利回りについて

不動産のみならず投資商品の収益率を図るひとつの指標である利回り。

この利回りとはそもそもどうやって計算するものなのか?知っていますか?

 

 
┃利回りの計算方法

 

一般的には利回りといわれる物も、不動産の場合厳密には三種類表記の方法があります。

 

それぞれの計算方法は以下の通りです。

 

 

 

表面利回り 年間の家賃収入÷不動産価格×100=表面利回り

 

実質利回り (年間の家賃収入-管理費等)÷不動産価格×100=実質利回り

 

NET利回り (年間の家賃収入-管理費等-固定資産税)÷不動産価格×100=NET利回り

 

 

 

この三種類の計算方法で表記します。

 

厳密な収益を計算するのであればNET利回りで計算するのが一番正確です。

 

必要コストを全て差し引いて計算するので、間違いがありません。

 

ここでは賃貸の管理にかかる手数料は計算にはいれません。

 

これは管理会社により手数料の違いがありますし、物件の収益のスペックを判断するには材料として加味する必要がないからです。

 

 

 

しかし一方で表面利回りは管理コストを引いていませんので、管理費が高い、または修繕積立金が高いとような、管理コストの高い物件だと思ったよりも手残りが少ないという事態に陥るため、運用の判断をするには正確性に欠けます。

 

表面利回りだけで投資判断をしている方もたまにお見受けするので、この点は要注意ですね。

 

 
┃そもそも利回りって何?

 

利回りは投資した価格に対しての収益率を表しています。

 

逆の言い方をすれば元本(投資金額)の回収率とも考えられます。

 

 

 

2,000万円に対しての5%は100万円です。
実質利回りが5%の不動産投資で考えてみましょう。

 

 

 

この場合、毎年100万円が収益が取れるのであれば、2,000万円で不動産を購入した時の資金は20年後に手元に返って来ることになり、同じ金額の投資が次にスタートできるのは20年後となります。

 

これが10%の利回りであれば10年後には次の投資に移れることになりますので、当然投資のスピードが速く、効率の良い投資ができる事になります。

 

 
┃利回りが高いものはリスクも高い!

 

しかし、一般的にも投資商品は高利回りの商品はそれなりにリスクも高くなるのが世の常です。

 

購入した資産の資産価値が大きく目減りしたり、利回りが変動しやすく下がってしまったり、収益が得られる保証がなかったりというリスクが利回りが高い分だけつきまとう事になります。

 

 

 

不動産でいえば相場に比べ極端に利回りが高い、要は明らかに割安な物件にはほとんどの場合になにかしらの難が伴います。例えば下記の様な点が考えられます。

 

 

 

・全く需要の無いような郊外の物件である。

 

・管理費、修繕積立金などのコストが異常に高い。

 

・土地の権利形態が所有権ではなく借地権である。

 

・心理的瑕疵がある。

 

・自主管理である。

 

・総戸数が少なすぎる。

 

・地下の物件

 

・間取りが悪すぎる。

 

・管理組合で問題を抱えている。

 

・管理状態が悪すぎる。

 

・トラブルがある。
・16平米未満である。
・エレベーターがなくて4階以上。
・浴槽がない、もしくはバスルーム自体がない。
・日照が極端に悪い。
・賃料が周りの相場とかけ離れている。

 

 

 

上記の問題点などが金額が安くなっている代表的な事例です。

 

 

 

逆にいえばこれらの問題点を抱えていない物件は相場よりも安く売る理由がない為、まず極端な利回りで安く売り出されることはありません。

 

 

 

基本的には日本中の不動産、ここでは投資マンションとしますが、投資マンションの利回りが低いのは、東京、大阪、名古屋の中でも都心のど真ん中だけです。

 

他のエリアは利回りの高い物件がほとんどなのです。

 

利回りの高い物件が良い様に言う書籍や人物もいますが、利回りの高い物件は実は郊外にならいくらでもあるのです。

 

 

 

逆に利回りの低い物件は、都心のど真ん中のごくごく一部にしかありません。

 

なぜ、利回りが低いのか?

 

当然投資としての安全性、確実性が高く、古くなっても持った不動産が資産価値を失わない可能性が高い良質な資産だからこそなのです。

 

 

現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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