マンションの進化 最新設備

┃進化し続ける日本のマンション
マンションという名前で呼ばれる物は昔からありますが、当然年々その内容は進化しています。

建築方法、工期の短縮、耐震性、構造、メンテナンス、外装、デザイン、細かい設備に至るまで、それぞれがどんどん進化しています。

 

 

 

先日中国の方と打ち合わせしていた時に、中国のマンションは日本のマンションと比べて、同じ築年数でもボロボロなのに、北京のマンション等は利回りも日本よりもはるかに悪く、さらに価格が圧倒的に高いと言っていました。

 

 

 

マンションの建築技術、メンテナンス、設備、どれをとっても日本の技術やクオリティは世界水準で見ても非常に優れているといって間違いありません。

 

日本では当たり前と感じると思いますが、世界でみれば非常に効率的に、高いクオリティのものが安定して供給されています。

 

 

 

このマンションの設備は具体的にどんなところが進化しているのでしょうか。

 

 
┃設備の進化
①エアコン

 

設備面でいえば、エアコンはどんどん省エネ化がすすみ、エネルギー効率の良いものが日本では沢山出回っています。

 

デザイン性に優れ、人感センサーなどによって温度管理や風量のコントロールがされるものが多くなりました。

 

 
②トイレ

 

トイレは最近の新築の物でウォシュレット機能が付いていない物件はないと言っていいほどです。

 

最近はタンクレスのものも多くなり、少量の水で流せるなど節水にも災害時にも有効なトイレが増え、抗菌仕様や、汚れ、臭いが出にくい構造や素材で作られているものがほとんどです。

 

 
③キッチン

 

キッチンは昔と違いシンクに浄水器付きの物が増え、生ごみを粉砕するディスポーザーや、食器洗浄機、スパイスボックスの付いたもの、上部の棚が扉を開けると棚が下がってきて、身長が低めの方でも使いやすい収納機能も付いていたりします

 

コンロもガラスコーティングの天板が使用され、昔のようにさび付いたり、塗装が剥げたり、油汚れがこびりついて取れないなどのメンテナンスが面倒な材質から変わってきています。

 

ダクトの機能やメンテナンスも、年々簡素化されシンプルになり進化しています。

 

魚用のグリルや備え付けのオーブンもデジタル化しており、様々な調理に対応した高機能のものが増えてきています。

 

 
④電気

 

室内や廊下の電気も最初からLEDが装備され、電球の交換の手間もほとんど必要ないものが多くなりました。電気の消費量も昔とは比べ物になりません。

 

これは共有部の廊下やエントランスにもそういった傾向が見られ、管理組合で支払う共有部の電気代も大幅に安くなってきています。

 

 
⑤お風呂

 

お風呂は浴槽の構造が変わり、長時間温かい状態がキープできる保温性の優れたものや、同じサイズのお風呂でもスペースを上手に有効活用してあって浴槽が広くとってある形状のものも多くなり、高齢化社会に向け手すりの装備や浴槽に入る時の高低差を少なくするの等の、高齢者のお風呂場での事故が起きにくい構造になっています。

 

洗い場にしても、床材に乾きやすい構造のものが使われており、水が早く切れて速乾型の材質が使われ、滑りにくくなっています。

 

浴室換気乾燥機はパワーが昔とは段違いで、省エネや、騒音に配慮したもの、さらにミストサウナなどの機能も付加したものが最初から付いているものもあります。

 

お風呂場のテレビも液晶化され、デジタル放送により高画質、高機能のものが増えています。

 

 
⑥玄関や壁紙のデザイン

 

玄関に至っても人工大理石などで作られ、拭くだけで十分綺麗になり、掃除やメンテナンスがしやすく、傷みにくい材質となっています。

 

壁紙はデザインや材質が変化してきています。

 

防災上の観点からも不燃材で作られており、火災の延焼を防ぐ効果があります。

 

スプリンクラーや警報器も昔のものだと、湯気で発砲したり、誤作動による事故もあったりと、不完全な点がかなり改善され、有事の際にも十分高い効果を得られる設備に置き換えられています。

 

 
┃その他にも様々な進化が

 

最近では緊急用の呼び出しボタンがお風呂場やトイレなどにも設置され、単身者や高齢者の急病や緊急時の対応も迅速に応急措置ができる仕組みができてきています。

 

AEDなどの装備もマンション内で装備している物件も増えました。

 

 

 

防災の観点から、マンション内の防災備蓄があったり、停電時のエレベーターの非常用バッテリー設備や、そのバッテリーでエレベーターの稼働できる日数も延びてきています。

 

 

 

その他にも構造の変化によりエアコンが設置しやすかったり、窓が大きく取れて日照が確保しやすかったり、オートロックのモニターで不在時の訪問者を確認できたり、宅配ボックスに荷物が入ると知らせてくれたりもします。

 

自転車置き場も屋根付きの物が増え錆びにくくなり、タワーマンション等は各階にあるごみ置き場では、空気が外に吸い出される事で臭気を外に逃がして臭いを防ぐ工夫がされていることがあります。

 

間取り自体もデッドスペースをなるべく少なくして有効面積を広く取ってある間取りが多くなり、比較的広さの必要性のない寝るだけの寝室は小さめにしたりして、リビングルームを広く取れるように作ってあるものも目にすることが多くなっています。

 

 

 

マンションの見た目は昔とさほど変わらないかも知れませんが、その内容は見えるところも、そうでないところも大きく着実に進化しています。

 

 

 

昔と同じような値段でマンションを購入していても、その実内容や設備などの機能的な面では昔のマンションと比べてはるかに使いやすく高機能になり付加価値が高くなっているという事になりますね。

 

 

 

 

現在の会社に入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。

現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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