不動産投資業界の仕入れの苦悩!?

皆さんからはあまり見えない部分の苦労のお話です。

 

不動産投資は物件ありきです。

物件がないことには投資のしようがありません。

物件仕入れの苦労話

大きな土地が仕入れられれば新築の販売をしているデベロッパーは一気に大きな在庫を仕込めますが、中古の区分マンションを扱っている業者は一件ずつすべて細かく査定して仕入れています。

区分所有者は全て持ち主が違う為、条件や価格もそれぞれです。

中古の物件は全て条件が違うので同じマンションでもお部屋が違うと同じように買えるとは限りません。

 

毎月100件販売している業者であれば、毎月100件仕入れなければ売れないという事です。

 

日本全国どこにでもマンションはあるので、一見簡単そうに聞こえるかも知れませんがこれが本当に簡単ではありません。

むしろ不動産を購入したいというだけでしたら、いくらでもお客様はいらっしゃると思いますがご希望の物件を仕入れられればの話です。

 

いい物件を大量に抱えている会社があれば、販売に困る事はないと思います。

 

収益が良くて、安定していて、ちゃんと儲かる立地も物もいい不動産。

こんなの誰でも欲しいに決まっています。

 

私たちはこれを目指して仕入れをしています。

都心5区を中心に商業価値の高いポイントで、家賃収益が目減りしにくくて、価格が下がりにくい安定感のある収益不動産をなるべく安く買う。

不動産投資業者の仕入れ部門の人間がしなければいけない仕事はシンプルにこれだけです。

 

何十社もの業者が同様に買い付けに走っています。

その中で自社に売ってもらわなけばならないのです。

 

そもそも、いい物件なら売らなくてもいいわけですから、うまく売主さんを説得して売ってもらわなければなりません。それもなるべく安く売ってもらう訳です。

ここまで聞いただけでも、この仕事の難易度の高さがどれほどかがおわかり頂けるのではないでしょうか。

 

毎月100件仕入れようと思えば、毎日3件仕入れても足りません。

想像つきますか?

世の中に沢山ある物件の中から毎日マンションを3件購入するのです。

私たちは市場に出ている物件をただ買ってきて、利益を乗せて売っている訳ではありません。

市場価格よりも安く仕入れてきて、市場価格にならった価格設定ができなければならないのです。

そうでなければ金融機関の評価も市場価格までしかおりませんので、融資がつかなくなってしまい商品化できないのです。

 

現在は中古マンション投資がここ数年で非常に伸びており、どの業者も成績を伸ばし販売件数も大幅に伸びている会社が多くなっています。

その競合の中にあって着実に販売件数に見合った数の優良物件を仕入れ続けるのは、本当に難易度がここ数年で別物になってきています。

 

弊社でも徒歩距離、権利形態、階層、総戸数、平米数、間取り、家賃、管理費、管理形態など多岐に渡って詳細な仕入れ規定があります。

これを全てクリアしてなおかつ価格が合っていなければならず、その条件を売主さんに飲んでもらわなければならないのです。

 

それぞれ取り扱い会社ごとに物件の仕入れ規定は違うと思いますが、条件が厳しい会社はその分仕入れが厳しくなります。

中古物件は現在の所有者が売ると言わなければ買えません。

売り手市場になればなるほど価格は高騰していく可能性が高くなります。

今後この状況が続くようであれば、いずれは売り手市場となり立地の良い物件はもっと買いづらくなる可能性もあるでしょう。

同じものが存在しない唯一無二の価値を持つ不動産は、立地も物も良ければ皆さんも手離したくないですよね?

いい物件を手にする。

それだけでも十分に資産としての魅力が本来不動産にはあると思います。

誰がみてもいい物件だと直感的に判断できる物件は高すぎない限りは迷わず買うべきです。

 

 

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現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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