投資の効果を考える際に大きな効果がある複利効果。
意外とこの複利の効果がいかに大きいかをほとんどの方は知りません。
ここでは、この複利の効果がどれほどの効果を持つのか検証してみたいと思います。
┃貯金と比べてみると・・・
まずは皆さんも馴染みのある貯金で比べてみます。
定期預金で10年間、20年間、30年間それぞれ運用した場合に同じお金が金利の違いによってどうなるのかを見ていきましょう。
★金利5% 1200万円 単利の場合
10年間
元金12,000,000円+利子6,000,000円=18,000,000円
20年間
元金12,000,000円+利子12,000,000円=24,000,000円
30年間
元金12,000,000円+利子18,000,000円=30,000,000円
★金利5% 1200万円 複利の場合
10年間
元金12,000,000円+利子7,550,225円=19,550,225円
20年間
元金12,000,000円+利子16,537,644円=26,537,644円
30年間
元金12,000,000円+利子33,226,967円=43,226,967円
貰える利子の差はなんと15,226,967円にもなります。
この計算は利子に対しての税金が考慮されていませんので、実際はもう少し少なくなる可能性はありますが、大きな違いが生まれることは確かです。
複利の計算だと受け取った利子がさらに利子を生むので、時間が経過すればするほど貰える金額に大きな差がつくことになります。
運用において、運用できる時間が取れれば取れるほどに利益が大きくなるので、時間がいかに大事かがわかります。
次に2万円ずつ積み立てていった場合の比較です。
★金利5% 2万円×12ヶ月=24万円 複利の場合
10年間
元金2,400,000円+利子700,669円=3,100,669円
20年間
元金4,800,000円+利子3,351,326円=8,151,326円
30年間
元金7,200,000円+利子9,178,311円=16,378,311円
この場合も後半運用機関が長くなった方が、貰える利息が急速に増えていることがわかります。
30年間運用していると元金よりも受け取る利息の方が多くなり、2.3倍ほどに膨らんで返ってきます。
昔の退職金はこのような利率の定期預金があったので、定期預金や、日本国債に変えて運用していれば、特別なことをしなくても自動的に大きな退職金が容易に準備できたのです。
┃超低金利時代 預金で利益は得られない
しかし、今現在はマイナス金利の状況下では金利が全くと言っていいほど付きません。
私たちの退職金、年金は放っておけば昔の様には大きな金額で受け取ることは難しいのです。
世界の預金金利は日本よりも高水準の預金金利の国がほとんどです。
しかし、カントリーリスク、為替リスクがあるため必ずしもその金利の効果を得ることができません。
預金金利が高くても利益が取れずマイナスになる可能性も十分にあります。
不動産の家賃収入は複利の効果が基本的にありません。
最初5%の利回りでスタートすれば、2,000万円で購入したのであれば、基本的にはその価格に対しての利回りである5%にあたる100万円が受け取れ、これは時間が経過してもあまり変化がありません。
むしろ築年数の経過により家賃が下がる可能性があります。
不動産は単利の投資商品なのです。
取れた家賃収入をさらに運用するのであれば複利の効果も得られますが、単純に家賃収入を貯めておくのであれば、単利の効果しか得られません。
これを不動産で複利の様な効果を得ていく方法があります。
次回はそのやり方をご紹介してみようと思います。