不動産経済研究所はコロナ禍にあった2020年度の首都圏のマンション発売戸数が前年度比1.7%増の2万9032戸であったと発表しました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、モデルルームが一時休業した上半期2020年の4~9月は低迷しましたが、下半期に大きく持ち直している。
上半期は過去最少の8851戸だったものが、下半期で2万181戸と郊外の物件でさえもが「出せば売れる」状況となっていたとのこと。
23区以外の東京都下は27.2%増と大幅に販売戸数を伸ばし3122戸、千葉県は59.7%増となり4683戸を販売した。
一方で最も供給戸数の多い東京23区は15.2%減の1万1131戸で、全体に占める割合は38.3%にとどまった。
埼玉は1.4%減となっている。
一戸当たりの価格は平均が1.0%減の5994万円、東京23区は7564万円。
神奈川県は5513万円、埼玉県は4571万円、千葉県は4404万円と地域ごとに金額に差はあるものの価格は上昇している。
東京都下は5414万円で小幅に下落となっている。
新築物件が発売月に売れた割合を示す初月契約率は6.6ポイント高い67.9%で売れ行き好調の目安である70%に近づいている。
21年度の売れ行きは好調でマンション価格は当面高止まりする見通しとされています。
私の周りの実需販売の戸建て業者も埼玉、千葉、東京問わず物件は良く売れているとのお話をコロナ禍でもずっと聞いていました。
首都圏の不動産業界に至ってはコロナウイルスの影響はほとんど受けていないといっても過言ではないと思います。
今後ワクチンの接種が進みコロナウイルスの影響が沈静化すれば、市場はこのまま平常時と変わらない売れ行きを維持できる可能性は高く、比較的ソフトランディングとなるイメージが強い印象です。
去年一年間の人口動態で見れば、東京への流入は一時的に大幅に少なくなっており、例年7万人~8万人もの人口流入があるのに対し3万人台と大幅に人数は減っています。
それでもこれだけの売れ行きを確保している訳ですから、今後コロナが落ち着き次第人口流入の平常化、また外国人の流入も増える事によりさらに需要が高まる可能性は低くないでしょう。
リモートワークの導入により都心から人が離れるイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、多少そういった方が出ているのは確かなので千葉、埼玉、神奈川の物件の売れ行きには良い影響が出ています。
しかし、都心の人気が衰えることはなく今もなお販売は好調で、買い手に困ったり、空き室がでる様な状況ではありません。
むしろコロナ禍でも流入は止まらず、維持されています。
今後さらにこの流れは加速する事になる可能性が高いでしょう。