┃東京駅は建て替えラッシュ!
前回のブログで東京駅前丸ビル内のKUA AINAをご紹介させて頂きましたが、現在東京駅周辺の景色は15年前と比べると大きく変化しています。
東京駅丸の内側は長く駅周辺の改修工事をしていたものが、少し前に終わり、昔の東京駅の趣を残したまま綺麗に復元しつつ改修されました。
その工事着工の頃から東京駅前周辺の古いビルの建て替えラッシュが現在も続いており、見る限りそのほとんどのビルが新しく建て替えられてきています。
丸ビル、新丸ビルもその一部ということですね。
これらの建物はおそらくは向こう50年くらいは建て替えにはならないでしょう。
建築の方法や建材も大きく進化した今、もっと建物の寿命は長くなってきているため、もしかすると100年近く今の建物はあるのかも知れません。
少なくとも私が生きているうちに東京駅前の姿が今後大きく変わる事はもうなさそうです。
単純な話ですが、全ての建て替えが終わると、東京駅前にはもう新築のビルを買うことはできません。
購入するとすれば中古しかこの先は出回らないという事です。
皆さんは東京駅前のビルを購入することはないと思いますが、実はマンションにも同様の事が言えます。
┃都心は建て替えラッシュ!一方で地方は…?
渋谷の駅前は今大きく様変わりをしてきています。
少し前にオープンしたヒカリエもそうですが、銀座線の渋谷駅の移動による大規模な工事や、東急プラザの建て替えなどが進んでいます。
こういった大規模な開発は商業価値が高い地域ほど入りやすくなります。
渋谷の駅前の立地であれば当然、高いコストをかけて建て替えたとしても、ビルに入った店舗の売り上げや家賃が収益になって投資額が回収でき、きちんと利益が返ってきます。
しかし、地方のシャッター商店街に今から開発を入れるとどうなるでしょう?
日本の人口はすでに減少し始めています。
人口が増えているのは一都三県、大阪、名古屋、福岡などの一部の都市機能を持ったエリアだけ。
それ以外の地域は全て人口が数年前から減少してきています。
今後は更にそれが加速していきます。
そうなると、今からお金をかけて開発したところでどんどん人口が減少し、需要も減って売り上げや利益が減少してしまいます。
ましてや、すでに需要が無いからこそシャッター商店街となっています。
この場合、向こう30年を考えるとお金をかけて建て替えるメリット、投資価値がないのです。
しかし、都心部の状況は違います。
きちんと利益が返ってくる根拠があるのです。
よって大阪の中心部、名古屋の駅前、東京の山手線周辺のビッグターミナルは全て放っておいてもどんどん開発されて便利になり進化していきます。
それに伴って周辺のインフラの開発も同時に進んでいきます。
この先も古い建物は建て替えが進み、より便利に、快適に進化していくことになるのです。
これが続くと地方と都市部はどんどんとその様子がはっきりと二極化していきます。
東京の利便性が高く、広告効果のあるような好立地の駅周辺は今後もどんどん開発されていきます。
建物は更に進化して耐久性、耐震性、メンテナンスのしやすやも向上していくでしょう。
結果、駅前の物件がどんどん建て替えられていくと、しばらくはその地域には新築が建たなくなる可能性がでてきます。
┃まとめ
戦後、焼け野原の状態で、何も建物が建っていないところから始まった時代とは違い、今後新築の建物は現存する古い建物を壊さない限り建たなくなります。
そうなると中古のマーケットでしか立地の良い物件は手に入らなくなる可能性が高くなっていくのです。
時間が経てば経つほど、建て替えが進むほど、そういった好立地の物件は、新築ではなかなか手に入れることが難しくなっていく可能性が高くなってきています。
今後はより住みやすく、機能的になった都心部に人が集まって生活する傾向が強くなり、立地のいい物件は中古の物件を中心に取引される。
そんな時代がもうそこまで近づきつつあります。