NISAとは?
昨今はiDeCo等の税控除の特典のある運用の商品や、ふるさと納税のような特殊な特典付きの節税商品が人気です。
預金金利も付かず、金利を得るのが難しくなっている現在は、たった1万円の利息を受け取るのも大きな資金を運用しなければ難しくなっています。
定期預金の利率がよかったバブル期等と比べて、運用の難易度が上がっているという事です。
その中で、簡単に節税効果が得られて所得税や住民税が安くなったり、税金が免除される効果を持つ運用商品が注目されています。
単純に5万円の税金を払わなくて良くなったり、還付されたりするのであればリスクを負って運用するよりも同じお金を得るのであれば、税金を取り戻す方が話が早いのです。
2014年1月に制度がスタートした、NISAもそういった節税効果を持った運用の仕組みの一つと言えます。
運用利益に対して税金を払わなくても良い!!
NISAでは現在、一人当たり120万円までと運用金額に制限はあるものの、証券口座で運用する際に、通常であれば支払わなければならない税金が免除される口座を持つことが出来る仕組みです。
NISAの口座では、配当金や売却による利益に対しての課税がありません。
通常は配当を受けても、株式の売却によって出る差益に対してもそれぞれ所得税15%と住民税5%、合計約20%が課税されます。
その税金をNISAの口座では支払わなくて済むのです。
例えば100円の配当をもらったら、20円の納税義務があります。
これが免除されると、100円が丸々貰えることになります。
また、これと同様に売却時に1,000円の利益が出ても、200円の税金を支払う必要がありません。
これを繰り返すと税金が引かれていない分運用上有利にお金を増やすことができます。
個人の少額の運用をし易くすることで、株式市場を活性化させることと、個人資産の増幅を狙った政策ですが、うまく活用できると資金の運用はかなり有利に進められます。
課税され納める税金を考えると、その時に持っている株の売却に迷いが出るケースでも、税金を考慮しなくてもいいのであれば、フットワークが軽くなり容易に運用先を変更できるというメリットもあります。
NISAの大きなポイントは1人当たり120万円ということ
さらにこの仕組みでポイントになるのは、一人当たり120万円という上限金額です。
実は4人家族の場合、子供の分も含めて4人分の口座が持てます。
未成年者の場合は80万円が上限となりますので、子供が二人なら合計400万円のNISA口座がもてます。
となると、400万円までは丸々非課税で運用できることになるのです。
小さい金額であればメリットも小さくなりますが、運用資金が大きいと当然その効果も大きくなります。
更に長期に渡って運用した場合は、複利の効果も手伝う事になって運用期間が長くなるほどに目に見えてその運用効果の差が大きく広がっていきます。
上限の金額以上は効果が持てませんので、無限に得られる効果ではありませんが一般の株式投資などと比べれば圧倒的に有利に運用できるという事になります。
どれくらい運用効果に差が出るの??
単純に20%の税金を納めなくて済むのであれば、税金を納めた場合と、そうでない場合を比較する場合、5%の複利の運用と4%の複利の運用を単純比較した場合の違いと効果が似ているいう事になります。
その場合、100万円を10年間、年率5%の複利で運用すると1,629,113円になります。
これが税金を払った場合は4%の年率と同じ効果になるので、計算すると1,480,349円となり、10年間の利益の金額の差が148,764円となります。
4倍の金額で運用すると10年の運用で595,056円運用上の利益に差が出る事になります。
制度は変わる可能性がありますので、永久に税金がかからないとは言えませんが、運用期間は長くなればなるほど利益の違いがどんどん大きくなっていきます。
うまく使いこなせば、1ヶ月分のお給料どころではない金額の差になっていく可能性があります。
運用上少しでも有利にお金を増やすには非常に効果の高いNISA。
今活用されていない方は、一度説明を聞いてみてはいかがでしょうか。
NISAを活用される場合の注意点
注意点として、運用期間は原則5年が最長となります。
その後ロールオーバーして新しいNISA口座に運用を引き継ぐことも出来ます。
また、120万円の枠は持っている株を売却するとその年はもう使用できません。
例えば30万円分売却するとその枠はその年に使う事が出来なくなります。
使い残しを翌年に持ち越す、繰り延べる事も出来ません。
検討の際は窓口などで良く説明を聞いてから始めることをお勧めします。