ピーク時は2005年頃。1億2729万人をピークとしています。
日本の総人口は現在1億2650万人ほどになりました。
今後は年々人口が減少していきます。
今後そのペースは更に加速していき、年間90万人というペースで人口が減る時期がいずれやってきます。
┃どうする!?実家の空き家問題
その中で既に問題として表面化し始めているのが実家の空き家問題。
実はすでに問題は深刻化し始めています。
今や4戸に1戸は空き家になるといわれ始めています。
東京や大阪などの都市部ではまだ少ないと思われますが、
人口の減少が顕著で不動産の利用価値が低い地方の物件は空き家が年々多くなりつつあります。
駅近のマンションという事であれば賃貸に出せば収益も取れるでしょうが、
地方の古い一軒家の場合はそう簡単ではありません。
都心に出て就職した人は簡単に地方の実家に戻る訳にもいきませんので、借り手や買い手のない実家をどうすることも出来ずに放置している事案が増えてきているのです。
建物は放置すればどんどん劣化してしまいます。
建物の状況が悪くなれば、火災などのリスクも高くなりますし、空き家に人が住み着くなどのトラブルになる可能性も出てきます。
この空き家をどう処理して良いのかわからないという方が多くなっています。
今はまだ団塊の世代(一番人口の多い年齢層の世代3年間)の方々も平均寿命には差し掛かっていません。
今後高齢化の進んでいく日本では、この実家の空き家問題がどんどんエスカレートしていくでしょう。
それは今後遠い話ではなく、この10年間の内に大きな問題となって浮上してくるはずです。
人口が増えている局面では郊外の物件も需要があるのですが、人口自体が減少している以上は、人口や世帯数以上に建物があっても使い物になりません。
需要が無い以上は売る事も貸すこともできないのです。
持っていても維持費や固定資産税がかかるだけのお荷物物件で、
まさに「負動産」となってしまうことでしょう。
実は東京にも空き家は存在します。
現在は世田谷区が一番多く、50,250戸となっています。
世田谷区も広いですし、23区内でも一番人口の多い区なので、どこでもという訳ではないと思います。
立地条件の良い不動産であれば、「売ってよし、貸してよし」だとは思いますが、駅から遠かったり、築年数が極端に古かったり、物件の状態が良くなかったり、バブル期の大きすぎて高額な物件などは買い手や借り手がつきにくくなっています。
┃空き家予備軍率ランキング
今後空き家になる可能性が高い物件としては、高齢者だけで生活している戸建ての世帯を調査した空き家予備軍率ランキングなるものが発表されています。
このデータによると関東地方で空き家予備軍率が高いのは、1位が横浜市栄区、2位が品川区、3位が練馬区という結果でした。
品川区も少し奥に入ると場所によっては古い住宅地も多くありますが、今最も注目されているエリアだけに意外な気はします。
今後2035年頃に日本の死亡者の数はピークを迎えるといいます。
相続する資産はプラスの物だけとは限りません。
負の財産をどう処理していいのかわからない。
そんな頭を悩ます資産の問題が表面化しつつあります。
そんな中、いわゆる面倒を抱えたくないという理由で相続放棄するケースも増えているそうです。
相続放棄するのもタダではなく、家庭裁判所に申し立てる際に数十万円~100万円程度の予納金が必要になる事があります。
マンションの場合には固定資産税以外にも管理費や修繕積立金がかかる為、維持費は月々一軒家よりもランニングコストが高くなります。
一軒家の場合は逆に雑草の処理や、外装のリフォームなどの維持コストや手間が大きく負担となる可能性があります。
いずれにしても今後時間が経つほどに問題が大きくなり、処理するのが難しくなる様相を呈している「実家の空き家問題」
とにかく早期に問題解決のための手を打つことが何よりも重要になってきています。
ご両親がご健在の内に、家族でよく話し合って後の対応を決めておけるのがベストですね。
※今回の記事は週間ダイヤモンドの2020年5/2.9合併特大号の相続空き家問題を参照しています。
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