コロナウイルスの影響も限定的となり、収束に向かう可能性も見えてきました。
今後は本格的に様々な制限が解除となる可能性が高くなってきています。
現在までの長いコロナウイルスの影響の中で、賃貸市場にも少なからず影響が出ています。
リモートワークという今まで少なかった働き方ももはやスタンダードとなり、多くの企業が取り入れています。
現在も継続しているという企業もあれば、徐々に出社の機会を増やしている企業もあります。
学生においても、学校に行かずに自宅、ご実家などでリモートによる受講を余儀なくされていた方も多かったはずです。
しかし今後はリモートによる受講も解除される可能性が高くなるでしょう。
学校に通うとなると学校の近くに住む必要も出てきます。
状況が改善されていくと、今後は学生が学校の近くに住み替える必要も出てくる可能性が高いでしょう。
中国や韓国、台湾などでも、日本に留学したい学生や、日本で就職活動をしたい方が制限を受けて日本に入って来られずに待機しているということです。
一部の報道では入国制限により、日本に入って来られずに来日を足止めされている外国人は37万人もいるとのことです。
ほぼ鎖国状態となっている現状の入国制限が本格的の緩和されると、外国人労働者や学生の数も増え、賃貸需要を底上げする可能性は十分にあるでしょう。
では現在までの東京23区の賃貸需要の推移がどうなっているかというと以下の通りです。
東京23区内は2020年まで増加の一途をたどってきました。
2015年~2019年までの人口増加率でいえば1.13%の上昇が平均となっており、人口が増え続けている印象でしたが、今年の1月~8月の推移では0.16%の減少へ転じています。
しかし、本格的にコロナウイルスによる制限の解除が始まったのは10月に入ってからということもあるので、年内にも人の移動が活発になるという可能性もあるでしょう。
実際の数字でいえば、973万2290人から971万6517人へのわずかな減少となっていますので、年末にかけて回復しプラス圏にて本年度が終わる可能性もあるでしょう。
空室率でいうとマンションの空室率は1ポイントあがり微増です。
アパートと比べるとかなり空室率の低い賃貸マンションも多少空室率は上がっているものの、現段階では気にするほどの変動でもないといえます。
賃料相場については人口のわずかな減少や空室率の上昇はあっても微増となっており、わずかに賃料は上昇傾向にあります。
ここ近年は賃料においては上昇し続けていますので、上昇率でいえば鈍化はしているもののコロナ禍にあっても今もわずかに上昇傾向を保っています。
人口の減少率などは23区内でも地域差が出ていますので、変化の少ないエリアや現在も人口が増えている中央区、墨田区、江東区、台東区、文京区、練馬区などを中心に、減少率の少ないエリアなどをよく選びながら、立地の良い物件を選定して投資する必要があるかもしれませんね。
すぐさま大きな影響が出るほどの変化ではありませんが、大きく上昇傾向にあった東京の人口の増加が止まったという意味では、この変化は大きな意味があると思います。