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日常的な買い物をするときに「値段が上がった!」と気づく場面が、近年増えてきています。日々の暮らしの中でインフレの影響を感じることも多くなってきているのではないでしょうか。特に日用品や食料品の値上げは私たちの生活に大きく響きます。
モノやサービスの価格が上昇するインフレが続くと、同じ生活をするためには今より多いお金が必要です。インフレが進むと、同じ1万円でも買えるモノの数が減ってしまいます。給料はなかなか上がらないのに支出ばかり増えてしまうと嘆いている人も少なくありません。しかし、インフレに対してどのような対策ができるか分からないという人も多いでしょう。
本記事では、上記のようにモノやサービスの価格が上がるインフレに対して、個人でできる対策を詳しく説明していきます。結論としては、インフレに強い資産を持つことが個人でできる最適な対策です。その中でもインフレに強い資産かつ長期的な資産運用にもなる不動産投資がおすすめです。まずは不動産投資の概要を知りたいという人は無料動画を見てみてください。
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目次
インフレとは端的に説明すると物価が上がることです。日々のニュースでも日用品や食料品の値上げは頻繁に目をするでしょう。値段が上がると聞くとネガティブに捉えられがちですが、インフレの種類によっては私たちにプラスの影響を与えます。
急に値段が1.5倍になるといった急激なインフレは望ましくないですが、緩やかな物価上昇はプラスの側面も大きく、望ましいと考えられています。同じインフレでも良いインフレと悪いインフレの2種類があるというわけです。
物価の上昇は裏を返すと実質的な通貨価値の下落です。インフレによる影響は日々の支出が上がる以外にも、現金しか持っていなければ資産の目減りにも繋がります。
そのため、自分の資産を守るためにも価値の目減りが起こりにくいインフレに強い資産も保有する必要があるでしょう。後ほど具体的なインフレに強い資産についても説明していきます。
先ほど例示した急激なインフレを悪い例として説明しました。さらに解像度を上げて説明していきます。
供給よりも需要が高まることで引き起こされるインフレは、景気の上昇や経済成長に貢献するために良いインフレといわれています。需要増によって起こるインフレはディマンドプルインフレです。好景気の状況下で起こるインフレで、需要増のスピードに供給が追い付かなくなるために物価が上昇し、企業利益増にも繋がり、良いインフレとされています。
反対に悪いインフレとは価格の急激な上昇することのほか、原材料や資源価格などの価格が高くなったことで引き起こされるコストプッシュインフレです。輸入に頼っている日本は、他国の原材料や資源価格上昇に対して、自国で対策をするのは難しいです。価格が上がっても、利益が増えるわけではないため、企業の経営向上にも寄与しません。
どちらのインフレも現金の価値が下落する点は同じなので、持っている資産を減らさないために個人でのインフレ対策が欠かせません。
インフレが続く状況下で資産を日本円でしか保有していないと、実質的に資産価値が下がっていってしまいます。私たちが物価をコントロールすることはできないため、個人でのインフレ対策が大事です。具体的には、インフレによって価値が落ちにくい以下のインフレに強い資産を持つことが対策になります。
・不動産投資
・株式投資
・外貨建て資産
インフレ時に自分の資産を減らさないよう事前に対策をしておきましょう。それぞれの資産の特徴を説明していきます。一つの資産に偏ることなく分散して保有しておくことが大事になります。
不動産投資とは、簡単に説明すると大家さんとなって家賃収入を得る投資手法です。需要が高いエリアの物件を選べば入居希望者も多く、安定的な家賃が期待できます。また不動産自体が実物資産のため、インフレによって評価額が上がり、売却益を手にする可能性もあることから、インフレに強い資産にといわれています。
業者に管理委託すれば、購入後の運用の手間も大きくありません。そのため、貸し出して不労所得を手に入れながら、インフレ局面の評価額を見て、高値になったタイミングでの売却という戦略もあります。
お金持ちしかできない投資手法とも思われがちですが、金融機関から融資を受ければ一般的な収入の会社員でも不動産投資を始められます。資産分散の意味でも、ポートフォリオの一部に不動産を入れておくのはおすすめです。
株式投資もインフレに強い資産で、得られる利益は3つです。
売却益
オーソドックスな方法は購入時よりも高値で売却することで得る売却益です。例えば、1株10,000円の株式を100株購入し、1株11,000円のときに売却すると100,000円の利益となります。
〈内訳〉
購入金額 1株10,000円 ×100株 =1,000,000
売却金額 1株11,000円 ×100株 =1,100,000
配当金
会社によっては、株式を保有しているだけで配当金がもらえます。配当があるかは会社によって異なり、また企業業績によっては、配当金が減額されたりなくなったりする可能性もある点は注意しましょう。
株主優待
配当金同様、会社によっては株式を保有していると株主優待があります。株主優待の内容は商品券であったり、その会社のサービスであったり多種多様です。
インフレによって業績が上がれば、株価上昇となる企業がある一方、インフレに伴うコスト増で業績悪化する企業もあるので、投資先の慎重な見極めが必要です。個別株式を選ぶ自信がない場合は優良ファンドの投資信託を選ぶのも一つの選択肢となります。また、個別株式も投資信託もNISAで運用すると、利益に対してかかる約20%の税金が発生しないため上手に活用しましょう。
インフレに備える方法として、外貨預金をはじめとした外貨建て資産を持つのもおすすめです。為替変動の影響も受けるものの、円建て資産のみしか保有していなければ、外貨建て資産を持つことでリスク分散にもなります。
例えば、外貨預金に加え、保険も一部外貨建て保険にすることで、インフレで日本円の価値が下落したときでも影響を少なくできるでしょう。ただし、為替レート次第では外国通貨建てでは増えていても、日本円ではマイナスになる為替差損が発生する可能性もあります。そのため、全て外貨建て資産で持つのではなく、あくまでポートフォリオの一部として保有しておくのが無難です。
代表的なインフレに強い資産を3つ紹介しましたが、その中でも一番おすすめできるのは不動産投資です。なぜなら、インフレ対策をしながら中長期的にも効率的に資産を増やせるなど、他の資産と比べてメリットが多いからです。例えば、株式投資や外貨預金での資産運用も可能ですが、不動産投資は金融機関からお金を借りて投資できる分、同じ自己資金でもより効率的に資産形成できます。
不動産投資のメリットは後ほど詳しく解説します。
不動産投資は十分なキャッシュや専門的な知識なしでは始められないと勘違いされがちです。しかし、実際はお金を借りられるために一般的な収入の会社員でも始められます。また、現時点で専門的な知識がなくても、信頼できる不動産会社を見つけてサポートしてもらえれば、十分不動産投資で成功できるでしょう。何から始めていいかわからないという人は、まず無料動画を見てみるのがおすすめです。
不動産という現物に投資するため、インフレ対策としても有効なのは先ほど説明した通りですが、ここでは資産運用の面でのメリットを説明していきます。
・インフレ対策をしながら資産形成が行える
・あまり手間をかけずに運用できる
・節税対策にもなる
・生命保険の役割を果たす
・相続税対策としても効果的である
それぞれのメリットについて、株式投資などの一般的な金融投資との違いにも触れながら詳しく解説していきます。
不動産投資はインフレ対策と同時に、有効な資産形成になる点も大きなメリットです。不動産は現金と異なりインフレ時にも資産価値が下がりにくい特徴があるため、資産の一部を不動産にすることで保有資産の大幅な減少を防げます。加えて、中長期的に資産を増やすという意味でも不動産投資は効果的です。
まず、金融機関からお金を借りて投資できるため、レバレッジ効果を見込めます。不動産投資において、レバレッジとは少ない自己資本で大きな利益を狙えることです。自分が保有している現金よりも多くを投資に回せるため、中長期的にも資産を増やしやすいといえます。株式投資や債券投資などをはじめ、他の資産運用は高いリスクを取らない限り大きなリターンは望めないため、元手がなければ安定的に資産を増やしにくいのが現状です。しかし、不動産投資は融資を受けて自己資金以上を投資できるため、高いリスクをとらなくても中長期的には資産を大きく増やしやすい点が他の資産運用方法と比べて優れているといえます。
不動産を購入したあと、オーナーはほとんど負担なく不動産を運用することが可能です。実際に、忙しい会社員が不動産投資を取り組んでいるケースも多いです。2019年の国土交通省の賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査によると、会社員、会社役員の割合の合計が半分を超えています。
不動産の運用と聞くと、入居者探し、内見の立会い、契約、引き渡し、家賃回収、トラブル対応などを全て不動産オーナーが担うと想像している人も少なくありません。しかし、実際は、購入後の建物の管理委託は不動産会社に任せている人が多く、不動産オーナーは大きなトラブルなどが発生しない限りは特に作業が発生しません。
ただし、運用に手間をかけたくなければ、安定的に家賃収入がある不動産を購入しなければいけません。空室になっても返済は続くため、空室率の低い需要の高い物件を探す必要があります。重要な物件探しを自分1人でやるのが不安な場合は、プロからアドバイスをもらえると安心です。無料相談などを活用して、信頼できる不動産会社を見つけられると、不動産投資で失敗する可能性を減らせるでしょう。
インフレ対策、資産運用に加えて、節税対策が同時に行えるのも不動産投資のメリットです。給与明細や税金の納付書などを見て、税金の高さにびっくりした経験はないでしょうか。テレビやネットニュースでも頻繁に増税の話題が上がり、少しでも節税ができないかと考える人も珍しくありません。基本的に株式投資などの資産運用方法で節税するのは難しいです。
しかし、不動産投資では損益通算によって合法的な節税が可能です。仕組みを簡単に説明すると、不動産所得の赤字と給与所得を相殺することで、課税所得を減らして納める税金を少なくできます。
例えば、不動産所得が100万円赤字、給与所得500万円の場合で考えてみましょう。
不動産投資をしていない状態であれば、給与所得500万円に対して課税されます。損益通算をすると、不動産所得の赤字と相殺することで課税所得を400万円に圧縮できるため、所得税や住民税を節税できます。
入居者がいない場合に発生している赤字であれば、実際に手元のキャッシュが減っているために節税の効果が薄れてしまうでしょう。しかし、不動産投資では減価償却の計上によって、毎月のキャッシュフローをプラスにして、会計上赤字にすることも可能です。
減価償却とは、不動産のように価格が大きく長期間使えるモノを、決められた法定耐用年数に分けて費用計上することです。実際の支出は伴わずに費用計上できるために、キャッシュフローと関係なく、会計上赤字にできます。また、贈与税や相続税の節税にもなります。
不動産投資は他の資産運用には見られない、生命保険の役割があるという特有のメリットがあります。その仕組みには団体信用生命保険(団信)が関係しています。
団信とは契約者が死亡したり、高度障害になったりしたときに、ローン返済が免除される保険のことです。万が一の際には遺された家族に、残債なしの不動産が引き継がれます。その不動産をそのまま運用して家賃収入を得るか、売却をして現金化することも可能です。
万が一の際にすぐ現金化できる資産を引き継げるため、生命保険の役割を果たすといわれています。不動産の資産価値が大きい場合は、既存の生命保険を見直して支出削減しましょう。
不動産投資は資産運用としても効果的であるほか、納める相続税を減らす効果が期待できます。
相続の際、現金の1億円は当然ながら1億円と評価されますが、不動産として保有しておくと1億円の価値があっても評価額が下がります。そのため、同じ価値があっても、納める相続税が少なくなるのです。ただし、同じ資産価値の不動産であっても、節税効果は賃貸割合などの土地・建物の条件で変わる点には注意しましょう。
相続税対策の面からも、資産の一部を不動産として保有しておくのは効果的といえます。
不動産投資はインフレ対策や資産運用としても効果的なほか、生命保険や相続税対策など副次的なメリットがあることを説明していきましたが、事前に把握しておくべき注意点もあります。特に不動産投資で最初のステップを間違えてしまうと、入居者が決まらない物件を購入して借金だけ残ってしまう事態にも陥りかねません。以下の5つに注意して、不動産投資を始めましょう。
・信頼できる不動産業者を見つける
・利回りに気を付ける
・必ず儲かるとは限らない
・自分でも不動産投資の勉強をする
・サブリース契約には気を付ける
上記の注意点を知ってから不動産投資を始めれば、取返しのつかない事態になる可能性を減らせます。
不動産投資で失敗しないために大事なのは信頼できる不動産業者を見つけることです。中には、投資家の知識のなさにつけ込んで、割高な物件や入居者の入りにくい物件を買わせようとする悪徳な業者も存在するのが実態です。
不動産会社は直近の売買動向や市場環境などを熟知しているため上手に活用すべきですが、付き合う相手は慎重に選びましょう。ただし、知識が全くない状態だと、相手が話している情報の真偽を判断するのは難しいです。そのため、最低限の知識を身に付けてから不動産会社とコンタクトを取るのがおすすめです。
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利回りは物件を決める大事な要素の一つですが、利回りだけで購入を判断するのは危険です。不動産投資サイトや広告などに記載されている利回りはたいていの場合は表面利回りです。
表面利回りとは以下の式で表され、諸経費等が含まれていないため、実際に運用するときよりも高い利回りになります。
表面利回り=年間家賃÷物件購入価格
より実際の運用時の数字に近づくのが以下の実質利回りです。
実質利回り={[年間家賃収入]- 諸経費(管理委託費用、修繕費、固定資産税等)]}÷物件購入価格
表面利回りを信用して、購入をすると実際の数字と大きく乖離する可能性があります。また、利回りが高くても入居者がつきにくい物件であるケースもあります。利回りを見て物件を絞るのも重要ですが、利回りの種類や購入後にその利回りで運用できるか、よく吟味してから購入を決断しましょう。
不動産投資は、需要の高い物件を選べば、中長期的に資産を増やせる可能性は高いですが、必ずしも儲かるとは限りません。購入後、入居者が入らなくても金融機関への返済は止まりません。
一時的であれば個人資産から返済できても、長く続くと苦しくなるでしょう。売却する場合でも、買値より大幅に値下がりした場合は、借金だけ残る可能性もあります。入居率が低い物件はあまり人気がないと考えられるため、高値で売却できる可能性は低いでしょう。
不動産投資には空室になる以外に以下のようなリスクがあります。
・空室リスク
・家賃滞納リスク
・物件老朽化リスク
・修繕費リスク
・金利上昇リスク
・資産価値減少リスク
上記のリスクも踏まえて、需要の高い人気物件を選ぶと、失敗するリスクは低減できます。
以下の記事で不動産投資のリスクについて詳しく説明しています。
不動産投資はリスクが高い?リスク一覧と対策方法について解説!
不動産投資では信頼できる不動産会社のサポートも重要ですが、自分自身で勉強することも大切になります。不動産投資で利益を出る仕組みなど、基本的な知識は失敗しないためにも身に付けておきましょう。
信頼できる不動産会社にアドバイスをもらっても、それが良いのかどうか判断がつかないと購入の判断になかなか踏み切れません。特に良い物件は、すぐに買い手が見つかり市場から消えてしまうので、迷ってる間に他の人に買われてしまう事態を避けるためにも、最低限の知識を身に付けておくことが無難です。
また、自分の身を守るためにも勉強しておくのは重要です。相手の提案を疑いもせずにそのまま話を進めると、入居率の低い劣悪な物件を購入させられる可能性もあります。
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家賃保証が付帯しているサブリース契約は、空室リスクがないために人気ですが、家賃の金額までは保証されない場合が多いので要注意です。サブリース契約は不動産管理会社に借り上げてもらい、管理を一任できるため賃貸経営のノウハウがなくても運用できる管理方法の一つとなっています。
長期間の一括借り上げを行い、家賃保証をする内容のサブリース契約もありますが、保証賃料の見直しは2年に1回の頻度で設定されている場合が多いです。また、自主管理や管理委託する管理方法と比べて手数料が高く設定されているため、保証賃料が減額されるとすぐにキャッシュフローがマイナスになるケースもあります。家賃保証につられて、安易にサブリース契約を結ばないよう気を付けましょう。
ハイパーインフレとは過度に物価上昇してしまうことを意味します。ハイパーインフレ時には通常では考えられないような価格がついてしまうため、お金の価値は限りなく低くなってしまう状態になります。通貨が信用を失ってしまい、物価上昇が止まらない状態です。
インフレの概要や個人でできる対策について説明しました。株式投資や外貨預金もインフレ時のリスクヘッジとして効果的であるものの、資産運用の効率性などを総合的に考えると不動産投資がおすすめです。
不動産は現物資産でインフレに強いだけではなく、融資を受けて投資できたり、節税対策や生命保険代わりになったりと、不動産投資特有のメリットもあります。需要の高い人気物件を購入できれば、失敗する可能性は低く抑えられるでしょう。
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執行役員 コンサルティング3部 本部長
J.P.RETURNS執行役員。
J.P.RETURNSに入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。数百戸の投資用区分マンションを販売、自身でも6件の不動産を所有、運用している。現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。
【書籍】
日本で最も利回りの低い不動産を持て!
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【ブログ】
室田雄飛のモグモグ不動産投資ブログ
ファイナンシャルプランナー。ディベロッパーとして再開発に従事したことがきっかけで不動産に興味を持つ。個人では、不動産を軸に据えながら株式や暗号資産にも幅広く投資。
自分自身の投資体験をもとにかみ砕いて分かりやすく説明することを得意とする。大手メディアで金融や不動産ジャンルに特化して執筆を行い、携わった記事は300記事を超える。
【保有資格】
2級ファイナンシャル・プランニング技能士