不動産はそもそも資産としての価値があるのか?
不動産投資に不安を抱く方はそのほとんどがここに信憑性を感じていないのが不安の直接的な原因だと思います。
不動産にきちんとした資産性を感じていない以上、大きな金額を借り入れてまで投資をすることに抵抗を感じて当たり前だと思います。
不動産に価値がないと想定する方は、数千万円の借り入れの金額を全て自分で返済することになることを想像するからです。
┃価値のある不動産って??
価値のない不動産ほど持っていて得のない物もないかもしれません。
これから先にもっともっと増えていく可能性が高いケースですが、田舎の実家を相続するのか、それとも相続を放棄する方が得なのか、おそらくはそんな選択をされる方も多くなるかもしれません。
田舎の古い木造の実家を引き継いだとして、借り手もいない、古くなってメンテナンスをしようにもコストがかかる、また売却しようにも買い手が付かないような古い建物であれば当然の事でしょう。
これは価値のない不動産の代表ともいえるでしょう。
持っていても固定資産税や維持費がかかるだけで何のメリットもない場合も不動産にはあり得るのです。
では、価値のある不動産とはどんなものでしょう?
借り手の需要が高く、運用しようと思えばそれが容易で、高い賃料が取れ、売却する際にも高額で早く売れる。
そんな不動産であれば価値があると言えると思います。
不動産は英語でリアルエステートとよばれます。
本当の資産。
不動産が価値のあるきちんとした資産である場合は、賃料を生み、担保になり、キャッシュ化もできる。
非常に利用価値の高い資産となり得ます。
┃プロが見る不動産の評価
ここで金融機関、例えば銀行などが不動産をどう見ているか説明します。
金融機関は資産を評価するプロです。
お持ちの資産を見て担保価値があれば、その評価を根拠に融資をつけたり、出資をしたりしています。
そんな資産評価のプロが不動産をどう見ているか、気になりませんか?
簡単な言い方をするとまずは家賃収入ですが、これは大抵の金融機関が収入として評価します。
例えば、株の配当、売買による利益等は安定して入ってくる収入としては評価しません。
来年同じ金額の利益が上がる保証がどこにもないからです。
普通なら退職して年金暮らしの方であれば、大きなローンは十分な収入がない以上組めません。
しかし、お客様の中でも不動産を3件お持ちの女性の方で、年金を受け取っている70歳近い方はローンが組めています。
年金+家賃収入があるからです。
金融機関は家賃を安定した収入として評価します。
来年も同じレベルの収入がある前提で収入を見込んで融資しているということです。
金融機関によってはストレスをかけて評価するところもあります。
家賃収入を7割だけ収入として評価するような金融機関もあります。
見方は様々ですが、大抵の場合は家賃を収入として原則は評価します。
また、現金をお持ちの方よりも不動産をお持ちの場合のほうが、金融機関は融資がし易いのです。
現金に担保としての力は原則ありません。
不動産は国にも登記されており、抵当権をつけて担保としてきちんと抑えることができます。
現金を持っている方よりも、不動産を担保として融資する方が金融機関は融資がしやすいのです。
担保というのは、貸付金の返済の実質的な根拠であり、裏付けです。
ということはその物件に貸付金額と同等の価値があり、いつでも担保になっている不動産により返済ができるという事が根拠になって融資が実行されているということなのです。
┃何千万単位のローンって不安…?
不動産の融資を受ける際にこんなにお金を借りて本当に大丈夫かな?と皆さん考えます。
ちゃんと返せるかな?返せなかったらどうしよう?
当然大きな金額になればなるほど不安ですよね。
でもよく考えてください。
お金を貸す方はもっと不安なはずですよね?
なにしろ全く見ず知らずの赤の他人に3,000万円のお金を貸すのです。
あなたなら返済の根拠なくそのお金を貸せますか?
ここが金融機関の不動産の見方の根幹です。
購入される不動産にどんな価値があるのか、金融機関は必ず査定しています。
将来つく値段、取れるはずの賃料、その間受け取れる利息、全てを計算していつでもその物件を差しおさえれば精算できて、回収ができる。
これは皆さんが誰かにお金を貸すとして考えるとわかりますよね?
2,000万円の価値のある不動産を担保にして、1,000万円貸すのであれば、お金を貸す相手が年金収入しかなかったとしても、十分に回収が見込めます。
購入する物件そのものにこういった不動産の価値が存在します。
そういう実質的な返済の見込みがなければそんな大きな金額は見ず知らずの人には貸せませんよね?
当然3,000万円の価値しかない物件であれば4,000万円は融資してもらえません。
こう考えると金融機関が評価している以上、融資が受けられる物件はその融資の金額と同等の価値があり、売却などにより回収の目途がたっている前提で融資されていることがわかります。
┃融資が受けられる=価値ある不動産
しかし、どんな不動産でも融資するわけではありません。
借地権付の物件や、建築基準法違反、総戸数が小さいマンション、そういった資産価値に大きな毀損をもたらすものは評価しないですし、融資も受けられないのです。
ひとつ注意点があるとすれば、日本の金融機関は新築に対しての評価基準が甘いということです。
新築は中古になると取引相場が下がるにもかかわらず、ご自宅の場合は新築時の価格まで目一杯融資がつく事が多い為、売却により精算しきれない事が多くあります。
中古の物件、さらに投資目的となると評価の基準はいっそう厳しい見方になります。
満足に評価が得られ、金融機関から融資が受けられる。
それこそが何よりも不動産の価値を証明しているのです。