不動産投資をする際に借り入れるお金は、いわゆるキャッシングなどの借金とは別物です。
キャッシングならそのお金を返すための根拠は自分のサラリーしかありません。
借りただけで金利が発生し、借りた金額以上のお金を返済しなければなりません。
当然借りることで利益は生みませんよね。
借りた時点では借りたお金も手元にあるので、1000万円借りて1000万円が手元にあるなら、すぐ返せるので怖くありません。
金利を支払うならその分のお金は必要になりますが元金はすぐにでも返せます。
借りたお金を使ってしまうと返すお金はどこかから持って来なくてはならないので、返せる保証がなくなります。
では不動産の場合です。
不動産は購入価格に対して満額の融資を受けて購入するなら、3000万円を借りて購入代金を支払い不動産は自分の所有となります。
この時点で3000万円の借金と3000万円の不動産という形の資産があり、不動産を同じ3000万円で売却すれば借りたお金はいつでも返済できることになります。
もちろん物件の価格が値上がればその分は利益になります。
支払っている金利以上に家賃収益を生めば、それも利益になります。
問題が起きるのは3000万円で買った物件が2700万円でしか売れないケースです。
新築のマンションを購入すれば人が住んだ時点で中古となり、大抵の場合は価格が下がります。
中古になるだけで1割価格が下がるなら、売ろうとすれば必ず損をします。
要は不動産の「価値」が借りた金額と同額以上であれば損はしないのです。
中古で物件を購入した場合は、原則は購入した金額ですぐに売りに出しても売れるはずです。
借りた金額と売る時の金額が釣り合っているならば、資金を借りることにより発生するリスクは事実上ゼロです。
さらに賃料が入ってくるので残債は時間の経過ごとに削られ減っていきます。
物件の価格が購入時から下がらなければ残債が減った分は全て利益となります。
しかし不動産は時間が経つごとに築年数が経過すると資産価値も目減りするのが普通です。
それでも時間の経過により下がっていく資産価値の目減りよりも、家賃収入により残債が削られていくスピードが早ければ理論上損をすることはありません。
借りる金額、購入する金額、10年後の残債、10年後に当該不動産に付く価格。
これがわかっていれば不動産投資で負けることはありません。
「10年先に付く価格なんてわかるの?」と思うでしょうが、わかります。
10年古い物件の販売価格や成約価格を調べるだけです。
これはインターネットが普及している今なら誰でもできます。
業者に頼めばもっとたくさんのデータを取り寄せることも可能です。
もちろん経済変動の煽りを受けて価格が想定しているよりも下がる事もあるでしょうが、変動幅を1割から2割程度みておけばそれも問題にはなりません。
現在までの経済の動向からみても経済ショックなどの影響を受けるのは一時的であって、時間の経過によりいずれ経済は回復し不動産の相場も上昇する局面があります。
家賃が安定して入っているならば、なにも経済が弱体化して価格が下がっている時に急いで売る必要もないので価格が回復するまで待っておけばいいだけです。
結果、借り入れを起こして投資する事で損をするケースが明確にわかっている方は借り入れをして投資する事に怖さを感じないのです。
私も不動産投資で損をするイメージは全くありません。
現に全物件、借り入れをして投資していますし一件も投資では負けていません。
全ての物件が残債よりも高値が付きますので、いつでも売却が可能です。
この理屈が理解できているかどうかが、不動産投資を始められるかどうかの一番の障害になるでしょう。
まずは利益がでる理屈、損をする時の理屈をよく理解することがなによりも大事ですね。