┃新しい分野の不動産には要注意!
不動産業界にも稀に新しいテイストの商品が出回る事があります。
通常流通している不動産とは別種の全く新しい分野の不動産です。
「新しい」という事はそれだけである種の価値を持っています。
当然見たこともない物は人の興味を引きます。
ましてや営業からこれからこれが「来ますよ」と言われると、もしかして?と期待してしまうこともあるでしょう。
しかし、大抵の場合は後々危険な目にあいます。
どういうことでしょうか?
┃①シェアハウス
以前さんざんニュースになった「かぼちゃの馬車」もその一つです。
シェアハウスという今までの不動産業界にはなかった新しいワードで売り出された新しい分野の不動産。これが瞬間的に劇的に売れました。
シェアハウスを題材にしたトレンディードラマが話題になったことも後押しした形となり、都市型のおしゃれなシェアハウスにある種の憧れさえ抱く方もいたことも影響しています。
しかし、この新しい不動産には決定的な欠陥がいくつもありました。
物件に不備や不具合があるとかそういう事ではありません。
流通事情に大きな問題がありました。
販売関や融資に関する粉飾や、高すぎる賃料設定、シェアハウスの賃貸需要を超える供給。
高額な借入金利も手伝って、売却も出来ずに出口のない投資にあえぐ多くのオーナーは家賃収入が目減りしたり、家賃保証が管理会社の倒産により途絶えたことにより大打撃を受けました。
金融機関がスルガ銀行以外は融資を付けてくれない事で、売却もうまくいかず、シェアハウスの供給が進むとシェアハウスの賃貸入居者の需要がそこまで高い訳ではないので、当然需要に対して供給が飽和状態となり空室が増えていきます。
さらに当初の家賃設定が高い見積りとなっていたことで、収支が悪化。
どんどん時間が経つに連れオーナーが追い込まれていく要素が盛り沢山でした。
┃②超狭小アパート
この他、少し前から流行っている超狭小アパートもこれに近い雰囲気を持っています。
10㎡前後のものすごく小さい間取りにして、お部屋を沢山作ってその分高い利回りとなる想定で作られているアパート経営です。
しかし、居室が極端に狭いこのアパートはそれだけで「普通」ではありません。
スペースを節約するためにトイレや風呂も三角形に作られていたりします。
わざわざこの超狭小スペースに住む方とはどんな属性の方でしょうか?
当然経済的に余裕があるという方はいないでしょう。
その分、家賃の滞納率、家賃の値下げ交渉、更新料の滞納、退室時の精算などにおいてトラブルにつながる可能性は高くなります。
場合によっては事件や事故につながる可能性も高くなるでしょう。
生活保護者の人数が増え続けている現在、それなりに時代背景にマッチした需要がある様に見えるでしょうが、賃貸の入居者の属性としては決しておすすめできる内容ではありません。
エアコンや給湯器の数もお部屋が増えた分多くなり、メンテナンス費用が嵩む事もあるでしょう。
ニッチなところを突いてうまくいっている商売も多々ありますが、不動産の場合はこういったケースがうまくいっているのを私はほとんど目にしたことがありません。
この他節税対策として消費税還付の為の不動産経営や、コンテナ運用なども瞬間的には流行りましたがすぐに市場から消えています。
新しい「情報」についてはよくよく慎重に判断して頂く必要があるということです。
その点、都心部のワンルームマンション経営は実績も、データも蓄積されており、最近は管理サービスやリスク管理も非常にしやすくなってきています。
不動産投資では王道ともいえる運用方法ではありますが、安定して長期に渡り地道に成果を上げてくれ、高い賃貸需要を抱える都心の良質な不動産投資には、トリッキーな「新しさ」は私は必要ないと思います。
弊社セミナーお申込みはこちら
個別相談会お申込みはこちら
室田がご相談に乗ります。