コロナウイルスの不動産市況への影響は??

2020/05/14

リスク

コロナウイルスの影響により、家賃の減額や実質的に一部国が家賃を負担して事業者の負担を軽減し支援するという対策も出てきている昨今。

不動産市況にはどの程度の影響が見込まれるのでしょうか。

 
不動産市況への影響は??

現実的に現在起きている問題としては、緊急事態宣言の発令以降より、大手不動産事業者はそのほとんどがリモートワークや従業員を休ませるなどの対応を行っております。

 

実質的には元々契約の予定や決済の予定が決まっていたお客様以外は、新規のお客様で接見してのご提案や打ち合わせ、新規のご契約の受付を禁止している企業が多くあります。

当然不動産の取引自体が止まっている事になりますので、その間は新規の売買がほとんど行われておらず、不動産事業を行っている事業者にとってはとても大きな損失となります。

 

さらに売り手にとっても、取引を急いでいる方にとっては大きな機会損失や、取引できない事による二次災害も出ている事と思います。

 

不動産賃貸事業においては、本来賃貸の申し込み繁忙期になる3月から4月にかけての時期にコロナウイルスの被害が拡大したために、反響数はやはり少なくなっています。

対面で打ち合わせしたり、物件を内覧したりと人と接する機会の多い賃貸事業者はある程度成績上の大きな損失が出ているところが多いでしょう。

 

実際に家賃を支払っている借主においても、お給料の減額などの影響を受け、賃料の滞納や賃料交渉のご相談などの増加も想定されますが、弊社の管理物件においては現在被害の拡大等は全く見られません。

比較的大手企業の社宅などの法人需要が多い都心の物件は影響を受けにくいという特性もあるのかも知れません。

 

現在私たちの管理物件は1,800件ほどとなっておりますが、賃料の減額交渉や相談はほぼ入っておりません。

このまま自粛が続けばそういった事案も出てくるのかも知れませんが、今のところはそこまで被害は大きくなっていないようです。

 
┃経済市況への影響

世の中にはすでにコロナウイルスの実質的な影響が企業などにも出てきています。

既にその影響を理由に破綻し、破産宣告や、民事再生手続きに入っている企業や事業主もでております。

 

緊急事態宣言が延長されたことにより、ギリギリまで耐えていた事業者も延長に耐え切れなくなることもあり得ます。

国の経済対策が遅く、援助の資金が手元に着くまでのタイムラグが、ランニングコストの支払いで追い込まれている事業者に取っては致命傷になりかねません。

人によってはコロナウイルスにかかっている訳でもない健常者が次々に経済的に追い込まれる様な今の状況を、ウイルスによる災害ではなく政府などの政策や対応が悪い事による人災だと言っている方もいます。

実際に手続きを取りたくても窓口が混んでいたり、支給になるまでの審査や手続きにかかる時間が長かったりと大きな影響を受けている事業者にとっては政府対応について不満が多くなっています。

 

今後、市況が悪くなったことにより不動産の購入を検討する方の数が少なくなる可能性があります。また年間の売り上げという意味でも、不動産に限らず今期の業績を圧迫されている企業が多くなっているはずです。

この景気の落ち込みによって景況感がさらに悪化し、不動産市況にもさらに悪影響が出るというシナリオも想定出来ないわけではありませんが、今後コロナウイルスが落ち着き6月から緊急事態宣言が解除されるであろう時期に向けて、各事業者もすでに助走をつけ始めているという気配や動きもあります。

 

止まっていた取引や商談が一気に進み始め、損失を早く取り戻す動きを取ろうという所も多くなっているため、ある程度の損失は仕方ないとしても早期に回復する可能性もあるのかも知れません。

 

しかし、世界経済の側面から見れば、アメリカは失業保険の申請数が過去最悪となっており、まだ失業者や破綻している事業者も続出しています。

収まる気配を見せていない欧州諸国の感染拡大の状況を考えれば、今後世界経済の悪化に引きずられて、例え国内の感染が収まっていても外部要因により日本経済が引きずられる形での影響を受ける可能性も考えるべきかと思われます。

 

ウイルスの落ち着きにより日本国内の内需はある程度の回復が見込めても、特に海外旅行などのコロナウイルスの影響を受けやすい航空会社や、旅行業者、ホテル事業者などは今後も影響がかなり長期化する可能性が高いと思われます。

その影響がどこまで、いつまで波及するかを判断するには今はまだ性急すぎるでしょう。
今後の経済低迷を抑えるための国の経済対策が、どれだけ経済を実質的に後押しできるかが大きなウエイトで影響を及ぼすものと思われます。

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現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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