道路と敷地の関係

 

道路と敷地の関係

 

建物には建築するにあたり、条件があります。

特に道路に接道している事は非常に重要な要素です。

 

道路に接道していなければ建物から出入りできません。

当たり前の様ですが非常に重要な事なのです。

 

以前売りに出ているマンションで見たことがあるのですが、接道している道路が私道しかなく、使用を禁じられてしまうと建物に水道を引くとかガスを引くとかの工事などの際にトラブルになる可能性のある物件を見たことがあります。
使用許諾の同意書をもらうとしても、所有者がどこにいるのかわからないとか、連絡がつかないことによってトラブルになる可能性もあるのです。

 

前面道路との関係は建物にとってとても重要なのです。

 

必ず建物や土地を購入するときは前面道路との関係を確認しましょう。

 

場合によってはセットバック等の影響を受ける事もあります。

┃①セットバックの影響

俗に2項道路とも呼ばれますが、道幅が4mに達しない狭い道路の場合は、次に建物を建築する際に道路の中心線から2メートルまで建物を下げて建築する必要があります。

これにより建物を建てられる範囲が狭くなる可能性があります。

この4mという数字は消防車が自由に入れる幅が基準となっています。

消防活動に支障が出る事が無い様に配慮した道幅が4mという事です。

 

道路と敷地の関係
品川区HP 建築基準法第42条2項道路とは より

 

中古の物件を購入する際はセットバック済みの建物と未だセットバックが終わっていない建物が存在します。

将来このセットバックにより同じ規模の建物が建てられない可能性もありますので、この点は注意が必要になります。

┃②道路拡張や新設の影響

場合によっては大きな道路を作るための道幅拡張や道路新設の為に、立ち退きが必要になったり、一部の土地が将来買い取られる予定になっている場合もあります。

 

計画道路については重要事項説明書にて必ず説明する義務があるため、宅建主任者からの説明があるはずです。

将来道路が出来る事によって、建物の建っている土地の一部を提供したりする必要がある場合もあります。

 

道路の計画は非常に長い時間をかけて実現していきます。

数十年かかる事も珍しくありません。

 

まずは計画が作られ、計画決定を受けます。

この時点では計画が決まっただけで、すぐには実行には至りません。

 

計画が実行される段階になると事業決定となります。

この段階になると、いよいよ工事等も具体的に進んでいきます。

 

ただし、これも全ての工事がすぐさま実行できる訳ではありません。

立ち退きや建て替えも含めて、状況が整った所から順次工事が始まります。

 

全ての工程が完結するまでには膨大な時間や手間を要しますが、その際に土地の一部を提供して買い取ってもらった所有者は、国からその買取金額が振り込まれます。

 

国に土地を収用された場合は、所得税などはかかりません。

入ってきた金額をそのまま貰うことが出来ます。

土地を買い取られる事が不利益にならない場合には、流通価格よりも高値で買い取られる事も多く、課税も無いため割と大きな収入になる事も多くあります。

 

土地を買い取られてしまうと、建てられる建物が小さくなってしまう可能性もあるため、必ずしも得をするわけではありませんし、先祖代々の思い入れのある土地などはお金で考えるのが難しい事もあるとは思いますが、大抵の場合は大きな計画に逆らって立ち退きを拒否するのは難しいという事になります。

 

建物が建っている場所により、道路と敷地の関係や、計画道路の予定があるかどうかは条件が異なります。

どんな土地で、道路との関係がどうなっているのかは重要事項説明を受ける際によく説明を聞いて確認しておきましょう。

 

 

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現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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