いかにも都会的で充実した共用設備を備えるタワーマンションは、都会を見下ろす景色も含めて憧れる人も多いのではないでしょうか。
今回はそんなタワーマンションの魅力や注意点をご紹介してみようと思います。
┃タワーマンションの魅力
タワーマンションの定義とは、基本的に20階以上の高層ビルであることが原則です。
建物を建てる際には、容積率(高い建物を作る限界値)や日影規制をクリアする必要がある為、どこにでも建てられる訳ではありません。
基本は商業地ということになりますので、商業価値の高い都心部に多くなります。
このタワーマンションは他の一般的なマンションにはない魅力を持っています。
高層階になると、高い位置から見下ろす景観がすばらしいのはいうまでもありません。
また、タワーマンション独特の施設として、大きいものだとプールやスポーツジムを共用設備として利用出来たりします。
他にもバーや来客時に利用できるゲストルーム、ライブラリーやシアタールームが付いている物もあります。
また、フロントサービスを受けられるマンションも多く、クリーニング受付やタクシーの手配、荷物の受取や発送、お花の手配などのサービスを代行してくれたりもします。
忙しい都会のビジネスマンの方には嬉しいサービスですよね。
ペットの目線に合わせてエレベーターの開閉センサーが付いていたり、ペット用の足の洗い場が付いていたりもします。
また、各階に設置されたごみ置き場は24時間ゴミ出しが可能であるマンションも多く、フロアに臭気が出ない様にごみ置き場から常時空気を吸い出して臭いを抑える仕組みになっていたりします。
警備の面では24時間体制で常駐した警備員がいたり、それぞれのお部屋に設置された緊急呼び出しボタンを押せば管理人が様子を見に飛んできてくれたりもします。
高齢化が進む日本ではありがたい安心できるサービスですね。
物件によってはエレベーターもセンサーでロックされており、一般の方は入りこむことができません。女性の方や子供さんの安全を考えれば、セキュリティも重要ですよね。
また、構造上天井が高かったり、窓などの開口部が広く取られ、開放的で明るいお部屋が多いのも特徴の一つです。
┃タワーマンションの注意点
しかし、タワーマンション独特の事故や問題も起きています。
マンションは耐震構造や制震、免震とそれぞれの地震に対しての構造を持っていますが、基礎の下部にある地震を抑制するためのゴムの規格が適合基準を満たしていないとか、東日本大震災の時にエレベーターが使えなくなり、40階まで階段で昇り降りをしたという人の話も聞いています。
更に最近では武蔵小杉のタワーマンションが浸水したことで、タワーマンションの被害が大きく取り上げられました。
当然、事故が起きるとその度に今後そういったリスクや事故が起きない様に、建築時に改善が施されていきます。
今現在は制震と免震、両方の技術が使われて建てられているマンションも登場しています。
さらにトイレが最小限の水で流せる災害対応型のトイレになっていたり、エレベーターも災害時に非常用バッテリーだけで3日間は運用できるようになっていたりもします。
今後はおそらく浸水に対しても、排水設備などの工夫がなされていくのだと思います。
資産価値の面でいえば、タワーマンションの取引相場や賃料相場は近隣の普通のマンションと比べて高値で取引される傾向があります。
普通のマンションと比べると資産価値が目減りしにくい傾向もあり、建築されてから20年経過してもほとんど価値を落していない、もしくは価格が上昇しているマンションすらかなりの数存在します。
特に駅に直結していたり、複合商業施設と一体型などのマンションは購入希望者も多く新築時抽選で早期に完売してしまい、中古の物件は新築時よりも高値がつくこともあります。
しかし、いい事ばかりではありません。
タワーマンションにはいくつかの今後問題になる可能性がある課題があります。
大きな問題になる可能性の高いものは修繕積立金や大規模修繕工事です。
タワーマンションはあまりにも建物が大きい為、大規模修繕工事やエレベーターの交換、立体駐車場のメンテナンスが非常に高額になります。
ある意味新しく建築する方が楽かもしれません。
タワーマンションは建築ラッシュになったのがここ近年のため、古いタワーマンションがなく、その修繕や工事にあまり前例がありません。
今後、長い時間をかけて独特の問題や課題に直面する可能性が高いのです。
月々支払う修繕積立金も30年後はかなり高額になる事が建築当初から決まっている物件もあります。
物によっては管理費、修繕積立金を合わせて毎月10万円以上もの支払いになるという計画になっているものもあります。
┃タワーマンションに住んでみて気づいたこと
私も実はタワーマンションに住んでいるのですが、非常に重要なことがあります。
これは私の経験上の話なのですが、自分でタワーマンションを住むために購入される方は要注意です。
南向きに大きな窓があると、「とにかく暑い!」んです。
夏は下手するとエアコンの冷房だけでは事足りないくらい暑い。
カーテンを全開で開けるのは不可能です。
日光を遮るものが一切ないタワーマンションは日照が良すぎるのです。
冬は暖かくていいのですが、春になるとすでに暑いと感じます。
真夏は本当に地獄の様な暑さになることもあります。
タワーマンションに慣れている方はわざと北側を選ぶ方もいるというほどです。
それくらい暑いので、南向きで本当に良いのかはよく考えましょう。
あともう一つ、高層階の方は風にも注意が必要です。
窓を開けるとお部屋の中のドアが、入り込む風でものすごい勢いで閉まったりします。
高層階にお住まいになる方はドアにスピードを緩めてくれるストッパーがついているかを確認した方が良いと思います。子供さんがいる方は特に危険です。
良い所、悪い所それぞれあるタワーマンションですが、注意点を踏まえて購入される物件はよく吟味して決めてくださいね。
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