資産といわれる物とお金とは何が違うのでしょうか。
定義として資産とは将来会社などに利益をもたらすことが可能性としてあるものをいいます。
その中にはもちろんお金も含まれますが、資産は(イコール)=お金ではありません。
┃貯金するだけでいいの??
皆さんはお金があれば安心でしょうか?
そうではないと思います。
例えば、会社で説明するとわかりやすいと思います。
10億円現金を持っている会社があって、この資金を貯金していたとします。
しかし会社は何も売っていません。
営業活動もしません。
もし、あなたがその会社の社員だとしたらどうでしょうか。
いずれ尽きる事がわかっているそのお金をあてにして、安心はできないはずです。
しかし、老後の対策においてはほとんどの方がこれと同じ状態になっています。
退職金や、貯金がある。ただそれだけです。
しかしそれはお金である以上は、何も生み出さないただのお金でしかありません。
では退職時にもらった大きな資金を使って株式で運用をしますか?
よほど大きな潤沢な資金があって、完全に失っても影響の少ない余剰資金で運用できるのであればいいかも知れませんが、もしもリーマンショックの様な大きな経済ショックが起これば、退職金としてもらった大切な資金が全て一瞬で溶けてしまう可能性もあります。
株式では優秀なファンドマネージャーでも、毎年安定して10%の利益を確実に出し続けるのは至難の業です。
しかし経済ショック等の影響を受けるとあっという間に資産価値は半分になってしまいます。
そこから資金を取り戻すのは容易なことではありません。
ましてや退職しているのであれば働いて資金を作ることもできないのです。
おそらく私も自分の親が退職金を全てつぎ込んで株式を始めたらなんとしてでも止めると思います。
では、その退職金を使って不動産を購入すれば正しいのでしょうか?
不動産の利回りは都心部だとせいぜい4~5%です。
3,000万円の物件を購入して120万円~150万円が得られる計算です。
これは運用として決して効率がいいとは言えません。
これは不動産特有のメリットを活かして運用しているとは言いにくいやり方です。
┃退職金を完済の資金として使うと…
例えば上記と同じ利回りの物件を45歳の時に購入して、月々は家賃で返済したとします。
65歳までは家賃に返済してもらって、その時に退職金で残債を一括で返済します。
この時残債は1,500万円、約半分になっています。
取れている賃料が購入当初と同じであれば、この時の残債の1,500万円を完済すれば同じ賃料を手にすることができます。
年間120万円の家賃収入が入ってくるものに対して、自分の資金は1,500万円しか使わないで無借金のマンションを手に出来るのです。
この時、1,500万円の退職金は、資金投下利回りとして8%の利回りで利益を生むことになるのです。
もしも二件同じ物件をもっていれば、同じ3,000万円で二件完済でき、240万円の家賃収入が得られることになります。
ただ退職金で3000万円の物件を購入した人と比べて、2倍の家賃収入を得られることになります。
残りの残債を完済するだけで、安定して都心の場所の良い不動産から家賃という形で8%の利益を毎年手にすることができます。
しかし、不動産を持っていなければ他の運用を選ぶ以外に方法がありません。
不動産を持っていなければそれなりのリスクを冒さなければ、同じ利回りの資金の運用先はないはずです。
┃資金を借りて運用するからこそ効果が高くなる
この完済されて、家賃が実収入になる時こそが、まだ若いうちからローンを組んでまで始めた資産形成が将来身を結ぶ瞬間です。
ここから先は、ただ退職金が手元に貯金としてあるという方とは全く違う人生が待っているでしょう。
なにしろ家賃は毎月入ってきます。
毎月10万円、年間120万円の収入を生み続けてくれます。
使った分だけ残高が減っていく貯金とは訳が違います。
これこそが本当の資産です。
私のお客様はこういった資産を2件、3件と保有されている方が多くいます。
複数件お持ちの方はもっとできる事が増えていきます。
退職時のお金は入ってきてから運用を考えるのでは遅すぎるという事ですね。
もらった退職金をどこかに運用で預けるだけで、リスクなく年金が2倍もらえるなんてことはありません。
若いうちから計画的に取り組まなければこういった退職金の効率の良い運用先は作れないということなのです。