┃母のお話
私が中学生の頃、文化祭の準備をしていると実家の近所のお兄さんが教室に駆け込んできた。
「どうしたの?」と言うと、「お母さん倒れたよ!」と言われた。
先生にすぐに帰るように言われて慌てて家に戻ると、母はすでに救急車に乗せられて病院に運ばれた後だった。
私の実家は母が美容院を経営しており、自宅に美容院がくっついていた。
ちょうどその日は担当の税理士が打ち合わせに来ていたのだが、店舗の中でバターン!と大きな音がしたので様子を見に行くと、母が倒れてすでに大きないびきをかいていたとのことだった。
私も自宅から近所のおばさんと一緒に病院に行くと、おそらくはくも膜下出血だろうと言われた。
くも膜下出血は脳の中で血管が破裂して、血液の圧迫により脳に深刻なダメージを与える。
しばらくすると父が病院に到着して、先生から説明を受けて帰ってきた。
運ばれた病院は近所でも有名な脳外科では権威の非常に優秀な脳外科医のいる救急医療センターだ。
それでも、緊急でする脳の手術には最低5人の医師が必要で準備が整うまでに時間がかかるとのこと。
細かい状況を把握するには血管造影の薬を圧力をかけて注入して、レントゲンに写りやすい状態にしてどこが破裂していて、どんな状態なのかを確認しなければならない。
この造影剤を注入する際の圧力をかけることによって、二次的な出血につながることがあり得る。
そうなると生存確率はさらに下がってしまうし後遺症の可能性も上がってしまう。
手術までに二次出血を起こせば生存確率は半分もないだろうと説明をうけた。
この時母は42歳だった。
今私は44歳。当時の彼女の年齢を超えています。
お客様で循環器科の先生がいらっしゃいますが、その先生が言うには「私のところに緊急で運ばれてくる患者さんはみんな昨日まで元気で、なにもおかしいところがなかったというような人ばかりですよ」とおっしゃていました。
母は手術が成功し、しばらくはろれつが回らない、左半身がマヒしてうまく動かない等の後遺症はあったものの、その後奇跡的に回復を遂げました。
しかし、その後61歳の時急性心筋梗塞で亡くなっています。
まだ若いのにと、親戚や周りの方にはお悔やみをうけました。
┃団体信用生命保険は健康のうちしか入れない
健康というものはいつそうでなくなるかがわかりません。
基本的には誰でも同じようにまた明日が来ると思っています。
しかし、私は経験上そうは思っていません。
私の両親はすでに二人とも他界しています。
両親共に、平均寿命まで生きることは叶いませんでした。
私のお客様の中にも、マンションの投資をお勧めして、お断りを受けた直後に大きな病気にかかり、買っておけばよかったと言われたこともあります。
購入直前に会社の健康診断で緑内障が発覚して団体信用生命保険に入れず、ローンが組めなくなってしまった方もいます。
今は健康でも、場合によってはローンが組めなくなることもあるのです。
不動産には融資を受ける際に団体信用生命保険が付いてきます。
万が一のことがあればご家族にはローンは残りません。
無借金の資産として家賃収入のとれる不動産という形の資産が残せます。
その代わり、健康であるうちにしか保険にも加入できないので、大きな病気をしてしまうとほとんどの場合はローンが組めなくなってしまいます。
高血圧や、糖尿病などで審査をした結果、ローンが組めないという結果になってしまったお客様も多数いらっしゃいます。
そういう時、ローンが組めないことがわかると、お客様は本当にさびしそうな顔をするのです。
ローンが組めないとなると、自分にその資格がないと言われているような気持ちになるのだと思います。
┃まとめ
同じような年齢で、同じように仕事をして、同じような所得があっても自分はローンが組めない。
すごくさびしい気持ちになりますよね。
ローンが組めるのは健康な内だけです。
健康で、変な借り入れもなくて、所得もあって、勤続年数も長い。
いろんな条件が満たされなければマンション投資のローンは審査が通りません。
ある意味マンション投資のオーナー様はおかしな方はいらっしゃらないという事です。
健康はなりよりの資産だと、この仕事をしていると思います。
ローンを完済してきちんと皆さんに家賃を年金として受け取って頂いて、室田君のおかげで老後安心して暮らせていると言われる日が来るのが、自分の仕事のゴールだと思っています。
いつなにがあるかはわかりませんが、だからこそ後悔の無い様に、私は可能性のあることには、仕事であれ、投資であれその都度積極的に取り組んでいきたいと思っています。