コロナウイルス感染拡大の影響はすでに1年半もの長期に渡っています。
長期化するに当たり生活面ではこのサイクルに慣れてきてしまっている部分もある反面、飲食業やサービス業、旅行業、ホテル業などを中心に甚大な被害を経済面では被っています。
飲食業の中では店をたたむ店舗も増えています。
特に歓楽街である歌舞伎町や大阪の道頓堀などは地価の下落が顕著になっており、商業価値を失った歓楽街は閑散としています。
東京都心部においても、私達賃貸マンションの管理を行っている業者はある程度その影響を体感していることと思います。
実際には東京都内、23区でも外国人需要の高い新宿区の大久保駅周辺や、外資系の企業が多い港区などは外国人の流入が止まっていることで、コロナウイルスの影響がなければ例年は見込まれるはずの需要がなくなることになります。
さらに東京の感染者の数が多くなったことで警戒感が増し、東京都内への移住による人口流入は例年よりも4万人程度少なくなっており、需要の増加の傾向は緩くなりました。
しかしそれでも人口流入が続いていることには変わりはなく、3万人を超える人が東京都に集まってきています。
リモートワークが平常化する一方で、通勤のために都心に無理して住む理由がなくなり東京から人が離れるのではないかとの憶測もありますが、人口の流入から見るに人口が流出して東京から人が出て人口が少なくなるという事は無いと現時点では断言できます。
車などで物件を案内して賃貸マンションの仲介をする賃貸業者は、一時期は密な接客できずに賃貸物件の流動性が極端に落ち込むという影響も受けていました。
その影響からインターネットから3Dカメラで撮影した映像により、現地に行かなくてもパソコン等から映像による内覧ができたり、鍵を設置して現地をお客様が直接自分一人で内覧できるようにする新しい内覧のシステムも続々と登場しはじめました。
こういった時代に対応したシステムにより、他社との差別化を図り成績を落さずに維持できている業者も多数あるかと思います。
こういった流れの中でも、外国人が物理的に日本に来ることが出来ない部分は解決のしようがありません。
根本的な需要の「数」そのものまで解決できるわけではないので、その分の影響は少なからず受けている傾向がみられています。
私の印象としては、外国人需要の多いエリア、また学生需要の高いエリアも多少の影響を受けている様に感じます。
ご両親からしてみればコロナが流行って感染者の数の多い東京都心に子供を行かせて、賃貸マンションに1人で住むのは心配でしょうから、多少の影響がでるのも致し方ないでしょう。
全体の人口動態からすれば東京への人口流入が続いているのは事実なので、大きく賃貸の需要が下がるなどの危険性は考える必要はありませんし、今後コロナウイルスに関しては急速に進むワクチン接種により鎮静化していく可能性が高くなってきていますので、鎮静化に伴い平常化すれば反動による高い需要も出てくる可能性があるでしょう。
特に中国や韓国などで、日本に就職する事を望んでいる方、日本の学校に通う予定の学生については待機している状態の方も沢山いるようなので今後状況が改善されれば、こういった強い需要が解放されることによる反動で市場の活性化もおそらくはあり得るでしょう。