味しており、家賃の下落にもつながります。大幅に家賃が低下してしまうと、当然ながら家賃収入へダイレクトに反映されます。管理費や修繕費などを大きく下げることは難しいですから、キャッシュフローは苦しくなってしまいます。

大きな家賃の下落を招かないためには、優良物件の選定とともに定期的かつ計画的なメンテナンスが求められます。

6.地震の発生

日本は世界有数の地震大国であり、地震の発生を前提として備えをしておかないと危険です。地震で建物を失うと、マンション投資の継続はきわめて厳しくなります。

まずハザードマップで耐震性の低いエリアをできるだけ避けるとともに、新耐震基準を満たした物件を購入するようにしましょう。1981年に新耐震基準が定められましたので、これ以降に建てられた建物だけを選ぶようにするとよいでしょう。さらに、地震保険へ加入すればある程度は万全の備えができます。

7.火災の発生

地震と同じように、火災も建物を崩壊させマンション投資を破綻に追い込みかねない危険な天災です。万一自分の建物から火が出た場合、周りの住人から損害賠償を請求される可能性すら存在します。

まず木造建物の密集地を避けるとともに、木造ではなく火に強い鉄筋コンクリート造の建物を選ぶことをおすすめします。火災保険も、リスクへの備えとして有効です。ほとんどの金融機関では、融資の際に火災保険への加入が必須となっています。

8.賃貸管理会社の倒産

賃貸管理会社に家賃回収を任せるケースが多いと思います。この場合、賃貸管理会社が倒産して家賃を回収できなくなるリスクがあります。管理会社の与信チェックのために、念のため信用調査会社を利用してもよいかもしれません。

リスクを知っておけば魅力的!マンション投資7つのメリット

リスクはあるものの、備えができていればマンション投資は初心者にとっても魅力的な投資方法となります。マンション投資のメリットを7点ご紹介しましょう。

1.自己資金が少なくても始めやすい

マンションを購入すると言っても、1棟丸ごと買う方法もあれば1室だけ買う方法もあります。豪華なファミリー向けマンションから、簡素なワンルームマンションまでマンションタイプもさまざまです。ワンルームマンションを部屋単位で購入するだけならば、利益も少ない代わりに出費も少なく、数百万円程度の費用で不動産投資を始められます。これでも投資用ローンが組めますので、自己資金はさらに少なくても全く問題ありません。ここから不動産投資を開始する投資家もたくさんいます。

2.物件管理を任せられる

物件管理や家賃の回収など、本業を他に抱えているサラリーマン投資家一人ではこなしきれません。しかしこうした作業を不動産管理会社に任せられるため、「兼業投資家」でも全く問題なく続けられます。専門的な知識や技術がなくても構いません。

3.保険の適用を受けられる

金融機関から融資を受けるときに、「団体信用生命保険(団信)」と呼ばれる生命保険へ加入できます。これは、融資を受けた投資家本人が完済の前に亡くなったとしても、保険会社が金融機関に対してローンの残債を支払ってくれる生命保険です。死亡保障の生命保険と似ています。

物件をローンなしの状態で家族へ相続できます。何かあっても安心です。

4.安定した定期収入が得られる

仮に会社を退職しても、長く家賃収入を手に入れられます。人口減少と少子高齢化で年金制度が揺らいだり、支払いが不十分だったりして受け取れる公的年金が少なくなってしまったとしても、家賃収入をいわば「私的年金」という形で得られます。老後の生活を経済的に支える柱となることが期待されます。

5.売却で現金化もできる

老後には仕事がなくなりますので、資産を整理して現金を増やしたいと考える人もいるかもしれません。不動産は高い金額で売却できますから、一気に多額の現金を用意できます。老後の資産運用に活用できるでしょう。

6.相続税対策になる

所有する土地や建物の価格(評価額)は現金資産より圧縮される可能性が高いため、同じ額の現金と比較して相続税の節税効果が高いです。

7.節税になる

相続税だけでなく、所得税や住民税などの節税にもなります。借入金利息や減価償却費などを必要経費として計上すれば、所得をその分だけ目減りさせることができます。初年度や2年目など初期は不動産運営が赤字になることも少なくないのですが、赤字でも「損益通算」によってその他の所得と合算し、所得税の還付や住民税の軽減などにつながられるのです。

マンション投資でリスクを回避するためのポイント

リスクを8つ挙げましたが、いずれもマンション投資をしている限り全く無縁ではいられません。リスクをどう回避するのか、3つポイントをご説明します。

マンション投資の知識を身に付ける

取り扱う金額が大きいので、「ひとまず始めて、行動しながら学習する」というやり方は困難です。始める前に最低限の知識を身に付けておかないと、優良とは言えない物件をつかんで失敗するリスクが高くなります。

マンション投資の勉強方法は、主に3つあります。まず、インターネット記事を読んで概要をつかみ、不動産投資の関連書籍で具体的なノウハウのアウトラインを学びます。そして、不動産投資セミナーに参加し、直接不動産会社とのつながりを作っておくと、優良物件を紹介してくれる可能性が出てきます。

情報収集をしっかりと行う

情報収集は、多角的に行う必要があります。誰でも現在の利回りと将来性については調査するはずですが、その際満室を想定するのか空室を織り込むのか、将来的な空室リスクや災害リスクなどのリスクがどれくらいあるのかなど、収集する情報の項目を増やすことを心がけましょう。良い情報や悪い情報だけに偏ることなく、先入観を捨てて不動産に関する情報を収集してください。

また、実際にマンション投資を始めるに当たって、売主との売買契約書や入居者との賃貸契約書、そして管理会社との業務委託契約書などをきちんと確認するようにしてください。たとえば契約解約時の事前告知期間や違約金の有無など、知らないばかりに後でトラブルの種となることがあります。

マンション周辺を歩いて調査する

文字や他人の話を介した「二次情報」だけではなく、実際に自分の目で確かめた「一次情報」を集めるようにしてください。現地へ赴き、設備の状況や周辺地域の状況を確認しましょう。特に周辺地域については、「都心である」「最寄り駅から徒歩○分以内」「近くに企業や学校がある」など現在の状況だけでなく、将来的に強みがなくならないか、弱みに転化しないかなどを考えながら調査するとよいでしょう。

「リスクから目を背けない不動産投資家こそ成功の可能性が高い」

今回8種類もマンション投資のリスクをお伝えしました。これは、マンション投資を始めるに当たってポジティブな情報もネガティブな情報も公平に収集し、投資判断を下す必要があるからです。どうしてもマンション投資のような大きな意思決定を行うとき、先入観に囚われて偏った情報を集めてしまいがちです。

マンション投資の一般的なメリットとデメリット、成功事例と失敗事例の両方を頭に入れて行動を始め、候補となる物件の強みと弱みの両方を勘案して投資判断を下すことを心がけると、大きな失敗はしにくくなるでしょう。

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