不動産を購入する場合には、金額が高額な上一度購入してしまうと簡単には手放せない可能性もある為、変な話に乗ってしまうと後で困ってしまいます。
当然マンション投資を検討するにも慎重にならざるを得ません。
そこで、大きな被害をこうむる事の無い様に、どんな点に注意すべきか、注意点を上げてみます。
┃注意点①家賃相場と現況賃料が見合っているか?
不動産から取れている現状の家賃は、必ずしも相場と見合っているとは限りません。
例えば、新築時の賃料は中古の相場に比べて5,000円~10,000円程度ワンルームマンションでも高く設定されていることが多く、新築時からずっと住んでいる場合は新築時の賃料でそのまま入居者が変わっていないために、賃料が中古の相場とかけ離れている場合があります。
そうなると現況賃料が10万円だとしても、中古の現在の相場は9万円が妥当ということもあり得ます。
現況賃料=相場通りの賃料ではないので、現況利回りだけで判断すると入居者が退室した途端に賃料が下がって想定した通りに利回りが取れなくなることがあります。
賃料はエリアによって下落傾向の程度に違いがあります。
築年数の経過によってどの程度の下落を想定しておけばいいのか、事前に確認しておく方がいいでしょう。
┃注意点②購入価格が妥当か?
不動産の価格は同じマンション内でもそれぞれにオーナーも違い、事情も違ってくるために売り出している価格も違ってきます。
このマンションだと築何年経過していて、この広さだからいくらと価格が一定の割合で算出されるわけではありません。
価格に妥当性があるかどうかは、近隣の相場などからある程度確認する必要性があります。
また、通常価格は築年数が経過すればそれだけ下がるのが普通です。
10年後、20年後にリセールできる価格を相場から確認しておく方が良いでしょう。
基本的に不動産投資について、失敗する要因はこの二点が最も代表的です。
業者が嘘をつくとすればこの二点が購入者にとって最も大きな不利益につながります。
この二点をきちんと確認していればそう大きな被害に合う事はないでしょう。
┃重要事項説明書をチェック
他に上げるとすれば、建物に関する問題として、修繕積立金、総戸数、権利形態、物件の位置や日照、騒音や臭気、様々ありますが、この点は物件を見て現地を確認したり、契約時には重要事項説明書の説明があるので、その内容をよく確認していればほとんどの場合は問題がないはずです。
修繕積立金の値上げ予定、大規模修繕の履歴や予定、事件事故(心理的瑕疵等)が当該物件内に起きているか、管理組合の中で問題が起きているか、管理費の滞納金額や、管理組合の借り入れ状況等はこの重要事項説明書に全て記載されています。
しかしこういった点について契約時まで十分に説明がなされていないという事はあり得るかも知れません。
契約時に宅建主任者がきちんと全て説明してくれるはずですので、良く説明を聞いて疑問点があればきちんと説明をしてもらいましょう。
契約となると、十分に納得していないのにその場の雰囲気で押し込まれてしまう方の事例もいくつも聞いたことがあります。
内容に疑問を残して契約する事ほど危険なものはありませんので、契約前に十分に説明をしてもらう、または事前に資料を取り寄せて十分に目を通して確認をする。
そして納得していないのであれば契約しない。これが何よりも重要になると思います。
┃まとめ
不動産は購入するだけならローンが付いている、またはお金があるのであれば購入できてしまいます。
しかし、その後の運用の状況や、後々売却しやすいかどうかは全くの別問題です。
賃料が相場と違っていたり、売却時に売りにくい物件を掴んでしまったりすると売却という出口が無くなったり、予定していた賃料がきちんと上がらずに、想定していない損失を被ることがあります。
また、業者の説明は自分に都合の良いように説明をする可能性もあるため、相場の資料や、物件の購入価格を、他の類似物件と比較しながら検証して頂く必要性があると思います。
日本の不動産取引は基本的に厳格な法令に基づき、厳しいルールの元に行われているので、ほとんどの業者、特に大手の業者は変な事はしていないとは思いますが、中には際どい事をしている業者の話も耳にすることがあるので、上記の様な点には注意をしてください。
インターネットでも評判や価格、賃料等の確認ができることもあると思いますので、その点は以前よりも消費者にとっては安心できる時代になってきています。