┃一軒家の場合
自宅、投資問わず、戸建ての不動産を所有するなら、地震のリスクを考えるのであればなるべく地盤の固いエリアを選びましょう。
傾斜地を成型して建てた盛り土、切り土などで作った形成地、または湿地などは避けましょう。水はけの悪い土地は液状化する可能性が高くなります。
土が火山灰で構成されている地域もどちらかというと地盤は柔らかいので不向きです。
どうしても該当する地域に建物を建てる際は地盤改良工事をして十分に強度を作ってから建築するようにしましょう。
┃アパートの場合
基本的には一軒家と考え方は同じです。
リスクの高くなる地盤はなるべく避けましょう。
マンションと違い支持層まで杭を打って建築する訳ではありませんので、地盤の影響を受けやすくなります。
┃マンションの場合
原則、支持層まで杭を打って建築している場合は地盤はさほど強度には直接関係がありません。
ただし実際に地震が起きて液状化などの被害が出ると、マンションは杭を打っているので大きく沈み込んだり、建物が傾くなどの極端な変化に至るリスクがなくても、液状化しやすい場所で購入すると、周辺の道路などが液状化により陥没し、高低差が出来たことにより水道管などが分断されてインフラ環境が壊されて遮断さることにより、一時的に使えなくなる可能性は高くなります。
マンション自体が倒壊する、もしくは傾いてしまう様なリスクは最近のマンションであればほとんどないものの、なるべく地盤のよい地域に持った方がいいのは当然マンションの場合も同じです。
┃一番地震のリスクの低い建物の買い方とは?
理論上一番地震リスクの低い建物の買い方は、活断層の近いエリアを避け、高台にあり、地盤の固いエリアに、免震、制震の双方の技術を使って建てられた最新のタワーマンションなどの地震に強いとされる構造の建物を持ち、さらに地震保険をきちんとかけておく、これが現状考えられる一番リスクが低い建物の持ち方になります。
ただし、これはあくまでも自宅の場合です。
投資の場合は賃貸事情が悪ければ投資として成立しなくなるので、それでは意味がありません。
都心の23区内は東京都の西側の市部と比べて地盤は多少弱くなります。
さらに23区内で地盤が比較的堅いエリアの練馬区、杉並区、豊島区は都心5区などと比べると賃貸事情が弱くなるので投資としてはお勧めしません。
賃貸事情がよく、23区内で比較的地盤の事情の良いエリアは、世田谷区、渋谷区、目黒区、中野区、新宿区、文京区、千代田区などが候補になるでしょう。
港区、品川区は地盤の状況が場所により異なりますが賃貸事情は良いエリアです。
逆に賃貸事情は良いが、地震の事を考えると多少不安が残るエリアとしては、中央区、台東区、墨田区、江東区、これ以外には港区、大田区、品川区の海側のエリアがデータ上は弱めとなります。
ただし、実際には震度7までマンションは建物が倒壊しないことを前提に計算され建てられています。
皆さん実は震度7より、、つまり震度8の地震が無いというのはご存じでしょうか?
地震の震度の表記上震度8というのは実はありません。存在しないのです。
地震そのものの規模や大きさを表すマグニチュードは表記上8や9という数字はあっても、実際の揺れの大きさを表す「震度」の表記上、実は震度8以上の表記は存在しないのです。
ということは今のマンションは理論上は原則地震では倒壊しないという事です。
しかし、一軒家やアパートは違います。
同様に建築技術は大きく進化していますが、地盤の影響をもろに受ける可能性の高い一軒家とアパートは地盤の良いエリアに購入する事がかなり重要になりますので、マンションと考え方を混同しないように注意してくださいね。
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