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「ワンルームマンション投資の利回り相場はどのくらい?」「ワンルームマンション投資の利回りとは何?」というように、ワンルームマンション投資を検討する際、利回りについて知りたいという人は多くいます。
ワンルームマンションに投資するときの利回りは、新築で2%~5%、中古で3%~7%が相場です。
本記事ではワンルームマンション投資の利回りとは何かに加えて、新築・中古の利回り相場、低利回りでも検討すべき物件の特徴などについて解説します。ワンルームマンション投資の利回りの基礎知識をわかりやすく解説するため、ワンルームマンション投資を検討している人はぜひ参考にしてください。
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目次
利回りには表面利回りと実質利回りの2種類があります。主に目安として使われるのは表面利回りですが、現実に即したキャッシュフローを考えたいときは実質利回りを使います。物件の収益性を考えるときは、2種類の違いを理解することが大事です。
ここでは、利回りの種類について解説します。
表面利回りとは、1年間で受け取る家賃収入を物件の購入価格で割って算出され、収益の目安となる数値です。単位はパーセントで表記し、この数値が高いほど収益性のある物件と判断できます。計算式は以下のとおりです。
表面利回り=年間収入÷物件価格×100(%) |
実質利回りとは、1年間で受け取る家賃収入から維持管理費用などの諸経費を引いた金額を、物件の購入価格と、購入時の登記費用などの諸経費を足した金額で割って算出されます。
表面利回りと同様に収益の目安となる数値ですが、表面利回りとの違いは、実際にかかる諸経費を考慮した具体的な数値になることです。計算式は以下のとおりです。
実質利回り=(年間収入ー年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100(%) |
年間諸経費や購入時の諸経費を考慮している分、実質利回りの数値は表面利回りよりも低くなります。
実質利回りは実際の運用を表している利回りであり、ワンルームマンションを購入する際には、表面利回りではなく実質利回りを購入判断の材料として利用します。
なお、普段の会話のなかで口にする「利回り」は、一般的に表面利回りの方を示すことが多いため、実質利回りと勘違いしないよう注意が必要です。
以下の記事では、利回りの計算方法についてより詳しく解説しています。併せてご覧ください。
>マンション投資の利回り計算方法を解説!3つの注意点も紹介
ワンルームマンション投資の利回りを参考にすると、その物件に収益性があるかどうか判断できます。利回りの相場は新築と中古によって異なるため、それぞれ分けて考えることが必要です。
ここでは、ワンルームマンション投資の利回りの相場を、新築と中古について解説します。
新築ワンルームマンションの表面利回りの相場は2~5%です。利回りは購入価格に対して家賃収入がどれくらいかを表す指標であり、新築物件の購入価格は高いため利回りは低い傾向にあります。
ただし、利回りの相場は地域によって異なります。
新築ワンルームマンション利回りの目安の地域ごとの違いは、次の表のとおりです。
地域 | 利回り目安 |
東京都 | 4.1% |
大阪府 | 4.3% |
福岡県 | 4.7% |
広島県 | 5.5% |
中古ワンルームマンションの表面利回りの相場は3~7%です。中古ワンルームマンションは新築と比べて購入価格が低い分、利回りは高くなります。
たしかに、新築の方が得られる家賃収入は多いですが、購入価格が大幅に高いため、結果として中古の利回りの方が高くなる傾向にあります。
中古ワンルームマンション利回り目安の地域ごとの違いは、次の表のとおりです。
地域 | 利回り目安 |
東京都 | 4.3% |
大阪府 | 4.7% |
福岡県 | 5.1% |
広島県 | 6.3% |
新築ワンルームマンションは建物の劣化がなく内装もきれいなため、入居者を見つけやすく空室リスクを抑えられ、安定した家賃収入を確保できます。また、大きな修繕費がかからないため、月々の維持管理費用を安く抑えられます。
しかし、入居者が一度離れると、新しい入居者を探すときに周りの中古物件の家賃相場に合わせなければ、なかなか入居者が現れません。
新築ワンルームマンションは利回りが低く売却時は価格が下がるため、売却益を狙うのが難しくなります。
新築は魅力的な物件にみえますが、利益を出す難易度は中古よりも高いといえるでしょう。
また、新築ワンルームマンションは耐用年数が長くなるため、1年ごとの減価償却費が少なく会計上の赤字を出しにくい特徴があります。そして、購入してから数年間は急激に資産価値が減少します。
新築ワンルームマンションは所得を圧縮するのが難しく、投資が失敗したときにすぐ売却しにくいため、不動産投資初心者に新築ワンルームマンションは向いていません。
なお、減価償却については「マンションの減価償却とは?計算方法や確定申告のポイントについてご紹介」で詳しく解説しているため、詳しく知りたい人は参考にしてください。
中古ワンルームマンションは新築よりも売買価格が低く、よい立地でも安く購入できる可能性があります。よい物件が安く購入できれば、利回りも高くなり、運用も安定します。
中古不動産は耐用年数が新築よりも少ない関係上、短期間の減価償却が可能です。短期間で減価償却することにより、多額の減価償却費を計上でき、所得の圧縮につながります。
ただし、築年数が経過するほど管理費・修繕積立金が高くなる傾向があります。築年数が経過すると建物の修繕が必要になり、多額の修繕費用がかかるからです。管理費・修繕積立金はキャッシュフローを圧迫するため、高額な管理費などには注意しなければなりません。
また、中古ワンルームマンションの設備は新築よりも古く、入居者に避けられる傾向があります。中古は所得が圧縮しやすいメリットがあるものの、高額な管理費や空室率の高さでキャッシュフローを圧迫するデメリットを持っています。
ワンルームマンション投資を始めるうえでは、利回りを計算して相場の範囲内に収まっているかどうか確認することが重要です。
ここでは、ワンルームマンション投資のシミュレーション例を、新築と中古に分けて解説します。
以下の記事では、不動産投資実施者の平均をもとにした「理想の利回り」について解説しました。シミュレーション時はもちろん実際に不動産を購入する際の参考材料にもなりますので、ぜひチェックしておきましょう。
>不動産投資の理想の利回りとは?リスクと収益性の関係を解説
市街地の新築ワンルームマンション投資のシミュレーションをします。条件は以下のとおりです。
条件
● 物件価格:3,500万円 |
表面利回りは以下のとおりです。
表面利回り:年間収入÷物件価格×100
=9万5,000円×12ヶ月÷3,500万円×100 =3.3% |
実質利回りは以下のとおりです。
実質利回り:(年間収入ー年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
=(9万5,000円×12ヶ月ー14万4,000円)÷(3,500万円+200万円)×100 =2.7% |
次に郊外の新築マンションの利回りを計算してみましょう。
条件
● 物件価格:2,000万円 |
表面利回りは以下のとおりです。
表面利回り:年間収入÷物件価格×100
=8万円×12ヶ月÷2,000万円×100 =4.8% |
実質利回りは以下のとおりです。
実質利回り:(年間収入ー年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
=(8万円×12ヶ月ー13万円)÷(2,000万円+200万円)×100 =3.7% |
年間諸経費や購入時の諸経費を考慮しているため、実質利回りは表面利回りよりも低くなります。
市街地の中古ワンルームマンション投資のシミュレーションをします。条件は以下のとおりです。
条件
● 物件価格:2,000万円 |
表面利回りは以下のとおりです。
表面利回り:年間収入÷物件価格×100
=7万5,000円×12ヶ月÷2,000万円×100 =4.5% |
実質利回りは以下のとおりです。
実質利回り:(年間収入ー年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
=(7万5,000円×12ヶ月ー12万)÷(2,000万円+100万円)×100 =3.7% |
次に郊外の新築マンションの利回りを計算してみましょう。
条件
● 物件価格:1,500万円 |
表面利回りは以下のとおりです。
表面利回り:年間収入÷物件価格×100
=7万円×12ヶ月÷1,500万円×100 =5.6% |
実質利回りは以下のとおりです。
実質利回り:(年間収入ー年間諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
=(7万円×12ヶ月ー12万円)÷(1,500万円+100万円)×100 =4.5% |
新築よりも得られる家賃収入は低くなりますが、物件価格が大幅に低いため、中古の方が利回りが高い傾向にあります。
利回りを参考にすることで、その物件に収益性があるかどうか判断できますが、利回りはあくまで目安にすぎません。利回りが低かったとしても、他の物件と差別化できる特徴があり、資産価値が下がりにくい可能性などがあるからです。
ここでは、利回りが低くても検討したい物件の特徴について解説します。
駅から徒歩10分前後の物件や、学校や病院などの公共施設が近くにある物件は、安定した家賃収入を得られやすく売却時も大きな利益を期待できます。賃貸需要が大きく家賃を下げなくても、新しい入居者を見つけやすくなるからです。
住み心地のよい地域だと入居者が長く居住するようになり、入居者が見つかりやすいだけでなく、空室になりにくいというメリットもあります。空室率の低下はキャッシュフローを良くするため、立地の良さは不動産投資にとって非常に大切です。
また、地方よりも都市部の物件の方が賃貸需要は大きい傾向にあります。以下のグラフに示すように、赤色の折れ線が低い位置にある東京都や愛知県などは、空き家率が低く賃貸需要があるといえるでしょう。
(出典:価値総合研究所「賃貸住宅市場の実態について」/https://www.mlit.go.jp/common/001011169.pdf)
「不動産投資をするエリアや物件がなかなか決められない…」という方は、以下の記事をご覧ください。
>不動産投資には首都圏の物件がおすすめ!主要エリアや物件の選び方も
上層階や角部屋は、空室率が下がる傾向にあります。
マンションには一戸建てにない、眺望のよさと日当たりのよさがあります。上層階や角部屋は眺望も日当たりもよいケースが多く、入居者の需要が高い部屋です。
とくに市街地・繁華街では眺望や日当たりが悪い部屋が多く、タワーマンションなどの高層階にある部屋は家賃も高くなります。
また、例外として1階部分の部屋だけは賃貸需要が高くなります。1階部分は高齢の人でも出入りしやすかったり、部屋の前に専用駐車場がついていたりするからです。
ワンルームマンション投資をするときには、各部屋が持つ特殊性も考慮しておきましょう。
管理状態がしっかりしている物件は、安定した収益性を期待できます。日頃の管理により設備の不具合がなく、突発的な修繕などの出費が少ないからです。
管理状態を判断するには、物件まで足を運び現地を見ることが必要です。たとえば、ごみ置き場や駐輪場の様子を見て、きれいに整理や清掃がされていれば、日頃からしっかり管理されていることがわかります。
できれば、廊下など共用部分も見ておくといいでしょう。ごみや砂ぼこりなどがなく、掃き掃除が行き届いていれば管理がしっかりされているといえるでしょう。
また、管理が行き届いているかどうかだけでなく、修繕積立金が計画どおり貯蓄できているかの確認も必要です。
管理が行き届いていても続けて維持管理ができるかわからないため、将来のことも考えておきましょう。
以下の記事では、高い資産価値を長期間維持できるような、理想の投資用マンションの選ぶ方法について解説しています。成功率を上げるためにも、ぜひチェックしてみてください。
>投資用マンションの選び方|資産価値の高い物件を購入して安定経営を
「利回りが高い=収益性が高い物件」と判断するのは危険です。利回りが高いということは、物件価格が安いということですが、何か特別な理由があるかもしれないからです。賃貸需要が低く、長期的に考えると収益性が悪化することも考えられます。
ここでは、利回りが高くても注意したい物件の特徴について解説します。
高利回りだけで投資用マンションを選ぶリスクについては、以下の記事も併せてご覧いただくのがおすすめです。
>マンション投資の利回りは高い方がいい?計算方法や相場を紹介
旧耐震基準にしたがって作られているマンションは、安い価格で購入できるため利回りが高い傾向にありますが、注意が必要です。耐震性能に不安があり、なかなか買い手がつかない恐れがあるからです。
耐震補強工事がすでにされているマンションなら、新耐震基準にしたがって作られたマンションと同等の耐震性能があるとみなされます。しかし、まだ耐震補強がされていない旧耐震基準のマンションは、これから多額の修繕費用が必要なことには注意が必要です。
また、旧耐震基準のマンションの購入では、金融機関から融資を受けられないことがあります。基本的に融資を受けてマンションを購入する人が多いため、現金一括で購入してくれる人を探すのは難しいでしょう。
管理状態が良くないマンションは、キャッシュフローの悪化につながる恐れがあります。管理がされておらず、清潔感のないマンションには、住みたいと思う入居者が現れないからです。
空室期間が長く続き、家賃収入を得られないままローンを返済し続けることになります。前述したとおり、物件に足を運び必ず現地を確認しましょう。自分の目で物件を確認することは非常に重要です。
また、管理状態が悪いワンルームマンションの購入を検討するのであれば、修繕積立金の滞納者の数、滞納金額も確認しておきましょう。
修繕積立金の滞納者や金額が多い場合、管理状態の改善は見込めません。入居者も見つからずスムーズな売却もできなくなり、不動産投資に失敗する恐れがあります。
駅から離れているような立地条件が悪い物件は、購入価格が低いため利回りが高くなります。しかし、賃貸需要が少なく、新しい入居者を見つけにくいため、空室期間が長く続く恐れがあります。
目安として、都市部なら駅から徒歩10分前後、地方なら駅から徒歩15分前後の物件であれば立地条件がよいといえる物件です。
立地条件が悪いと賃貸需要だけではなく、売買需要も低下します。
賃貸需要が減るとインカムゲインが減り、売買需要が減るとキャピタルゲインが得られなくなります。インカムゲインもキャピタルゲインも不動産投資にとって重要な収入であるため、立地の良いワンルームマンションを購入して損失を最小限に抑えることが大切です。
周辺のマンションよりも高い家賃が設定されている物件は、資産価値が高い可能性があります。しかし、新しい入居者を見つけられず、周辺のマンションの家賃に合わせて下げざるを得ない状況になる恐れがあります。
現在の入居者が支払っている家賃は、入居し始めたときの家賃です。とくに新築や築浅の物件では周辺のマンションよりも家賃が高い傾向があり、次の入居者を探すときに家賃を下げることになります。
家賃が相場よりも高い物件を購入するときは、空室リスクや、周辺のマンションと同じ家賃まで下げたときの状況を想定することが大事です。
土地の権利が借地権のワンルームマンションは、利回りが高く設定されています。
マンションの中には、他人から土地を借りて建築しているものがあります。土地を借りて建築すれば土地購入代金がかからず建物代金だけでマンションが購入でき、利回りも高くなりますが、購入するかは慎重に判断しなければなりません。
借地権のマンションは、一般的に定期借地権を設定し建築されています。定期借地権とは50年以上の借地期間を設定し、期間満了時には建物を解体して地主に土地を返還する契約です。
つまり、借地権のマンションはいずれ取り壊して、地主に土地を返さなければならないということです。
いずれなくなるようなマンションは、入居者も購入者も見つかりにくいため、長期間運用が必要である不動産投資に向いていません。
入居者の需要が少ないワンルームマンションは、利回りが高くても購入は見送りましょう。
投資用不動産の中にはたまたま良質な入居者がおり、利回りが高くみえる物件も存在します。しかし、良質な入居者が退去した場合、次の入居者がすぐに見つかるかの方が不動産投資にとっては重要です。
ワンルームマンション投資は入居者がいなくなるだけで収入が途絶えてしまうため、いかに空室期間を少なくするかを重視しましょう。一時期な利回りの高さに惑わされてしまうと、不動産投資に失敗してしまう恐れがあります。
管理費や修繕積立金が明らかに高いワンルームマンションに投資するかは、慎重に決めましょう。
管理費・修繕積立金が相場より高い場合、次の大規模修繕に必要なお金が貯まっていない可能性が考えられます。マンションは、大規模修繕することにより建物の寿命が延びます。修繕をしないと建物がすぐに傷んでしまい、資産価値も下落してしまうため注意しましょう。
また、管理費・修繕積立金が高いとキャッシュフローも圧迫してしまいます。空室になったとき、ローンの返済に加えて多額の管理費・修繕積立金を払う必要がある場合、余剰金が目減りしてしまいます。
うまく売却する方法をイメージできない場合、物件の購入は見送った方がよいでしょう。
売却する方法をイメージできないのは、検討しているワンルームマンションのよさが理解できていない証拠です。
入居者の需要が高いワンルームマンションはアクセスがよい、高級住宅街に立地している、高層階の部屋であるなどの特長があります。特長があれば、すぐに投資家に売却できる、居住用として購入者が見つかるなどのイメージがしやすくなるはずです。
売却する方法がイメージつかない物件は特長のない物件であるといえるため、賃貸需要・売買需要ともに低い恐れがあります。
不動産投資の失敗事例についてまとめた以下の記事もおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
>不動産投資で失敗する理由とは?失敗事例7選と成功のコツ
ワンルームマンションを購入して運営を続けていると、家賃の低下や空室により利回りが下がってしまうことがあります。しかし、購入後でも利回りを上げる方法はあるため、諦める必要はありません。
ここでは、ワンルームマンションを購入した後に利回りを上げる方法について解説します。
サブリース契約とは、入居者が離れて空室になった期間でも、家賃収入の85~90%が保証されて受け取ることができる契約です。この契約を解約すれば、利回りを上げられます。これまで受け取っていた家賃収入が85~90%から100%になるからです。
しかし、サブリース契約を解約すると、空室期間に受け取れる家賃収入は完全になくなります。物件の賃貸需要が高く、空室リスクが低いことを確かめたうえで解約しないと、かえって大きな損失を出すことになるので注意が必要です。
もし、空室の割合の指標となる「空室率」がわかっている場合は、サブリース契約を解約すべきかどうか検討できます。たとえば、以下の条件を考えます。
条件
● 家賃:9万円 |
以上の条件で、サブリース契約により1年間で受け取れる家賃の計算は、以下のとおりです。
サブリース契約による1年間の家賃:9万円×85%×12ヶ月=91.8万円 |
また、サブリース契約を解除したときに1年間で受け取れる家賃の計算は、以下のとおりです。
サブリース契約を解除したときの1年間の家賃:9万円×95%×12ヶ月=102.6万円 |
この条件の場合、サブリース契約を解除した方が家賃収入は上がり、利回りも上がるといえます。
部屋をリフォームすることで利回りを上げられます。周辺の物件と差別化でき、家賃を高く設定できるからです。築年数が古い物件ほど、高い効果を得られるでしょう。
たとえば、内装における壁紙や床材に今流行りの模様を取り入れれば、入居者を見つけやすくなります。また、バス・トイレ・洗面台が同じ部屋に収まっている3点ユニットを、バス・トイレ別に変更することにより、快適で使いやすい間取りになります。
しかし、リフォームには大きな費用がかかるため、リフォーム費用を取り戻せるだけの効果があるか、よく考えて計画することが大事です。
繰り上げ返済や、金利が低い金融機関へ借り換えをすることで、月々のキャッシュフローを改善できます。支払う利息分を減らせるからです。
繰り上げ返済においては、以下の条件を考えてみましょう。
条件
● 借入額:3000万円 |
以上の条件で、繰り上げ返済しなかったときと比べると、以下のとおりになります。
繰り上げ返済した場合 | 繰り上げ返済しなかった場合 | |
返済総額 | 3,628万350円 | 3,675万4,301円 |
月々の返済額 | 7万5,30円 | 8万7,510円 |
繰り上げ返済することで、月々の返済額を1万円以上抑えられることになります。
借り換えにおいては、以下の条件を考えてみましょう。
条件
● 借入額:3000万円 |
以上の条件で、借り換えしなかったときと比べると、以下の表のとおりになります。
借り換えした場合 | 借り換えしなかった場合 | |
返済総額 | 3,613万3,831円 | 3,675万4,301円 |
月々の返済額
(11年目以降) |
8万5,442円 | 8万7,510円 |
借り換えることで、月々の返済額を2000円以上抑えられることになります。
しかし、繰り上げ返済すると手元の資金が減り、生活が苦しくなる恐れがあるため、必要な生活費を確保しておくことが大事です。また、借り換えには手数料が発生するので、減らせる利息分と比較して判断しなければいけません。
管理会社には月々の管理費などを支払っているため、管理会社を変更して月々の支払いを見直すことで、利回りの改善につながります。複数の管理会社を比較して選びましょう。
もし入居者がなかなか見つからず空室期間が長い場合も、管理会社を変更すると改善することがあります。なかには、あまり協力的ではない管理会社も存在するからです。広告など入居者の募集方法がどうなっているか、確認してみましょう。
良質な管理会社を探す際には、管理会社の公式ホームページや口コミ・評判を確認することが大切です。管理会社の公式ホームページには入居率が記載されていることがあり、入居率が高い管理会社は空室になりにくい会社です。また、口コミ・評判を確認することで、管理会社の質も確認できます。
ワンルームマンションの利回りの相場について解説しました。
ワンルームマンション投資の収益性を判断する目安としてよく使われるのは表面利回りで、より正確なキャッシュフローを検討するときに使われるのは実質利回りです。
しかし、ワンルームマンションの収益性を利回りだけでは判断できず、立地条件や賃貸需要などさまざまな観点からよく検討して判断しなければいけません。
不動産投資について、もっと詳しく学びたいという方は、J.P.RETURNSの無料のスマホ書籍と無料の投資セミナー動画を見るのがおすすめです。ぜひ活用して、不動産投資を検討してみてください。
J.P.Returns株式会社
執行役員 コンサルティング3部 本部長
J.P.RETURNS執行役員。
J.P.RETURNSに入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。数百戸の投資用区分マンションを販売、自身でも6件の不動産を所有、運用している。現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。
【書籍】
日本で最も利回りの低い不動産を持て!
マンション投資2.0
【ブログ】
室田雄飛のモグモグ不動産投資ブログ
不動産ライター。大手ゼネコン在籍中は、一級建築士としてマンションや事務所ビルなど数多くの建築施工に携わり、海外建築の施工も経験あり。現在は不動産投資で都内に3つの物件を所有。
これらの経験を活かし、大手メディアで不動産ジャンルに特化して記事を執筆している。
【保有資格】
一級建築士、一級建築施工管理技士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士