では、物件を売却してしまう方がいいのか?そうでないのかはどう判断するべきなのでしょうか。
売却した方が良い物件、そうでない物件はどこにその判断基準があるのか。
今回はそこをお話してみたいと思います。
┃減価償却
不動産の減価償却は古くなれば残存期間が短くなります。
マンション、鉄筋コンクリートの建物であれば47年間と減価償却期間が法定されています。
完済されている建物の場合は、入って来る家賃収入に対して、申告上あげられる経費が管理費、修繕積立金、固定資産税、雑費、修繕費、そして減価償却費の計上が認められます。
家賃収入が100万円入っていて、経費の合計が100万円計上されていれば税務上家賃収入に対しての課税はありません。
家賃収入が手元に残っていても、それに対しての税金の支払いは無いのです。
家賃収入100万円-経費合計100万円=課税所得0円
しかし、古い建物で減価償却期間が終了している場合は違います。
100万円の経費のうち、70万円が減価償却の数字であるならば、減価償却が終了した時点で減価償却費は計上できなくなります。
家賃収入100万円-経費合計30万円=課税所得70万円
この時所得税率が20%、住民税率が10%であれば、30%程を税金として納めなければなりません。
となると、21万円程の税金を納める事になります。
個人の所得税率によって納めなければならない税額は変わります。
高額所得者になればなるほど課税率も高い為、減価償却が終わった時のダメージは大きくなるという事になります。
個人の所得税率によっては、家賃収入を納税により大きく目減りさせてしまうのなら、一旦物件を売却してしまって、築の浅い物件に買い替えたほうが減価償却を出せる分手残りが多くなり運用効率が大きく上がる事になります。
この場合は当然売却した方が良いでしょう。
┃地方の物件や、収益の悪い物件
もしも減価償却にまだまだ余裕があるのであれば、価格が下がる要因や、家賃収入による運用効率により売却するかどうかを決定した方が良いでしょう。
例えば、地方の物件で一部屋から25,000円の家賃収入があったとします。
管理費修繕積立金が合計で10,000円、固定資産税が年間2万円とすれば、満室想定でも年間の手残りは16万円だけです。
もしもエアコンが壊れれば手残りは10万円しか残らないかも知れません。
空室期間の発生や、さらに家賃収入が下がる危険性、メンテナンスの費用がかさむ可能性があるのであれば、手間ばかりかかってきちんとした収益を生まない可能性があるこういった物件は早めに処分してしまって、別の物件に持ち帰る方が得策です。
┃所有していた方が得な物件
都心の場所の良い不動産だと、来年、再来年と時間が経過してもほとんど物件の価格が下がらないという事も当たり前に起きてきます。
この場合は売却時の価格が変わらないのであれば、1年、2年と家賃収入として入ってきた分だけ全て利益が上積みされていくので、所有している期間が長ければ長いほど利益は大きくなります。
この場合は今すぐ大きな資金が必要ということがないなら、なるべく長い期間保有した方が得をします。
┃必ずプロに相談を!
不動産は家賃収入が入って来るため、家賃が入っているうちは、、、と売り時を見逃してしまうことも多い投資商品です。
しかし、プロが見れば今すぐ売ってしまってもっと効率が良い物件に早く持ち替えてしまった方がいいのにと、思う物件や話沢山あります。
売却して物件を持ち換えるとどうなるのか、売ることが本当に得につながるのかを自分で考えるよりも、プロに相談して内容を把握すれば容易に判断できます。
投資で失敗する要因は、「フットワークが重くなること」も一つの大きな要因です。
どんどんプロに相談して(だいたいの場合は聞くだけタダです!)情報を取って運用の正しい方向性が見えたら早めに判断して動く、これが何より重要です。
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