┃江戸時代から続く老舗のお店へ
東京は人形町に玉ひでというしゃも鍋の老舗があります。
ここは皆さんもよくご存じの親子丼の発祥のお店でもあります。
鶏肉を出汁と卵でとじてご飯にのせたこの親子丼は、元は親子煮といわれ、お客様が出し汁と卵でとじて、ご飯と一緒に食べていた〆の料理を、当時の店の主が商品化したものだったそうです。
これが忙しくしている人形町界隈の人たちに好まれ、親子丼として出前を中心に贔屓にされていたそうです。
この「玉ひで」創業は宝暦10年(1760年)というから驚きです。
親子丼は明治20年頃に発案されたそう。
古くから人形町で親しまれ、愛され続けている名店です。
今は比較的どこでもお手軽に食べられるようになった親子丼も、当時はこの店に来なければなかなか食べられなかった事でしょう。
夜はとりすき鍋や、軍鶏鍋、鳥料理のコースメニューがあります。
お昼は親子丼を中心に何種類かのメニューが選べます。
親子丼としては少し高めかもしれませんが、伝統的な料理を発祥のお店で味わえるということもあり、お昼から連日長蛇の列ができています。
最近は観光名所にもなりつつあるのか、オリンピック対策なのか英語の表記もあります。
注文したのは「進化」と題されたメニュー、最近親子丼の内容に手を加えたらしいのですが、刷新された玉ひでの新しい親子丼です。
価格は単品で1,800円、彩野菜付きで2,200円です。
滅多に来られないので野菜付きにしてみました。
店内はお座敷なので靴を脱いで上がります。
お昼は入り口のカウンターで先に注文し、お金を支払い食券を渡して席に着きます。
混んでいる時間帯は相席になることもあるのでそこはご容赦ください。
平日はピーク時間に行くと1時間ほど並ぶこともあるので時間の無い方はたどり着けません。
席に着くとまず食前に鳥のスープを出してくれるのですが、軍鶏のがらで取ったスープは絶品です。思わずお代わりが欲しくなるほどです。
彩野菜は茹で上げた色とりどりの野菜を鳥の出汁でゼリー寄せにしたもの。
涼しげで彩りがきれいで食欲をそそります。
これもさっぱりしていてとてもおいしい。
親子丼はたまごの火の通り加減が絶妙で、出汁がきいていて、鳥も旨味が強く歯ごたえもあってさすがの一言でした。
付け合わせのお漬物もほどよい塩味が良く合います。
好みに合わせて、とりそぼろの入ったものや茹で卵の入ったものも選べます。
鳥料理がついたコースも二階のお席では事前に予約すれば注文できるようです。
歴史の古いお店ですから、その歴史を感じながら食べるのも悪くないと思います。
人気店なので並んでもいい様に、きちんと時間を空けて行くことをおすすめします。
若者からお年寄りまでどなたでも喜んで頂けると思いますので、人を選ばずに楽しんで頂けると思いますよ。