大きな金額で投資した方が儲かる?利回り高いと儲かる?

大きいグロスで運用することのメリット

 

投資の商品は利回り(収益率)で投資判断をする方がいますが、必ずしも利回りだけが判断基準になる訳ではありません。

 

投資の世界観としては利回りが高いものは必ずそれ相応のリスクがつきまといます。

利回りが低い物は安全性が高い物が多いという事です。

 

要は利回り〇%と書いてあっても、その利回りが本当に利益として獲得できるかどうかはリスクの度合いによって精度が変わってくるという事。

利回りの低い商品は表記上の利回りを獲得する精度が高くなるという事です。

 

利回りが高いという事の意味とは?

 

現実に利回りの高い運用商品は世の中に沢山あります。

利回りだけが判断基準ならそういった商品に投資すればいいはずです。

 

しかし南アフリカのランドだとかブラジルの通貨であるレアルに投資すれば10年物の国債でも10%近い利回りとなりますが通貨の価値そのものが不安定です。

政治的にも不安定で、国内にテロが起きたり、政治不安などが露呈すれば一気に価値が下がる可能性もあります。

 

利回りだけが判断基準となるならほぼ金利がつかない、もしくはマイナス圏をうろうろしている日本国債には普通に考えるなら投資価値がありません。

しかしそれでも買う人がいます。なぜでしょうか?

 

利回りが低い投資商品の投資価値とは?

 

それは通貨としての安全性に魅力があるからです。

日本国債はほとんど日本国内で消費されています。

海外の資金はあまり多くありません。

外部の資金で回っている相場なら悪い事が起きると資金を引き揚げてしまうので、一気に価格が下がるなどの変動リスクが大きくなります。

しかし国内で国債が消化されているのでその変動リスクが少なくなります。

 

リーマンショックなどの経済ショックや世界的に経済に影響を与える様な事件が起きている場合には価格が大きくは落ち込まないというだけでも大きな価値があるのです。

 

機関投資家の場合は1兆円もの金額を預かって運用することもあります。

 

この1兆円を全て高利回りのリスク商品で運用していて、経済ショックで価値が半分になり、5000憶円もの損失を抱える訳にはいきません。

 

当然経済の変動による影響を受けにくいリスクの低い投資も織り交ぜて投資しなければ不測の事態が起きた時に受けるダメージが大きくなり過ぎるのです。

 

例え1%しか利回りが付かなくとも1兆円を運用するなら100憶円もの利益が1年で得られます。

100億円の利益が得られれば一体何人の従業員がその会社で生活できるでしょうか。

こう考えるとたとえ利回りが低くても運用の規模が大きければ利益も大きくなります。

大きな金額の利益が安定して得られるなら利回りが低くとも投資価値はあるのです。

ましてや100憶円の利益が高い精度で得られるなら何もリスクの高い高利回りの商品に投資する必要はありません。

 

個人で投資する場合はどう考えるべき?

 

不動産は個人の運用であれば高額な投資商材でしょう。

1億という資産を持っている方は日本ではおよそ50人に1人。

ほとんどの方は持っていません。

資産を持っていても現金で1億、投資にすぐに使えるという方はまずいません。

 

しかし不動産は年収1000万円のサラリーマンなら年収の12倍まで融資が受けられますので1億2000万円まで融資を受けて投資できます。

平均的な都内の好立地のマンションの家賃利回りは実質利回りでも4%近く取れます。

1億2000万円の4%は金額にすると480万円です。

サラリーマンが得られる投資の利益としては十分な金額です。

利回りが7%なら840万円となりますのでその方が利益が増えそうなものですが、当然地方の物件や古い物件となり、空室率が上がったり、家賃が下がり安くなったり、物件の資産価値が下がってしまうなら実態は7%の利益が取れるとは限りません。

借り入れをして運用する以上は返済が伴います。

これをリスクの高い商品で運用していくと、返済が滞ってしまうリスクも出てきてしまいます。

 

大きなグロスで運用すれば利益の金額も大きくなりより利益を得やすくなります。

しかし不安定な投資を選べば借り入れをしている以上は返済が滞るなどの大きなリスクを抱えることにもなります。

大きな投資をする場合、借り入れもするならなおさら安定している事に重きを置きましょう。

現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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