(参考)BUILDING TEN STOREYS IN ONE DAY, BROAD Living Building
「時は金なり」とも言いますので、時間が短縮できることは目まぐるしく動く今の様な時代では大きな価値を持ちます。
とはいえ常識を大きく覆すほどのインパクトがあるニュースのご紹介です。
中国で建設された11階建てのマンションは、なんと28時間45分で建設されたというのです。
「は??」と耳を疑いたくなる程の短時間です。
実は短時間で高い建物を作るのはこのマンションを建設した中国企業では初めてではありません。
以前にも2011年に30階建てのホテルを15日で。
また2015年にはなんと57階建てのビルをたったの19日で建設したといいます。
中国の中でも話題となっているようで
「一日でできたの?住む勇気がある人いる?」とSNS上で揶揄されているようです。
それもそのはず。これだけ工期が短くなるとスピードを重視した結果、他の物が犠牲になっている可能性があります。
よほどの手抜き工事で、内容が「粗悪」である可能性を疑われて当然でしょう。
しかし企業側は10年前の工法でも震度7の地震に耐えられるとの実験結果を発表しており、耐久性や耐震性にも自信をのぞかせています。
計算上は160階建てでも安全と言い切りますがはたして信用できるのか。
私も中国で信用できる数字は日にちと時間だけという皮肉いっぱいのジョークを聞いたことがあります。
どこまで信用していいのかは各々の判断となりそうです。
時間が短縮されるには大きなポイントがあり、このマンションは一部屋ごとにユニットで作られ、工事の工程の90%が工場内で完了します。
もちろん基礎などの工事もあるので、あくまでもユニットを組み始めてからの時間が28時間45分となるので、基礎からの工期はもっと長くなりますが、完成までの期間を2ヶ月に短縮しています。
アルミなどの固くて軽い建築素材を使って作られるこのマンションの工期は、なんと通常の工期の約6分の1です。
ここに住むかと言われると、心理的な怖さはありますが、ここまでの短期間で建設が可能だということになれば、急場をしのぐための施設として、オリンピック村やコロナウイルスの隔離のための住居用の建物、地震など災害時の仮設住宅としては運用上のメリットや価値が高いかもしれません。
うまく建設スペースが確保できない場合でも、基礎さえ作れれば短期間で高層マンション建設が可能となります。
一生モノの資産としては考えにくいですが、お部屋の中はいたって普通。
通常のマンションとなんら変わりは無いように見えます。
(参考)BUILDING TEN STOREYS IN ONE DAY, BROAD Living Building
災害に対する耐久性などに問題がないことが立証されれば世界にも普及し、今後こういったスピード重視の建築物も増えてくるのかもしれませんね。