安全な投資とは皆さんにとって一体なんでしょうか?
安全といえるものは、おそらく資産を守れたり、資産を損なう事のない投資です。
しかし、今銀行に預けているお金ははたして安全なのでしょうか。
皆さんは今の時代、金を持つのが正しいのか、お金として持つのが正しいのか、もしくは他の投資商品なのか、何が正しくて、何が安全だとお考えでしょうか。
┃お金の価値と金の関係性
昔からお金の価値は金(地金)と相関関係が深いことが証明されています。
お金、つまり貨幣価値が損なわれると物の方が信用力が上がり、物価が上昇します。
今、先進国は軒並み量的緩和の姿勢を継続している国ばかりです。
現在は先進国全般が超低金利時代に突入しています。
国によっては預金を銀行に預けるとお金は減っていってしまうのです。
日本はマイナスには現在なっていませんが、ほぼ預金金利はゼロの状態です。
では、もし皆さんがこの金利の付かない時代に、以前から金を買っていたらどうなっていたのでしょうか。
下の金の価格の推移を見てください。
当然経済状況と連動して金の価格は変動しています。
ここ最近では金の価格は最高値を更新しています。
私が若いころは3,000円位で買えた記憶があります。
現在は5,739円、約倍になっています。
現在のように金利が付かない時代において、量的緩和が続き大量の紙幣が刷りだされ続けている状況では、インフレになっていくのが常識的に考えても普通です。
物価が上がっていくのです。
インフレの傾向を確認する一つの指標である金がここ10年を見ても価格を伸ばし続けています。
しかし皆さんの預金はどうでしょうか。
価値が上がっていますか?
同じ金額がそこに置いてあるだけではないでしょうか。
むしろ、昔はグラム3,000円で買えた金が、今は5,739円出さなければ買えないという事は、見た目の預金の金額が同じであっても、お金の価値そのものは半分になっていると考えられます。
┃インフレによる紙幣価値への影響
最近、お客様の方から不動産て価格が高くなっているよね?
という質問を受けることがあります。
確かに、5年前と比べて都内23区の物件価格は10%から場所のいい物だと15%程は高くなっているのではないでしょうか。
しかし、これは不動産の価格が上がっているというより、貨幣の価値が下がっているとも取れるのです。
不動産が上がっている、と考えるのは自分の持っている貨幣価値が変わらない前提の考え方です。
貨幣に対して、不動産が高い。貨幣を基準にして考えている証拠です。
しかし、もしも貨幣の価値が下がっているとして考えるとどうでしょうか。
現に不動産だけではなく、金も上がっています。
昔と同じ量の金を同じ金額では買えなくなっています。
不動産も同様です。昔と同じ金額では買えません。
更に年々税金も上がっています。消費税、相続税、所得税もしかりです。
身の回りの日用品ですら金額は上がり続けています。
はたして皆さんのお給料はあがっていますか?
これと同じ状況があと10年続くとしたら、どうなるのでしょうか。
┃まとめ
投資する事はリスクを取り込むことではありません。
投資=リスクと考えている方が日本には多すぎます。
これはお金が絶対的で、普遍的な価値を持っている時代の考え方です。
世界の人口はドンドン増え、量的緩和により大量のお金が世に流れ込んでいます。
世界の株価もこの10年で大きく変わっています。
世界の株の時価総額は10年前と比べてとんでもない巨額の時価総額になっています。
お金は勝手に増えてはいきません。
世界は今もどんどんインフレになっています。
インフレの国ではお金を持つより物を持つ方がもうかります。
物の価値は景気に乗じて上がっていくからです。
もしも、これから先、今持っているお金が同じ価値を持たないとしたら?
日本は借金大国です。
インフレが進むと借金を薄める効果があります。
世界的に見ても先進国は借金が多い国が多いのです。
ということは、世界的に見ても、日本の中で見ても、インフレになるように舵が取られていることになります。
もし、そうであればその中で金利の付かない貯金をしていることはリスクにしかなりません。
どんどん価値を損なっていくことになります。
貯金が安全という事には必ずしもなりませんし、投資をすることがリスクも間違いです。
フラットな目で見て、経済の動きの中で何が安全なのか、それを見極めてこそ安全なものがわかるということになります。
ちなみに株については一つの指標として、世界のGDPを株価の総額が超えると調整が入ることが過去の動向から確認されています。
今はちょうど世界のGDPを株価が超えたタイミングなので、株を運用されている方は少し注意をして頂いた方が良いかも知れませんね。
この事象については、インターネットで是非調べてみてください。