医療が発達した今は、病気やケガも昔よりはるかに治る可能性が高くなっているでしょう。
延命措置や、応急処置も精度が高くなっています。
しかしその分同時に、動けない状態で生きながらえる可能性も当然高くなります。
実に介護状態に陥る可能性は3分の1とも言われており、他人事ではなく、非常に高い確率で自分自身がそういった状態になることもあると考えていいと思います。
自分の事だけではなく、ご両親やパートナーについてもリスクの度合いは同じです。
少子高齢化により、子供が一人しかいない世帯も増加している現在は、一人っ子同士の結婚の場合、両親は当然4人いる訳です。
ご両親がもしもこういった状態になってしまうと、場合によってはタイミングが重なってしまうこともあるかもしれません。
施設や病院で必ずしもお世話になる事が出来るとは限りません。
高齢者の増加により、こういった介護施設や病院は慢性的に不足しています。
私の父が3年程お世話になっていた施設は500人もの人が空きを待っていると言われていました。
月々は父の場合14万円が施設利用の費用として必要でした。
症状の重い方、身寄りのない方が優先的にこういった施設を利用しています。
だからこそ国は現在、在宅介護をすすめているのです。
┃介護の費用はいくら??
ではもしも、介護状態になった場合はどれほどのお金が必要になるのでしょうか。
具体的な金額について見てみようと思います。
介護にかかる費用の平均的な数字を見てみましょう。
まずは平均寿命ですが、男性は81.09歳、女性は87.26歳です。
そして健康寿命は男性が72.14歳、女性が74.49歳とされています。
健康でいられる時間は平均寿命よりはるかに短いのです。
一旦介護状態に入ってしまうと、介護期間の平均は5年~10年とされています。
介護については在宅介護と老人ホームの二種類にわかれます。
・在宅介護
在宅介護の場合、介護サービス利用料、介護サービス以外の費用を合わせて、介護にかかる費用の平均は5万円が月々の平均とされています。
比較的症状の軽い方は在宅介護が費用も安く済みます。
・老人ホーム
一方老人ホームですが、優良老人ホーム、特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅と別れます。
1.有料老人ホーム
有料老人ホームは入居一時金は大抵の場合ありません。
月額費用は20万円~25万円が平均値です。
わずかですが、探せば比較的空きもあります。
2.特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームも入居一時金はほとんどの場合ありません。
有料老人ホームよりも安価ですが、原則として要介護3以上が条件として定められ、入居待ちの方も多くいます。症状の重い方、身寄りのない方が優先的に利用できます。
月額の費用は7万円~15万円が平均とされています。
3.サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は施設により金額に大きな差があります。
また、独自にサービスを展開しているので、看護師や医師が常駐していたり、様々な娯楽設備が併設されていたりします。
入居一時金は物件により数百万円ではきかないこともあります。
月々は15万円~20万円程が目安です。
┃保険でどれくらいカバーできるの??
介護保険から得られる金額はこの内どれほどの金額が補填できるのでしょうか。
介護保険料の支払いは40歳以上は義務となっています。
介護保険は65歳以上にならない限り、原則は保険支払いの対象となりません。
65歳未満の場合は、指定された病気に該当しないと介護保険が適用にならないのです。
介護費用の負担は介護度によって負担割合が変わります。
かかった費用が全額支給になる事は原則ありません。
また、限度額も介護度によって上限が決まっています。
生命保険には介護保険、収入保障保険という名目の保険があります。
生命保険に入ることでこういった介護状態に陥った時の実質的な支払いリスクや、実質的に働くことが出来なくなった場合の生活費のリスクを軽減できる可能性があります。
┃不動産投資の生命保険効果
不動産投資においても死亡や、高度障害に該当した場合は生命保険がおりローンは無くなりますので、生命保険に代わるような効果をもっています。
また、最近は成人病疾患特約、ガン特約なども、ローンに付く団体信用生命保険に特約として付保できるようになっているため、病気の内容によっては幅広く保険の効果を持つようになってきています。
しかし、現代においてリスクが大きくなってきている、生きていても働くことが出来ない介護状態に陥った場合は、よほどの重度障害に該当しない限りは不動産で保険効果を得る事はできません。
しかし不動産で不労所得を積極的に作っていけばそういったリスクも軽減はできます。
介護状態に陥った時のリスクを考えるのであれば、生命保険に入るか、もしくはそうなったときの事を想定して、その分余剰金や資産を形成して準備しておくしかないのです。