前回現金を運用する場合に複利の効果がいかに大きな効果を持つかをご紹介させていただきましたが、不動産の家賃収入は単利の効果しか生みません。
これを複利の様な効果を不動産から得るにはどうすればいいのか?
もし、複利の効果を得られるのであれば、大きく資産を伸ばすことができます。
ましてや、不動産は借り入れができる唯一の投資商品です。
今手元に大きな資金がなくても投資することができます。
┃意外と知られていない複利効果を得る方法
ここではモデルケースを作ってご紹介していきます。
特別な利回りの物件ではなく実際に今の相場の中ではどなたでも購入できる、一般の市場の中でも十分にあり得る数字で試算してみましょう。
物件概要(同等の内容の物件を3件同時に購入したと考えてください)
価格1,200万円(前回のブログでご紹介した現金の運用規模と同じです)
実質利回り 5%
家賃 月額6万円 年額72万円
管理費、修繕積立金 月額1万円
ローン
1件目
頭金120万円
融資金額1,080万円
融資機関30年
借入金利 1.65%
2件目、3件目
頭金0万円
融資金額1,200万円
融資機関30年
借入金利 1.65%
月々のローンの支払い、管理費等の支払いは家賃収入で全て賄えています。
繰上げ返済額 年当たり50万円ずつ1件目から集中して現金を投入します。
以上の条件で計算してみます。
この計算でいくと、1件目の完済時期はおよそ12年後となります。
その後1件目の家賃収入は2件目の繰り上げ返済に現金50万円と共に充当します。
運用開始から2件目が完済されるのは17年後となります。
3件目の繰り上げ返済は完済された1件目、2件目の家賃収入を繰上げ返済に活用します。
すると、3件全て完済されるのは21年後となります。
物件が完済されるごとに家賃収入が増え、その家賃がさらに次の資産を形成していくことになります。
それぞれの物件が生む収入は単利の計算ですが、こうすると実収となる家賃収入がどんどん増えて、複利計算と同等の効果を生んで収益が経時的に増えていくことがわかります。
完済時家賃が下がっていないのであれば、3件分で180万円の家賃収入が実収になります。
さらに不動産3件が無借金の資産となっているので、価値が目減りしていなければ3,600万円の資産を形成したことになります。以降は家賃収入が入った分だけ利益が増えていくということになります。
頭金120万円を最初に入れていて、21年間で年50万円ずつ、合計1,050万円を繰り上げ返済に使っているので、合計すると1,170万円は自己資金を実際に投じたことになります。
これと同じ金額を皆さんが定期預金に預けていたとするとどうでしょう?
利息はほとんど付かず、預けた金額とほとんど変わりません。
年間50万円を貯金して、21年経ってもほとんど出した金額1,170万円のままです。
しかし、不動産であれば完済された物件の資産価値だけでも3,600万円の価値があり、さらにそこから完済以降家賃収入を実収として毎年180万円も得ることができます。
この先は家賃収入が年々積み上がり利益は更に増え続けるという事になります。
┃まとめ
皆さんは今の時代21年間の間に、不動産以外で投資した金額をおよそ3倍の金額の資産にまで、高い確率で膨らませることのできる運用先を他にご存じでしょうか。
おそらく、短期的にはある程度の大きな収入になっても、安定して20年先の収益を見込める投資は今の時代にはほとんど存在しません。
だからこそ長期に渡り計算の成り立ちやすい不動産投資が今注目されているのです。
借入利率が現在は史上最低金利、尚且つ不動産の価格もリーマンショック前の価格よりもはるかに安い。
金利の安い今のうちに、立地の良い不動産を購入して、うまく運用していく事を検討される方が増え続けている理由がおわかりいただけたでしょうか。
当然リスクとして、所有不動産価格の下落や、家賃収入の下落、入れ替えの際の空室リスク、建物や設備等の維持コスト、金利の変動リスク等を投資の計画上見込まなければなりません。
しかし、例えそのリスクを考慮して差し引いて考えても十分すぎるメリットがあるからこそ、今不動産に投資される方が増えているのです。