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不動産売却が成功するかどうかは、会社選びにかかっています。適切な会社を見極める7つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、思うように売却が進まないときに検討できることについても解説します。
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目次
不動産会社はどこも同じではありません。どの不動産会社に売却を依頼するかによって、売却までの時間や売却価格が変わります。また、売却時に受けられるサポート内容や売却方法も異なるため、たとえ同じ価格で取引が成立したとしても、そこに至るまでの過程はさまざまです。
不動産売却の流れを6ステップで解説!収益物件を売却するコツも紹介
不動産会社による主な違いとしては、次の3つが挙げられます。
・売却価格
・売却にかかる時間
・売却方法
それぞれのポイントがどのように異なるのか、また、異なることでどのような影響を受けるのか解説します。
中古物件には相場はありますが、定価はありません。そのため、どの不動産会社に依頼するかによって売却価格が異なります。
なお、不動産を売却するときは、まずは不動産会社に査定価格を出してもらい、その価格をもとに売出価格を決めることが一般的です。売出価格で売却できることもありますが、なかなか売れないときや購入希望者による値下げ交渉に応じるときは売却価格が売出価格より下がることもあります。
査定価格は各不動産会社の今までの成約案件も参考に割り出されるため、相場よりも高めの取引を実現している不動産会社であれば、査定価格も高めになるでしょう。査定価格から売出価格が決まるので、実際の売却価格も高くなる可能性があります。
また、売出価格の決め方も不動産会社の腕の見せどころです。売出価格は査定価格をもとに売り手の希望も反映して決めていきますが、販売実績が豊富で購入希望者が買いやすいと思える価格を正確に把握している不動産会社であれば、高すぎず低すぎない売出価格に設定できるように適切なアドバイスを行うでしょう。
不動産会社によって、売却までにかかる時間が異なります。独自の販売網があり、集客力に優れた不動産会社であれば購入希望者も集まりやすくなるので、短期間で売却できるでしょう。また、ポータルサイトに物件の詳細情報や多数の写真を掲載したり、定期的に周辺地域に物件情報を記載したチラシを投函したりするなど熱心に販売する不動産会社も、売却までの時間が短くなります。
引っ越しの予定が決まっているときや早く住み替えを実施したいときなどは、売却までの時間が短いほうが良いでしょう。集客力と販売力に優れ、なおかつ熱心な販売活動を行ってくれる不動産会社を選ぶことが必要です。
また、特に売り急いでいない場合でも、物件が売れるまでの時間は短いほうが好ましいでしょう。売りに出したもののあまりにも長く売れないときは、「何か問題がある物件なのではないか」とポータルサイトの閲覧者などに判断されてしまい、ますます売れにくくなることがあります。販売力が高く、売出価格に対する適切なアドバイスをしてくれる不動産会社を選び、なるべく短期間で売れるようにしましょう。
不動産会社によって、売却方法も異なります。折込チラシなどの昔ながらの紙媒体だけで販売活動を進める不動産会社もありますが、ポータルサイトなどを使ってインターネットを活用した販売活動を実施する不動産会社も少なくありません。
インターネットでも販売活動を行う不動産会社であれば、地元の人々だけでなく転勤や進学などで転入してくる方もターゲットにできます。ターゲットが広がると、買い手が見つかりやすくなり、高額かつ短期間での売却も実現しやすくなります。不動産会社を選ぶときには、インターネットも含め、多岐にわたる売却チャネルを持つかどうかもチェックしましょう。
どの不動産会社を選ぶかによって、売却方法や売却までの時間が異なるだけでなく、売却価格も異なります。満足度の高い不動産売却を実現するためにも、不動産会社は慎重に選ぶことが必要です。
次の7つのポイントに注目すると、信頼できる不動産会社を選びやすくなります。
それぞれのポイントについて解説します。
売却を依頼する前に、不動産会社に査定を依頼します。査定には類似する物件の成約価格などから査定額を割り出す机上査定(簡易査定)と、成約価格なども参考に物件個々の状態や日当たりなども反映して査定額を割り出す訪問査定があります。
いずれの査定を依頼した場合も、査定額の根拠について不動産会社に尋ねてみましょう。信頼できる不動産会社であれば、査定額の根拠についても細かく説明してくれます。
不動産会社によって、得意とする不動産の種類が異なります。不動産なら種類を問わず対応している不動産会社もありますが、中古マンションに強い不動産会社や投資物件に強い不動産会社もあるので、売却したい不動産の種類に合っているか確認しておきましょう。不動産会社の種類別の業務については以下をご覧ください。
不動産会社の種類 | 対応業務 |
買取再販業者 | 新築・中古・競売物件の買取再販など |
媒介業者 | 中古・投資・事業用物件の売買の媒介など |
分譲業者 | マンションのデベロッパー、戸建て建売住宅の販売など |
その他 | 不動産投資ファンド、テナントビルの運営など |
売り手の気持ちを汲んで売出価格を設定してくれることも大切ですが、売り手にとってより良い結果になるために適切な提案をしてくれる不動産会社であれば、より信頼して販売活動を任せることができるでしょう。
例えば、売り急いでいるときであれば、少し売出価格を下げるように提案してくれたり、買い手が少ない時期であれば、売却時期を見直すようにアドバイスしてくれたりする不動産会社もあります。お互いが納得できる取引を実現するためにも、提案力に優れる不動産会社を選びましょう。
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全国規模で不動産売買を展開している不動産会社であれば、販売実績が豊富で信頼できる取引を期待できます。しかし、全国的にはメジャーでも、売りたい不動産のエリアに精通していない場合は、売却までに時間がかかる可能性があるので注意が必要です。
売却実績を見るときは全体の件数ではなく、不動産が属するエリアでの実績に注目するようにしましょう。エリアによっては大手不動産会社よりも地域密着型の中小規模の不動産会社のほうが実績が豊富なこともあります。
インターネットや電話などで査定を依頼したときに、迅速に対応してくれるかどうかもチェックしましょう。最初の時点で対応が遅いと、売却期間中待たされることが多くなると考えられます。
不動産の売却はタイミングが大切です。少しのタイミングのずれで購入希望者を逃してしまう可能性もあるため、迅速に行動してくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。
不動産会社の販売ノウハウもチェックしましょう。多様な方法で販売してくれる不動産会社であれば、早く買い手がつき、売出価格を値下げしなくても取引が成立する可能性があります。
また、買い手がつかない場合には、迅速にポータルサイトに掲載する写真や情報を調整したり、売却時期を見直したりなどの対策も実施してくれるでしょう。不動産会社のホームページなどもチェックして、販売のためにどのようなノウハウを有しているのか確認しておきましょう。
素晴らしい実績のある不動産会社であっても、実際に取引をサポートしてくれるのは担当者なので、担当者との相性も大切です。相談しやすい雰囲気なのか、また、誠実で信頼できるのかなどもチェックしてみましょう。
販売活動のペースを売り手側の希望に合わせてくれるかという点も、重要なポイントです。売り急いでいるのかどうか、電話やメールでの連絡頻度などについて尋ねてくれ、販売活動に反映してくれる担当者を選びましょう。
不動産会社は気に入っているけれども担当者との相性があまり良くないときは、担当者の変更を依頼することもできます。失礼になるのではと遠慮するのではなく、より満足できる売却を実現するためにも担当者に対する希望も率直に伝えましょう。
不動産を高く売却するためにも、次のポイントに注意しましょう。
相場を知らないまま不動産会社に売却を依頼すると、売出価格を割安な価格に設定してしまう可能性があります。不動産会社のポータルサイトや、不動産一括査定サイトなども活用し、相場をある程度理解してから売却を依頼するようにしましょう。
また、複数の不動産会社に査定を依頼することも大切です。より客観的に物件を理解できるため、適正な売出価格を決めやすくなります。訪問査定の際にはヒアリング調査も実施されるため、物件の魅力についてまとめておくようにしましょう。周辺環境や特筆すべき設備、グレードの高い素材を使っていることなどを説明すれば、査定額が高くなり、売出価格も高く設定しやすくなります。
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訪問査定の前に掃除や草抜きなどをして、物件の印象を良くすることも大切です。あまりにも汚れが深刻なときはハウスクリーニングなども検討し、清潔で住み心地が良さそうに見えるようにしておきましょう。
もし住宅や土地、近隣住民との関係などにトラブルを抱えている場合は、隠すのではなく事前に不動産会社に伝えておきます。早めに伝えることで、不動産会社も状況を判断しやすくなり、購入希望者と交渉しやすくなるでしょう。
また、買い手を探して不動産を売却する「仲介」以外にも、不動産会社が物件を買い取る「買取」も選択できることがあります。買取は購入希望者を探す必要がないため売り急いでいるときには良い方法ですが、仲介よりも売却価格が低くなることが多いため注意が必要です。特に売り急いでいないときは、仲介を選ぶようにしましょう。
状況によって適切な不動産会社は異なります。例えば次の条件下では、不動産会社の選び方に注意が必要です。
・不動産を買い換えるとき
・急いでいるとき
それぞれどのような不動産会社が適しているのか解説します。
ライフステージや家族構成が変わると、適切な住まいも変わります。不動産を買い換えるために売却するときは、購入先の不動産で売却も依頼するほうが良いでしょう。
売却した資金をもとに住み替え先の物件を購入する場合も、売却と購入を同じ不動産会社に依頼しているならタイミングを合わせてもらえます。また、売却額に応じた購入物件を探してもらえるなど、資金面においてもスムーズに意思疎通が図りやすくなります。
すでに引っ越し先が決まっているなど、できるだけ急いで売却したいときは、買取対応をしている不動産会社を選びましょう。買取では購入希望者が現れるのを待つ必要がないため、短期間で売却手続きが完了します。
不動産を売却するときには、事前に不動産会社による訪問査定が必要です。いくつかの不動産会社に簡易査定を依頼して査定額や対応の迅速さなどを比較しておくと、訪問査定を依頼する不動産会社を選びやすくなるでしょう。
不動産一括査定サイトを活用すれば、複数の不動産会社にまとめて簡易査定を依頼できます。1回のみ物件情報を入力するだけで複数の不動産会社に依頼できるので、手間や時間を削減できるでしょう。
ただし、簡易査定では物件の管理状況や日当たり、眺望などの個々の状況が査定額に反映されません。より精度の高い査定に基づいて不動産会社を選びたいのであれば、複数の不動産会社に訪問査定を依頼し、比較することをおすすめします。訪問査定には担当者による訪問に1~2時間程度、査定結果が出るまでに1週間程度の時間がかかるため、時間に余裕を持って早めに依頼するようにしましょう。
売却を正式に依頼するときには、不動産会社と媒介契約を締結する必要があります。なお、媒介契約には次の3つの種類があります。
・専属専任媒介契約
・専任媒介契約
・一般媒介契約
媒介契約の種類によって、売却までのスピードが異なります。それぞれの特徴や注意点について見ていきましょう。
専属専任媒介契約とは、不動産の売却を不動産会社1社のみに依頼するときに締結できる媒介契約です。ある不動産会社と専属専任媒介契約を結んだときは、契約期間中は他の不動産会社と媒介契約を結ぶことはできません。
また、売り手自身が見つけた買い手に不動産を売却することは可能ですが、専属専任媒介契約を締結した不動産会社の仲介が必要になります。そのため、契約期間中は誰に売却する場合であっても仲介手数料が必要です。
専属専任媒介契約を締結すると、不動産会社は少なくとも1週間に1回は販売活動についての報告をしてくれるようになります。担当者も積極的に販売活動に取り組んでくれるため、できる限り短期間で売却したいときには専属専任媒介契約が適しているでしょう。
なお、専属専任媒介契約の契約期間は3ヶ月以内です。契約を売り手の都合で途中で解消するときには、ペナルティを科せられることがあります。また、契約期間終了後、もう一度同じ不動産会社と媒介契約を結ぶこともできますが、思うように販売活動が進んでいないと感じるときは別の不動産会社と媒介契約を結びましょう。
専任媒介契約も専属専任媒介契約と同様、不動産会社1社のみに不動産の売却を依頼するときに締結できる媒介契約です。専任媒介契約では売り手自身が見つけた買い手に直接不動産を売却できるため、仲介手数料なしの取引が可能です。
専任媒介契約では、不動産会社は少なくとも2週間に1回は販売活動の状況について売り手に報告しなくてはいけません。専属専任媒介契約と比べると報告頻度は下がる可能性がありますが、積極的な販売活動を期待することができます。
専任媒介契約の契約期間も3ヶ月以内です。契約を途中で解消するときはペナルティが科せられる可能性があるため、特別な事情がない限り、契約期間が満了するまで解消しないほうが良いでしょう。
一般媒介契約は他の媒介契約とは異なり、何社とでも締結できる媒介契約です。また、専任媒介契約と同様、売り手自身が見つけた買い手に直接不動産を売却できるので、仲介手数料なしの取引も実現できます。
一般媒介契約では、売り手への販売活動の状況報告義務はありません。そのため、他の媒介契約と比べると、積極的な販売活動を期待しにくいと考えられます。ただし、1社にのみ絞って依頼する専属専任媒介契約や専任媒介契約と比べ、幅広い購入希望者の目に触れやすくなるというメリットもあります。
また、一般媒介契約では、契約期間も特に決まってはいません。売り急いでいないときなど、時間をかけてゆっくりと購入希望者を探したいときなどに適した媒介契約といえるでしょう。
不動産会社に依頼すると、次の流れで不動産の売却が進みます。
1.訪問査定
2.媒介契約の締結
3.販売活動
4.売買契約の締結
5.不動産の引き渡し
不動産会社を選ぶ前に、複数の不動産会社に簡易査定や訪問査定を依頼することもできます。また、不動産販売のポータルサイトなどを活用して相場を調べておくことも有用です。
不動産会社を絞り込み、媒介契約を締結して正式に依頼すると、担当者による販売活動が始まります。購入希望者が現れたときには内覧対応も求められることがあるので、適切に対応するようにしましょう。
購入希望者と不動産会社を通して話し合い、売買の条件が一致したときは、売買契約に進みます。売却する物件にローンが残っているときは、引き渡し時までに清算しておきましょう。次の記事では、不動産売却の流れについてより詳しく解説しています。注意点なども紹介しているので、ぜひご覧ください。
どの不動産会社に売却を依頼するかによって、売却までの時間だけでなく売却価格も変わります。大切な不動産を少しでも高く売却するためにも、慎重に売却を依頼する不動産会社を選ぶようにしましょう。また相性の良い担当者に依頼することや、不動産会社を絞り込む前に相場を調べておくことも、より高い価格で売却するためのポイントです。
不動産の売却についてお悩みの方は、ぜひJ.P.RETURNSにご相談ください。個別相談にも対応していますので、気になることやお悩みをお気軽にお話しいただけます。
J.P.RETURNSホームページはこちら⇒https://jpreturns.com/
J.P.Returns株式会社
執行役員 コンサルティング3部 本部長
J.P.RETURNS執行役員。
J.P.RETURNSに入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。数百戸の投資用区分マンションを販売、自身でも6件の不動産を所有、運用している。現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。
【書籍】
日本で最も利回りの低い不動産を持て!
マンション投資2.0
【ブログ】
室田雄飛のモグモグ不動産投資ブログ
大学在学中に家庭教師のアルバイトをきっかけにデイトレーダーへ転身。24歳で資産運用法人を設立する。25歳から大手投資用マンションディベロッパーと業務提携後、およそ6年間にわたり資産運用アドバイザーとして活躍。その後、大手不動産仕入れ会社で販売統括責任者として従来の投資用物件の流通システムを革新するプロジェクトを立ち上げる。国内最大規模の投資イベント「資産運用EXPO」で登壇実績があり、同業他社からも多くの見学者が立ち見の列を作った。2020年にJ.P.RETURNSに参画。オンラインでの商談やWEBセミナーを導入し、コロナ禍でも年間300件以上の顧客相談を担当している。
【保有資格】
宅地建物取引士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)