マンション同様に賃貸でオフィスを借りる際の賃料にも相場があります。
恵比寿のワンルーム、大宮のワンルーム、船橋のワンルーム、横浜のワンルーム。
皆さんの中でもどれが一番家賃が高いか、大体どれくらいの価格か、なんとなくイメージがあると思います。
しかし、オフィスとなるとなかなかイメージが湧きにくいかも知れません。
┃東京都心のオフィスの賃料
現在、日本で一番家賃が高い建物は日比谷ミッドタウンのオフィスだと言われています。
こちらは1坪(3.305㎡)当たりの賃料が7万円と聞いています。
東京丸の内の賃料が約4万円台です。
大きな商業ビルではなく、東京都心は通常のオフィスなら2万円台~高くても3万円台です。
場所によっては当然もっと安い賃料設定のものもあります。
東京では六本木ヒルズが出来た時かなり話題になりましたが、六本木ヒルズのリーマンショック前の賃料はおよそ坪/6万円ほどでした。
都心の中でもかなり高額でしたが、当時勢いのあった大手企業がこぞって借りていました。
しかし、リーマンショックの煽りをうけて続々と退居の申し入れがあり、一時期はなかなか空室が埋まらなかった時期があります。
経済ショックにより大きなダメージを負った企業が多かった中、高い賃料は企業にとってリスクでしかなかったのです。
六本木ヒルズは、私の記憶ではリーマンショック後最終的に賃料を一旦坪3万5千円まで下げて募集していました。
┃大阪のオフィスの賃料
現在東京では坪/7万円台の賃料も存在しますが、大阪には賃料坪単価が4万円台から上の物件は賃貸オフィスとして存在しません。
大阪についてはリーマンショック後空室率が極端に広がった時期があり、一時はなんとオフィスの空室率が18%に達した時期があります。
大阪梅田周辺にできた大きな商業施設のオープンも重なり、高額な賃料のリスクを嫌うオフィス需要に対して、一時的に完全に飽和状態になってしまったのです。
極端に広がった空室は長い期間なかなか埋まることがなく、その後ゆっくりと時間をかけて回復し、現在は稼働率も大きく改善していますが当時は大きな損失となりました。
しかしそれでも東京都のオフィス賃料の相場とは、大きく賃料坪単価に開きがあるのが現状です。
建物の建築コストは、日本全国どこで建物を建築してもほぼ同じコストがかかります。
しかし取れる坪当たりの賃料が違えば、同じものを作っても回収までの時間が変わってしまいます。
よって、東京の様に賃料坪単価が高いと回収の見込みも立ちやすく、建て替えも容易となり、開発が進みやすくなるということになるのです。
┃世界のオフィス賃料との比較
単純なイメージでいうと、賃料坪単価で見れば東京と大阪では1.5倍ほどの開きがあるという事になります。
日本では東京が一番賃料が高い訳ですが、東京の一等地の銀座の和光ビル前の土地の坪単価は香港の一等地の価格の半値です。
世界に出ればニューヨーク、イギリス、香港、台湾、シンガポールなども日本よりも遥かに不動産の価格、賃料ともに高くなります。
東京圏(首都圏)は2018年の国連の発表で世界で一番人口が多いとされています。
これだけの人口、需要を抱え、都市機能も発達しているのに、世界の主要都市と比べればまだまだ割安な価格、賃料設定となっています。
日本の中で考えれば、二番目に大きな都市である大阪ですら坪4万円の賃料を取るのは難しいのに、そのさらに遥か上の賃料である東京の賃料は世界の不動産と比べると決して高い訳ではないのです。
┃まとめ
ワンルームマンション等と違い、経済ショックの煽りを受けやすいオフィス賃料は景気によりある程度大きく賃料も乱高下しますし、空室も極端に増える事があります。
開発にも大きく影響を与える賃料坪単価は場所により大きく相場に違いがあります。
コロナショックにより腰折れになっていますが、大阪の新しくオープンするビルで賃料が大阪初の4万円台を付けるかもと噂になっていましたが、今後少しづつ賃料が大都市圏では上昇し、地方との格差がより大きくなっていく傾向がみられています。
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