マンションの管理工事の項目で最近よく見かける電子ブレーカーの工事。
この電子ブレーカーとはなんだかご存じですか?
普通ブレーカーというものは全体の電力の消費量に見合った容量のブレーカーを取り付けます。
そうなると例えばタワーマンションの場合で考えると、エレベーターやエスカレーターが全て同時に稼働した時の電力が基準となるのです。
全て同時に動いている間はかなり大きな電力を必要としますが、この規模の電力に合わせると基本料金が高くなってしまいます。
ご自宅でも、電子レンジやドライヤーなどを同時に使用してブレーカーが落ちて真っ暗になってしまった経験はありませんか?
これは一定のブレーカー容量を超えた電力を使用した場合にブレーカーが落ちてそれ以上の負荷をかけない様にするための仕組みです。
この様に家中全ての電力を使用した時の容量がいつでも必要かというとそうではないですよね?
この無駄な容量を抑えて基本料金を下げて削減し、瞬間的にしか使わない大容量の電力が必要になった時はその瞬間だけブレーカーが落ちたりすることなく大きい電力が使える様にしたもの。
それが電子ブレーカーです。
電子ブレーカーを入れると基本料金が大幅に安くなることもあります。
全ての電力を同時に使用した時の規模が大きいほど、電子ブレーカーを導入すると電気料金の大幅な削減が可能です。
例えばガソリンスタンドです。
同時に全てのポンプを稼働させたことを想定して大きな電力で契約すると電気料金は高くなりますが、ガソリンポンプを全ていつも同時に使うわけではありません。
大型のオフィスビルも同様です。
高速エレベーターが沢山ついていますが、全てのエレベーターが常に同時に動いているわけではありません。
よって、同時に動かす可能性が低い機械が沢山ついている建物だと、電子ブレーカーを導入する事で大幅に電気料金を削減できる可能性が高くなるということです。
マンションも例外ではなく、エレベーターが複数設備として付いているなどの場合は、大きな電気料金削減につながります。
結果、電気料金削減により余ったお金が修繕積立金にまわったり、管理費が安くなるなどの効果につながるのです。
電気料金の削減は、共用部である廊下やエントランス、外部の外灯などのLED化によっても大きく削減できたりします。
最近はマンションでも積極的に共用部の照明のLED化が進んでいます。
こちらも同様に管理費や修繕積立金のコスト改善につながる動きです。
オーナーにとっては管理コストは安ければ安いほどいいですよね。
無駄なコストを削って省エネ、ローコストの運用ができる事はオーナーにとっても大歓迎なはずです。
こういった技術の進歩により、もっともっとマンション運用は今後進化して運用しやすくなる面も沢山でてくると思います。
耐久性の良い部材や、耐震性、塗料、様々な物が進化する事で建物は今後より長く、安心して使える時代が来るのではないでしょうか。