不動産投資を始めてみて「失敗した。」という方のお話を聞くと、意外と多いと感じるのが不動産屋がした約束が守られていないことにより失敗につながっているケースが多くあります。
最も多い事例としては家賃保証に関する「嘘」です。
┃家賃保証(サブリース)とは
ある一定の金額で家賃を保証するので不動産運用の肝である家賃収入を担保し、安定して運用できると約束するものです。
仕組みとしてはオーナーから所有物件を管理会社が借り上げて運用するというもの。
物件を借り上げた際に賃貸借契約が成立しているので、転貸先の入居者の有無にかかわらず必ず賃料が入って来る仕組みとなっています。
しかし、「かぼちゃの馬車」でも大きな問題となったこのサブリースですが、約束したはずの賃料を下げられたり、家賃保証をしている会社が潰れて保証されなくなったりと、買う時だけ都合の良い話をして結局当初の約束が守られていないというお話もかなりの数存在します。
サブリースの仕組みとは、一般的に東京23区内のサブリース契約の場合相場家賃の90%で家賃を保証するケースが多いのですが、90%で借り上げたお部屋を100%の相場通りの賃料で貸し付けて入居中は10%管理手数料として管理業者が手数料を取る仕組みです。
地方にいくと空室期間や空室率も高いため保証率が80%や70%ということもあります。
地域ごとに空室率や稼働率が違う為、地域特性によって保証率も変わるのが通常です。
アパートを建てて運用する際やマンションを購入して運用する際は空室がでないかが心配で運用がスタートできないという方もおられるため、業者が必ず家賃を担保してくれる家賃保証というサービスがあるのです。
しかし、実際のところは業者が物件を販売する際に大きな利益があるため、多少無理な設定の家賃保証になっていることも地方ではよく見かけます。
80%で家賃を保証していて、アパートが70%しか稼働していなければ当然家賃を保証している会社は赤字になります。
これでは管理が増えれば増えるほど赤字が大きくなってしまいます。
これが膨らんでいくと利益が会社としてうまく取れなくなっていき、販売で利益を賄わなければ会社が成り立たなくなります。
本来はきちんとした家賃設定、またその地域の空室率、稼働率にあった保証率の設定になっていれば、管理会社が家賃保証をしても管理収益が取れます。
きちんとその保証率が地域に見合った設定になっていれば良いだけです。
ここで管理手数料がどれほどの利益になるかをお話しますと、1件あたり5,500円の管理手数料をもらえるなら10,000件の賃貸管理を持っていると毎月5,500万円が管理業者に入ってくることになります。
賃貸管理事業は優良な物件の管理を沢山持っていれば間違いなく儲かります。
きちんと収益になる管理体制を持っていれば不動産管理業者はそうそう潰れません。
家賃相場を甘く見たり、商品を売りやすくする為にその場しのぎの無理な設定でオーナーに物件を買ってもらった結果、後々高い家賃設定が自分の首をしめる事になるのです。
オーナーからしてみれば、家賃を大きく下げられたり、管理会社が倒産したり、家賃保証を解約されたりすれば、当然「約束がちがう!」となるわけです。
┃家賃保証(サブリース)での失敗を防ぐには
これを未然に防ぐには、不動産屋のいう事を鵜呑みにせず、近隣の家賃相場を自分でも検証するのが一番です。
駅徒歩、部屋の大きさ、間取りなどが近しい物がどれくらいの賃料で貸されているかを調べ、築年数が進むとどれくらいまで家賃が下がるのかを自分でも調べる事です。
稼働率や空室率まで自分で調べられるのであれば調べた方が良いでしょう。
明らかに家賃の相場とずれのある設定の物件の話には乗らないことです。
後々は当初聞いていたお話と違う事になりがちですし、管理で無理な設定をしている会社はその分物件の販売価格で回収しているところが多いので、物件そのものの価格も高い傾向がみられるからです。
管理手数料や家賃保証料はきちんと運用すれば会社の利益になるのですが、その場しのぎの営業のための釣り餌のような使い方をしている業者がいないとは限りません。
相場よりも高すぎる家賃は、一見業者が保証するといっている以上オーナーにはいい話に聞こえるでしょうが、そんなうまい話はありません。
いずれ無理が生じて会社そのものがおかしくなったり、保証できなくなる可能性も十分にあることを前提にして、他人任せにせずに自分でも検証することがなによりも大事です。
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