利回りは高いほどいい。投資の常識ですよね?
実は日本の大半の地域は利回りが高いのです。
単純に物件が安く買えるからです。
逆に利回りが低いのは 東京、大阪、名古屋だけ。
これ以外に日本には利回りの低い地域はありません。
地方の価格が安い物件の方がリスクが小さく見える。
キャッシュフローが出る、家賃が余る収支の方が魅力がある。
そう考えるのも無理はありません。
見かけ上そう見えるでしょう。
では実際に地方物件に投資するとどんな危険があるのでしょうか。
┃⚠空室リスク
まずは空室リスクです。
JPMCという日本の不動産管理会社の中でも最大規模の管理会社があります。
この会社では日本のほとんどの地域で家賃保証、サブリース契約を受け付けています。
しかし、保証の料率は地域により違います。
例えば北海道の小さな町で家賃保証をかける場合、保証率は50%台になることもあります。
当然慈善事業ではありませんので、家賃保証をサービスとして売る以上は利益を取らなければなりません。
保証している賃料以上に稼働させ、利益につなげるのですが、空室率が高いのでそもそも50%でしか保証が成り立たないのです。
対して東京都心部の家賃保証の相場は90%です。平均的に見てそれ以上に稼働している証拠です。
埼玉県なら75%、千葉なら70%等と地域により稼働率や需要が異なる為、保証率もそれぞれ違ってきます。空室がそれだけあるという事です。
例えば弊社の東京都心部の賃貸管理物件1,750件の稼働率は99.4%です。
年間100万円の賃料が想定賃料なら、平均から見て10年で994万円が入る計算です。
しかし全体の空室率が多く、70%しか稼働していなければ当然700万円しか入らない計算になります。
そうなるといくら想定家賃が100万円でも、実質で平均して見れば、その実8%の利回りの物件を購入したつもりでも、5.4%しか手残りはなかった計算になってしまうのです。
┃⚠表面利回りだけ見ている
また、利回りの計算をする際に実質利回りで見ずに、表面利回りで判断している人もみかけます。
これは全くと言っていいほど意味がありません。
例えば250万円で購入し、利回り10%の場合、賃料収入は年間25万円です。
しかし、管理費や修繕積立金は日本全国どの場所でもワンルームマンションなら月々約1万円前後はかかります。
この管理コストを考えると、年間15万円しか家賃収入は手残りがありません。
実質利回りは6%ということです。
管理コストが高ければその分手残り、要は実質利回りは下がります。
このケースで見ると、月々の家賃収入に対して管理コストが賃料収入の40%を占めています。
さらに、エアコンが経年劣化により壊れたとします。
一台のエアコンの値段は日本全国どこでもさほど変わりません。
交換に7万円かかったとすると、家賃収入の1年分15万円の半分が消し飛びます。
給湯器の交換で15万円かかったら、家賃収入は1年分が全て消えてしまいます。
地方には空室になってから半年経っても賃貸が付かない物件が山の様にあります。
┃まとめ
どうでしょう?
そろそろ儲からないということがわかってきましたか?
見かけの利回りにはほとんど意味がないのです。
都心のマンション経営で、1Rから10万円の家賃を取っていれば、1万円の管理コストは10%です。
例えエアコンが壊れても1ヶ月の賃料ですぐに回収が終わります。
給湯器が壊れて15万円のコストがかかっても1ヶ月半。
家賃が1万円下がっても10%収益が下がっただけです。
もしも、地方の物件が1万円賃料が下がったら40%の収益ダウン。
管理コストを考えるともうその先収益になることはあり得ません。
物件の価格が安すぎても不動産投資は管理コストにより儲からなくなってしまうのです。
安いから安全とはならないのです。
ましてや売却時に100万円価格が下がり、150万円の価格しか付かなかったら?
恐らくは10年間家賃を取り続けても損失が出て終わるでしょう。
これは全て四国の物件の実話です。
安物買いで損をしないように、表面上の数字に惑わされることなく、きちんと中身のある投資の話なのかを検証することが大事ですよね。
地方になればなるほどこういったリスクが高くなります。
投資はバランスです。
投資の入り口だけではなく、運用中の期間、出口までのイメージをきちんと持たずに投資するのは危険が伴います。
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