皆さんが不動産を購入するときに慎重になる理由として、不動産業者や不動産にまつわる悪い噂や、体験談を耳にして慎重になっている方も沢山おられると思います。
実際、私も沢山そういった話は聞いてきました。
ここでは全てを申し上げることは出来ないのですが、昔よくあった話などを中心に少しだけその実情をお話ししてみたいと思います。
┃バブル絶頂期の不動産業界
不動産が非常に高額だったバブル絶頂期、当時は不動産も年々高くなり高度成長期ということもあって、市場全体がイケイケムードでした。
私は直接その時代に不動産業界に身を置いていた訳ではありませんが、当時の話を聞いていると高額の不動産が盛んに売買されていたそうです。
バブルの絶頂から崩壊を迎えるまでそのババ抜き合戦は続きました。
途中売り抜けた人は当然大きな利益を得たでしょうが、最後に物件を持っていた人は総じてバブル崩壊の影響をその身に受け、持っている不動産の価値が急落することで大きな被害を受けています。
当時の不動産は非常に利益になりやすかった為、地上げ屋や、そっち方面の方々が絡んだ話も非常に多かったようです。
この辺も不動産業界のイメージが悪いそもそもの根源なのかもしれません。
┃バブル崩壊後の不動産業界
バブル崩壊後、不動産の価格は急落し、底値をつけて上昇していきます。
この頃私の今勤めている会社も立ち上げられました。
ちょうど本格的にインターネット等も普及してきて間もない頃です。
この当時は軍隊の様な営業部隊を持った体育会系の不動産会社が多数ありました。
根性論をモットーとし、体罰等を受けているというような話もしばしば聞いていました。
物件の価格が相場に比べ異常に高い業者や、家賃が相場よりはるかに高い家賃で提示されている等、お客様にしてみれば損にしかならないことを平気でやっている業者もいくつも見てきました。
電話営業の評判も悪かったし、しつこく営業されて泣く泣く契約してしまった等、きちんと物件や、投資としての収益性等を理解して、自ら進んで購入された訳ではないというような話も沢山耳にしました。
強引な契約をさせられたり、家賃が嘘だったり、購入して間もなく不動産業者が倒産して家賃が入ってこない等の相談を受け、問題解決のアドバイスをしたことも度々ありました。
┃インターネットがフル活用の現代
今はインターネットの時代ですから、皆さんは様々な情報を得ることが出来ます。
過去にはこういったお話は今よりも多かったですし、おそらくは聞かなくなった今現在も潜在的にあると思います。
圧倒的に少なくはなったものの、これから先もなくならないでしょう。
ただし、これだけは申し上げておきたいのですが、不動産業者も真面目に誠実にやっている業者が大半です。
それぞれに見解の違いや特徴はありますが、以前のように荒っぽいやり方をしている業者はほとんどが時代と共に淘汰され、なくなってしまいました。
リーマンショックや、東日本大震災などの大きな景気変動に耐え切れず倒産した会社。
荒っぽいやり方の問題が徐々に表面化して出口をなくし倒産した会社。
様々なケースを見てきました。
こういった被害を受けた方のお話をきいておられる方であれば、不動産は怖いなと感じていても仕方ないと思います。
今はインターネット等で沢山の情報を皆様は得ることが出来ます。
これを上手く活用して、ぜひ正確な情報を掴んでください。
業者のアドバイスや情報は、時にインターネットでは得られない情報としての価値を持ちますが、必ずよく確認して検討して頂ければ、全くのでたらめな情報に踊らされることはないと思います。
そういった意味では汎用性が高く、流通が盛んで取引データの多い区分マンションは確認がしやすいと思います。
高額所得者のプレイヤーが多く、取引データの少ないアパート経営や、マンションの一棟ものはなかなかインターネットだけでは本質が見えるほどの情報が確認できません。
┃まとめ
不動産は大きな金額の投資です。
脅かすわけではありませんが、きちんと確認する。これがなによりも重要だと思います。
ただし、インターネット上の悪い話だけを見ても参考にはなりませんし、意味がありません。
そうならない為にはどうしたら良いか、問題を解決する為の理屈、利益を最大化する為の理屈を持つことが最も大事なのです。
悪い噂も、いい話もそういった業界のプロの方々であれば本当のことを教えてくれるはずです。
自分でもよく確認し、プロの方や経験者にアドバイスをもらいながら、きちんと利益を上げる為にはどんな物件を選べば良いか、リスクをヘッジする為にはどう考えればよいかの答えを持つこと。
これがちゃんと理解できていれば、不動産は非常にリスクが低く、大きな利益をもたらしてくれるという事がきちんと見えてくると思います。