不動産でいうところの、「いい場所」とは具体的にはどこなのでしょう?
┃「いい場所」の根拠
いい場所の根拠は三つです。
賃料が下がらない、もしくは上がる。
価格が下がらない、もしくは上がる。
空室にならない。
この三つの条件が揃えば、いい場所の不動産だったことになるでしょう。
しかし、意外にも価格が下がらないのに、賃料が下がるエリアもあります。
また逆に賃料が下がりにくいのに、価格は下がってしまうというエリアもあります。
人気の住宅地なのに、空室が目立つということも起き得るのです。
ではこの三拍子が揃いやすい地域とは東京のどのエリアなのでしょうか。
┃23区それぞれの特徴
・千代田区(皇居や官公庁が多く、住める建物が希少な為価値が落ちにくく賃料も高い)
・中央区(面積が狭く人口も限られ、住める地域も限定的だが、法人の社宅需要が高い)
・港区(言わずと知れた高級住宅街なども多く、最も富裕層が多い地域)
・新宿区(日本で一番持ち家率が低く、賃貸需要が高い、商業価値、乗降人員共に最高水準)
・渋谷区(IT企業、服飾、デザイン、ブティック等、トップブランドを擁する)
ここに上げた都心5区は都心の中でも不動産は高額で、資産価値、家賃共に高水準のエリアです。
しかし、景気が良くなると渋谷区、港区等の超好立地エリアは高騰し、逆に経済ショックがあると急落する傾向があり、安定した投資には不向き。
一般には価値が高いとされるエリアですら、その中から安定している投資をするのであれば更に抜粋しなければならないでしょうし、価格が高いから必ずいい物、とは投資の場合は限らないのです。
・台東区(観光名所が多く、商業が盛ん、法人需要が高く価格に比べ賃料が比較的高い)
・文京区(学生と社会人需要が混在、環境が良い為ファミリー向けの住宅は価値が落ちない)
・品川区(大規模な開発材料が多く将来性あり、場所により優劣の差がある)
・目黒区(住宅地が大半を占め不動の人気があるが商業価値は低め、駅近は賃料価格とも高い)
・世田谷区(高級住宅街といわれるが場所にもよる。賃料水準は
・豊島区(池袋駅から近いエリアは商業価値が高い為高額だが落差がかなりある)
・墨田区(錦糸町、スカイツリーのある押上と局所的に商業価値が高い所もあるが価格は下る)
・江東区(最も人口が増加が顕著なエリア、開発する場所のない東京でも湾岸は大規模な開発が多い)
・北区(場所により人気が出てきてはいるがスポット的、商業地へのアクセスの良い場所は人気)
・大田区(主に住宅地、低層住宅が多く商店街が多い、場所により賃貸需要も高いが価格が弱め)
ここに上げた区以外は上記の地域に比べて賃貸相場や売買相場が築年数の経過や、駅距離の影響を受けて相場が競合により下がりやすい傾向があります。
┃まとめ
区だけで一口には表現仕切れませんが、それぞれの区の中でも駅が一つ違うだけで、相場はかなり変わってしまいます。
高低差や、日照、景観等もある為、どこなら間違いないとは言いにくいですが、ここに上げた地域の中で、更に厳選して価格、賃料を調査したうえで、比較的築年数の経過による推移が安定しているエリアの物件であれば、投資する上での安全度は非常に高くなります。
東京の中でも厳選したエリアの賃貸物件の稼働率は平均値が非常に高く、そもそもの需要が高いので賃料も下がりにくい傾向が強いのです。
詳細な点は具体的に検討できる物件が手元にある時に、それぞれ相場を調べていくのが良いでしょう。
地域だけを先に限定してしまうとなかなかいい物件に巡り合えません。
東京の中には沢山、資産性や賃料相場の優れた場所があるので、購入時に物件の条件を絞り込み過ぎて、ハードルを無駄に上げる事になってしまうと、なかなか投資がスタートできなくなるので要注意です。