不動産の相場とは?どうやって算出するの?

 

 

不動産の相場

 

不動産には相場があるといいます。

しかし、この相場の根拠はなんでしょうか。

金の相場ならインターネットで今日の相場をすぐさま確認できます。

これならば誰でも確認できるので透明性があります。

しかし不動産となると一部屋ごとの金額となり、形も大きさも違います。

では相場とは誰がどう決めるのでしょうか。

┃不動産の相場はどうやって算出する?

例えば売買の相場経済変動や需要の多さ等によって価格が変動しています。

原則は好景気になれば価格は上昇し、不景気時には価格が下がります

 

開発などにより人気が出たり、利便性が良くなると価格が上がる事もあります。

新しい駅が出来たり、複合商業施設が近くにできたりした場合です。

 

この売買の相場は、周辺の取り引きデータを沢山抽出して平均を取る方法が一般的です。

現在売り出されている金額を参考にすることも出来ますが、実際に成約している金額は値引きされていたりもしますので、売りに出されている数字が正しいとは限りません

成約データの方が信憑性があります。

この成約データを沢山集め、平均を取ったものが基本は相場となります。

 

しかし、同じマンションの取引データを取ると、年代ごとに成約している金額に開きがあり、安く売られている時期もあれば高い時期もあります。

市場が活発な時期は高く出してもすぐに売れてしまいます。

長い期間売れなければ価格を下げる他ありません。

年代ごとに違いがある場合は直近の数年間のデータを参考に価格を割り出します。

 

不動産が売れやすい時期には様々あります。

単純に好景気という事もあるでしょうし、控除などが優遇されていてお得に購入できる時期や、金利が安い等の外部要因で売れる事もあります。

 

マンションの場合は同じ建物内でもお部屋ごとに条件が違う事もあります。

南向きであったり、角部屋だったり、最上階、景観の違いなどです。

また、リフォーム済みの場合も売買価格は当然大きく異なります。

 

相場とは同等の大きさや間取り、駅距離など、条件を揃えて平均を取らなければ正確性に欠けた数字になってしまいます。

 

例えばタワーマンションの場合は他の建物と比べて高値で取引される傾向があります。

この場合は他の建物を平均に入れて計算したりはしません。

近隣のタワーマンションや、他にタワーマンションが無い場合は同じマンション内の取引データや新築時の価格が根拠となります。

 

取引データの成約事例の中には業者が買い取った価格も混じっていたりします。

業者の買取価格は相場とは違います。

この数字は平均を取る時には入れません。

業者の買取価格は、買い取った建物をリフォームして再販したり、利益を乗せて販売するので相場よりもはるかに安く買い取っています。

物件の売主は何らかの事情で売却を急いでいたりすることが多く、安くなってもいいので早く買い取って欲しいという場合が多いのです。

相場を算出する際にはこの価格は参考になりません。

 

建物を所有している方の事情や状況によっても価格は変わるため、相場といっても明確な金額で出てくる訳ではありません。

およそ3,500万円前後。などとある程度の幅を持たせた数字になる事が多いでしょう。

一方業者の買取価格は明確な数字で出てきます。

 

相続した物件などは無借金の事も多いですが、残債の残った建物の場合は残債以下では売りたくないなど、所有者の状況によっても付く値が変わる可能性もあります。

 

相場として出てくる金額はあくまでも目安でしかありません。

流通はあくまでも需要との兼ね合いとなりますので、買い手がいなければなかなか売れない事もあります。

相場通りの価格で出していても簡単には買い手が付かない事も当然あり得ます。

逆にタイミングよく買い手が付く事もあり得ます。
相場よりも安く売りだす場合は早く買い手が付く可能性は高くなります。

 

一方で賃貸の相場は経済や外部環境による相場の変動はほとんどありませんので、同様に取引データから算出した相場の金額にはほとんど間違いがありません。

売買よりもはるかに需要も多い為、相場通りの金額で募集していれば都内の立地の良いマンションはまず問題なく入居者は付くでしょう。

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現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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