読んで字のごとく「動かざる物」と書いて不動産です。
皆さんからすると不動産は簡単には売れない物というイメージがあると思います。
しかしそんなことはありません。
不動産は売り方次第では一瞬にして換金することも可能です。
売り方、アプローチの仕方はいくつかありますが、改めて不動産の売却方法について詳しく説明してみます。
まず不動産を売却する相手や、不動産の状態によって価格、値付けが変わってきます。
誰に売るのか?が重要になるということです。
一つ目に、不動産業者に買い取ってもらう場合です。
これは不動産業者が法人で直接の買主になって物件を買い取ることを意味します。
もちろん買い取った物件を転売する目的で購入するので、市場に出した時よりも割安な価格になる事が多いでしょう。
投資物件として販売するのなら売り出し価格よりも安く買わなければ商売になりませんし、古い物件などの買取りでリフォーム再販が目的の場合は、リフォームコストや利益を勘案した価格でしか業者は買うことができません。
結果、一般の市場に出ている平均的な価格よりも割安にて売却することになります。
ではなぜ不動産業者に売るのかというと、価格以外のメリットがあるからです。
個人に売却する場合とは違って、不動産業者が買い取る際にはローンが通らないとか、資金が足りないとか、奥様が反対しているなどの不安要素がありません。
価格さえきちんと折り合いが着いていればスピーディに確実に売却できます。
この点は不安定な要素がないので、取り組みはしやすくなります。
また、瑕疵担保責任もほとんどの場合は免責となるのでこの点も有利です。
価格は多少市場価格よりも安めになるかも知れませんが、残債よりもはるかに高く売れる場合もありますので、本人が納得していれば確実性は不動産業者に買い取ってもらう方が上となります。
特にオーナーチェンジ物件と言われる賃貸の入居者が付いている状態での売買の際は、買い手が空室の状態に比べて付きにくくなります。
価格の面でも一般市場に出ている空室の物件よりも、1割から2割程度安く売られていることが多いので、ファミリータイプの場合は特に空室の状態と大きな差が生まれやすくなります。
オーナーチェンジ物件はどちらかというと不動産業者に買い取ってもらう方がスムーズに話が進むと思いますし、価格の面でも市場に出しても高値は付きにくいので業者に買い取ってもらうデメリットも少ないはずです。
一方で不動産業者に仲介をお願いして、エンドユーザーの方に買ってもらう場合は仲介手数料が必要になります。
この場合は市場の売り出し価格を調べたり、競合する物件がどれくらい周辺で売りに出されているか等を調査して売り出し価格を決定する必要があります。
個人の方の場合は、ローンの審査が下りるか、資金面での問題などの影響を受けて契約が成立しないこともあるのでその点は業者の買取りの場合よりも不安定になります。
双方にメリット、デメリットがあるので「誰に売るのか」をまず決めるのが非常に重要になるということですね。