今後時代の流れによってインフレになるのでは?
と騒ぎ立てる広告や投資関連の記事を見かける事が多くなりました。
しかし、これは今の状況を考えれば当然のことです。
いくつかの要因がありますが、一つずつ見てみましょう。
経済の世界では少しずつインフレになる事が正しい姿とされています。
経済が順当に回り、成長する過程で徐々にインフレになり物価が上昇するのです。
同時に貨幣価値は少しずつ下がることになります。
人口が増え、家も車も携帯電話もその人数分必要になれば当然経済は成長していきます。
世界のほとんどの国の人口が増え続けているので、人口増加に伴なって経済が成長するのは普通でしょう。
徐々に中間所得層の人数が増え続けている中国やインドなどの場合は消費も上がっていくのが当たり前です。
後進国などアジア諸国でも爆発的に開発が進み、人口も増え、経済成長が著しい国々も沢山あります。
高額所得者が増え、物価が上がるのも当然の摂理です。
リーマンショック以降大きな負債を抱えた先進諸国は、そのほとんどが大規模な金融緩和の状態に入りました。
低金利を維持して流動性を確保しなければ景気の底上げが見込めないため、世の中にどんどん紙幣が流しこまれ続けているという事です。経済が回復するまでの一時的な措置であったはずの量的緩和が長引いているのです。
量的緩和が続けばお金の量が増える事でインフレを誘発します。
当然これも世界的なインフレのトリガーとなる大きな要因の一つです。
現に世界の株価の時価総額はリーマンショック後の何倍にも膨れ上がっていますので、今後もこの流れが続くようならどこかのタイミングから目に見えてインフレになるということが起きて何ら不思議はありません。
三番目には世界中の国々ではほとんどが徐々にインフレになっているのに、日本は同様ではない為日本人はそうは感じていないという感覚のずれがあるということです。
日本の経済が活発でインフレの流れの中にいれば、サラリーが上昇したり、それに伴って物価が上がるのも当然という感覚が刷り込まれていきます。
しかし、あまりにも長く続いたデフレの時間や、いまだ国が目標としているインフレ率2%の上昇目標も全く達成されておらず、度々起こる経済ショックや災害などに追い回され続けて好景気を肌で感じる時間のない日本経済はインフレになる感覚を失っているのです。
今後人口の減少が顕著になっていく日本は内需の拡大については期待が持てません。
企業の成長を考えるというよりは、生き残り、椅子取りゲームの感覚が強くなっている日本の中では、経済の成長やインフレの感覚を失っても致し方ありません。
しかし、世界的には人口が増え、経済が成長している国も多いのでこの感覚のずれが世界的に起きているインフレの予兆と日本人の感覚にズレを起こしている部分があります。
世界経済の成長を見れば、今後インフレになる可能性が高くなっていることは間違いありません。
その中で日本だけがデフレになるという事もまた考えにくいでしょう。
もし、今後大きくインフレになっていくとしたら?
皆さんはどう投資していくのが正しいと思いますか?